□様々な痛み | │心因性疼痛 psychogenic pain +精神科、心療内科領域の痛み│ |
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以前の医学・医療モデル: Biomedical model(生物医学的モデル) |
↑Bio-psycho-social medical model (生物・心理・社会医学的モデル) |
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☆DSM:Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders DSM—IVの痛みの項の担当者: Dr. Steven A. King [PubMed]
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☆DSM—Vでは、「疼痛性障害」などの「痛み」という用語を含む小分類はなくなった! 身体症状性障害(Somatic Symptom Disorder)のDSM-5の診断基準
B.次の少なくとも一つによって明らかにされる身体症状または健康上の関心に関連する過剰な考え・感情あるいは行動 C.どの身体症状も連続性に存在するわけではないが、身体症状がでる状況は持続性である。(典型的には6ヶ月以上) 疼痛の特定子 顕著な痛みを伴うもの(かつての疼痛性障害) 持続性の特定子 持続性:重度の症状で障害が著しく、経過が長い(6ヶ月以上) 重症度の特定子 軽度:基準Bが1つ。 中等度:基準Bが2つ以上。 重度:基準Bが2つ以上で、それに加えて、多様な身体的愁訴(あるいは重度の身体症状が1つ) | |||||||||||||||||||||||||||||
☆ICD-10 (International of classification of disease)
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307.80 | Pain Disorder Associated With Psychological Factors 心理的要因と関連した疼痛性障害 |
307.89 | Pain Disorder Associated With Both Psychological Factors and a General Medical Condition 心理的要因と一般身体疾患の両方に関連した疼痛性障害 |
急性:持続期間が6ヶ月未満 慢性:持続期間が6ヶ月以上 |
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F45.4 | 持続性身体表現性疼痛障害 |
主な愁訴は、頑固で激しく苦しい痛みについてのものであり、それは生理的過程や身体的障害によっては完全には説明できない。痛みは、主要な原因として影響を及ぼしていると十分に結論できる情緒的葛藤や心理的社会的問題に関連して生じる。 |
300.81 | Somatization Disorder 身体化障害 |
300.81 | Undifferentiated Somatoform Disorder 鑑別不能型身体表現性障害 |
300.81 | Somatoform Disorder NOS 特定不能の身体表現性障害 |
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ブリケ症候群 Briquet's syndrome
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300.7 | Hypochondriasis |
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F45.20 | 心気障害 |
以下の2つのものを満たすこと
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300.11 | Conversion Disorder |
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Hysteria ヒステリー ←→催眠療法
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300.16 | 心理的徴候と症状の優勢なもの:心理的徴候と症状が臨床像で優位である場合 | 300.19 | 身体的徴候と症状の優位なもの:身体的徴候または症状が臨床像で優位である場合 | 300.19 | 心理的および身体的徴候と症状を併せ持つもの:心理的および身体的徴候または症状がともに存在しているが、いずれも臨床像で優位ではない場合 |
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F68 他の成人の人格および行動の障害 | |
F68.0 | 心理的理由による身体症状の発展 |
F68.1 | 症状あるいは能力低下の意図的産出あるいは偽装,身体的あるいは心理的なもの (虚偽性障害) |
F68.8 | 他の特定の成人の人格および行動の障害 |
ミュンヒハウゼン症候群 Munchausen syndrome
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代理ミュンヒハウゼン症候群 Munchausen Syndrome by Proxy (MSbP)
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うつ病の身体症状としての疼痛 | 大うつ病患者に合併する痛み |
慢性痛に関連した抑うつ症状 |
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気分障害 mood disorder ←→気分安定薬
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295.30 | 妄想型 Paranoid Type |
295.10 | 解体型 Disorganized Type |
295.20 | 緊張型 Catatonic Type |
295.90 | 鑑別不能型 Undifferentiated Type |
295.60 | 残遺型 Residual Type |
F20.0 | 妄想型統合失調症 Paranoid Schizophrenia |
F20.1 | 破瓜型統合失調症 Hebephrenic Schizophrenia |
F20.2 | 緊張型統合失調症 Catatonic Schizophrenia |
F20.3 | 鑑別不能型[型分類困難な]統合失調症 Undifferentiated Schizophrenia |
F20.4 | 統合失調症後抑うつ Post-schizophrenic Depression |
F20.5 | 残遺型[残遺]統合失調症 Residual Schizophrenia |
F20.6 | 単純型統合失調症 Simple Schizophrenia |
F20.8 | 他の統合失調症 Other Schizophrenia |
F20.9 | 統合失調症、特定不能のもの Schizophrenia, Unspecified |
1809年 | James Tilly Matthews(1770〜1815, ロンドンのティーブローカー)の症例(1797年)はPhillipe Pinel(1745〜1826, フランスの精神科医、パリ郊外のビセトール病院の閉鎖病棟を開放した精神科医)によって報告された。 |
1852年 | Bénédict Morel(1809/11/22〜1873/5/30, フランスの精神科医)が若年性の症例を症候群として初めて公式に記述し、「Démence précoce(早発性痴呆)」と呼んだ。 |
1871年 | Ewald Hecker(1843/10/20〜1909, ドイツの精神科医)が「破瓜病」(Die Hebephrenie)を著した。 |
1874年 | Karl Ludwig Kahlbaum(1828/12/28〜1899/4/15, ドイツの精神科医)が「緊張病」(Katatonie) を著した。 |
1891年 | Arnold Pick(1851/7/20〜1924/4/4, ドイツの神経学者、精神科医)は統合失調症の症例に「dementia praecox」という用語を使った。 |
1899年 | Emil Kraepelin(1856/2/15〜1926/10/7, ドイツの精神科医、近代精神医学の父)が「Dementia Praecox(早発性痴呆)」を著した。二大内因性精神病として精神分裂病の原形となる早発性痴呆と躁鬱病を定義しました。破瓜病、緊張病に妄想病を加えてまとめた。 |
1911年 | Eugen Bleuler(1857/4/30〜1939/7/15, スイスの精神科医)は、『必ずしも精神荒廃の予後を迎えない・青年期以外の年代でも発症する・痴呆というよりも思考と言語、認知領域に及ぶ精神機能の統合性の障害である』として、「Schizophrenie」↑と改名し、疾患概念を変えた。 |
1935年 | António Egas Moniz Pによるロボトミーの開発 |
1937年 | 日本精神神経学会の精神病学用語統一委員会がそれまで日本国内では、Schizophrenieの日本語訳を「(精神)分裂病」とする試案を提出した。それまでは「精神内界失調疾患」「精神解離症」「精神分離症」「精神分裂症」などの様々な訳語が使用されていた。 |
1938年 | Ugo Cerletti PとLucino Bini による電気痙攣療法 |
1950年 | 世界初の抗精神病であるクロルプロマジンの開発 |
1957年 | クロルプロマジンより優れた抗精神病薬として、Paul Janssen Pによるハロペリドールの開発 |
1984年 | 非定型抗精神病薬のリスペリドンの開発 |
2002年 1月19日 | 「精神分裂病」という名称が、精神そのものが分裂しているというイメージを与え、患者の人格の否定や誤解、差別を生み出してきた経緯があることから、日本精神神経学会は精神分裂病の名称を「統合失調症」に変更することを承認した。 |
2002年 8月 | 厚生労働省が新名称「統合失調症」の使用を認め全国に通知した。 |
統合失調症の痛覚鈍麻
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統合失調症の痛み
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陽性症状 positive symptoms=非欠陥症状 通常はないのに、出現した症状 | 陰性症状 negative symptoms=欠陥症状 通常はあるのに、失われた機能 |
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カタレプシー(強硬症) catalepsy ←→無動 |
認知機能障害(認知症関連症状)
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統合失調症のグルタミン酸仮説 glutamate hypothesis of schizophrenia | |
1970年代 | ワシントンでのフェンサイクリジンの乱用から統合失調症患者の脳ではグルタミン酸神経の活動が阻害されているのではないかということが強く疑われた。 |
1980年 | Kim JS(ドイツのUlm大学)らが、20例の統合失調症と44例の対照を調べ、髄液のグルタミン酸濃度が患者で対照のおよそ1/2まで減少していることを報告し、グルタミン酸仮説を提唱した。しかし、その後の研究では同様の髄液所見は再現されなかった。 |
1983年 | PCPがNMDAで誘発される脱分極を遮断することが見出され、NMDA型グルタミン酸受容体のイオンチャンネルを非競合的に阻害することが報告された。 |
1987年 | Javittらが「統合失調症のフェンサイクリジンモデル」としてまとめ、現在のグルタミン酸仮説の骨子となった。 |
1989年 | PCPを投与された実験動物で、統合失調症と同じ神経生理学的異常が報告されている。 |
統合失調症のドーパミン仮説 Dopamine hypothesis of schizophrenia
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統合失調症のセロトニン仮説 Serotonin hypothesis of schizophrenia |
統合失調症のキヌレン酸仮説 Kynurenic acid hypothesis of schizophrenia
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フィルター障害仮説 filter hypothesis
=ゲーティング機能障害説 sensory gating deficits in schizophrenia
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染色体 | 統合失調症脆弱性因子 |
1 | DISC1 |
3 | ドーパミンD3受容体 |
6 | Dysbindin |
8 | Neuregulin1 |
11 | ドーパミンD2受容体 |
13 | セロトニン2A受容体 |
17 | セロトニントランスポーター |
22 | COMT |
X | ドーパミン合成酵素 |
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○過剰適応over adaptation
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○失感情(表出言語)症(アレキシサイミア Alexithymia) 参考1/2/3/4/5
=感情の言語化障害
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○失体感症 Alexisomia
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○失意味症
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先端恐怖症、尖端恐怖症 belonephobia
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ホモフォビア homophobia
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外国人恐怖症、外国人嫌悪 belonephobia
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女性恐怖症、ガイノフォビア gynophobia
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男性恐怖症、アンドロフォビア androphobia
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高所恐怖症、アクロフォビア acrophobia |
ミソフォニア、音恐怖症、音嫌悪症 ←→聴覚過敏 misophonia 参考1
オピオイド恐怖症 opiophobia ←→APS@オピオイド系鎮痛薬
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全般 general 全般性 generalized ←→全般性不安障害/全般性頭痛/全般性てんかん/全般発作
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パニック発作 Panic attacks:PA
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成人の人格および行動の障害 F6(F60-69)
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1950年前後 | Emil Kraepelinの時代、神経症の仮面を被った精神病の症例が見られるという報告があった。このような症例は、偽精神病、境界状態(境界例)などと呼ばれていた。 |
1953年 | Knighが精神病と神経症の境界例を「境界例」と名づけた。 |
1968年 | Grinkerらは境界例入院患者の行動に関する観察を統計的に処理することを通じて、「境界症候群」という観念を作り出した。 |
Kernbergはそれまで移行状態であるとされていた部分を構造化し、境界性人格構造と名づけた。このころの境界とは、精神病との境界、中核群、as-if群、神経症との境界という4つの意味があった。境界例の持つ印象が重症例中心から軽症例中心となった。 | |
1960年代 後半以降 | 境界例は人格障害の一つであると考えられるようになり、Gunderson John. Gらによって、「境界性人格障害」として、DSM-IIIに載るようになり、DSM-IVに受けつがれている。 |
1980年代 | 境界という言葉は4つの意味で使れていた。分裂病との境界、うつ病としての境界、人格障害としての境界例、人格構造としての境界構造の4つである。 |
2003年 8月 | DSM-IV-TRの日本語版の訂版で、BPDの正式名称の邦訳が、「境界性人格障害」から、「境界性パーソナリティ障害」に修正された。 |
現在 | 社会的な病理としてBPDは注目を浴びており、増加傾向にあるようである。 |
以下のうち、5つ以上に該当すると、境界性人格障害の可能性がある。
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ディスレクシア、ディスレキシア dyslexia
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対人関係障害(自閉的孤立) |
強迫的同一性保持行動 |
常同行動と自傷行為 |
睡眠障害・脳波異常・てんかん |
感覚過敏・感覚鈍麻 |
自己刺激行動 stimming
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Eugen Bleuler オイゲン・ブロイラ(1857/4/30〜1939/7/15, スイスの精神科医)
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Leo Kanner(1894/6/13〜1981/4/4, オーストリア系アメリカ人 児童精神科医)
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カナー症候群、カナー型自閉症 ←→アスペルガー症候群
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フェラン-マクダーミド症候群 Phelan-McDermid Syndrome:PMS
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Hans Asperger(1906/2/18〜1980/10/21, オーストリアの小児科医)
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反応性愛着障害 Reactive attachment disorder:RAD
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脱抑制型対人交流障害 Disinhibited Social Engagement Disorder:DSED
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