E0.5:1-cell, 受精卵 Fertilized egg |
E1.5:2-cell stage embryos
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E2.0:4-cell |
E2.5:8-cell 卵管から回収できる。
- Oct3/4およびCdx2のdouble positiveな細胞集団から、single positiveな多能性細胞(Oct3/4-positive)および栄養外胚葉 (Cdx2-positive)の2種類の異なった細胞種が出現する。
- 少し遅れて、NanogおよびGata4により内部細胞塊および原始内胚葉が運命付けられる。
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E2.5:桑実胚, morula, 8-16-cell
E2.75:early morula, compacted 8-cell
E3.25:late morula, 16〜32-cell |
E3.5:胚盤胞, blastocyst, 32〜64-cell
栄養外胚葉+内部細胞塊
- 胚は内腔を生じ、胚盤胞を形成する。
- 栄養外胚葉と内部細胞塊の分化には1対の転写因子、Cdx2とOct3/4が重要な役割を果たしている。
- 桑実胚のうち、内側の細胞が内部細胞塊となり、外側の細胞の大部分は栄養芽細胞となり、栄養外胚葉を形成する。
胚盤胞 blastocyst ←→胚盤胞補完法(neural blastocyst complementation;NBC)
- 卵割腔形成後から着床前の胚形成初期に形成される構造
- 生物の初期発生過程において卵割が起きてから着床前の胚形成初期に形成される構造であり、ヒトの場合、70〜100個の細胞を含有する塊より生じる。
- 内部細胞塊あるいは胚結節を持ち、外側に外細胞塊あるいは栄養芽細胞が形成される。
- 発生初期の胚盤胞期胚にES細胞を注入すると、全身の一部の細胞が注入したES細胞に由来するキメラマウスが得られる。
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内部細胞塊 inner cell mass:ICM
- 哺乳類の早期胚発生において、胚盤胞の内側に形成される細胞集団
- 内部細胞塊は身体のあらゆる細胞に分化する多分化能がある。
- 着床前胚において見られる未分化細胞集団
- ES細胞は胚盤胞の内部細胞塊から樹立された。
- 内部細胞塊の細胞を単離し、フィーダー細胞上で培養すると多能性を持ったES細胞が得られる。
- 受精後の最初の細胞系列の決定にTet1が重要な役割をはたす。
- Tet1は着床前初期胚において核に局在し、胚盤胞期にはおもに内部細胞塊に発現する。
- 内部細胞塊から樹立されるES細胞の維持にTet1が必要
- 内部細胞塊は胚盤葉上層と原始内胚葉の2層に分離し、二層胚盤 bilaminar germ disc と呼ばれる構造を形成する。
- マウスでbrachyuryは胚盤胞の内部細胞塊、続いて原始線条で発現する。
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栄養芽細胞 trophoblast
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栄養外胚葉 trophectoderm:TE
- 内部細胞塊と胞胚腔を覆うように胚盤胞の外部に存在する細胞
- 胚盤胞の外側を構成し、内部細胞塊と胞胚腔を取り囲むように存在する。
- 栄養外胚葉は将来胎盤や胚膜へと分化する。
- Cdx2single positive
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- Bre1・ノックアウトは初期発生に異常が生じ、E3.5までに致死
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E4.5:late blastosyst, 64〜128-cell
栄養外胚葉+内部細胞塊(原始外胚葉 primitive ectoderm +原始内胚葉 primitive endoderm:PrE
- 子宮に着床 implantation
- pluripotent epiblast vs. primitive endoderm
- salt-and-pepper distribution of cells fated to form (Nanog-positive) EPI or (Gata6/Sox17/Gata4-positive) PrE (∼64-cell stage) 参考 1
原始外胚葉 primitive ectoderm
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原始内胚葉 primitive endoderm:PrE
- 内部細胞塊の割腔に面した表面の細胞
- 内部細胞塊の内部に分化出現し、その後内部細胞塊の最外層に移動(sorting)して内部細胞塊を取り巻く単層の細胞層を形成する。
- Gata6/Sox17/Gata4-positive @salt-and-pepper
- 原始内胚葉は胚体外の層であり、胚体の細胞は作らず卵黄嚢を形成する。
- 原始内胚葉はやがて一部の細胞は胚本体から離れた部分の栄養外胚葉層の内側へ遊走しながら移動して、遠位壁側内胚葉細胞となり、細胞外マトリックスを分泌してライヘルト膜をつくる。一方、胚体部分の近くの原始内胚葉細胞は前側臓側内胚葉と呼ばれる細胞層をつくる。これらはすべて胎仔本体を保護して栄養物や老廃物を母体との間で交換供給するための支持組織である。
ライヘルト膜 Reichert's membrane
- 胎盤形態形成中に栄養外胚葉の内面上に形成され、遠位壁側内胚葉によって分泌される非血管外胚基底膜
- 母体間の栄養素交換に必要であり、胚後発育に重要である。
- 壁側内胚葉細胞と栄養膜細胞との間の厚い多層基底膜
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E5.5〜7.5:胚盤葉上層期 epiblast期
胚体外外胚葉 extra-embryonic ectoderm +胚体外胚葉 embryonic ectoderm +胚体内胚葉
胚体外外胚葉 extra-embryonic ectoderm
- マウス着床後胚においてエピブラストに隣接して存在する将来胎盤へと分化する組織
- BMP4タンパク質を分泌し、隣接するエピブラストから生殖細胞を形成させる重要な役割を担っている。
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胚体外胚葉 embryonic ectoderm
=胚盤葉上層 epiblast ←→エピブラスト幹細胞 参考
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臓側内胚葉 visceral endoderm
遠位臓側内胚葉 Distal visceral endoderm:DVE
- P5.5に子宮から最も遠い位置に存在する数個の内胚葉細胞の集団
- P5.5には最も遠位の臓側内胚葉が肥厚し、将来の前方へと移動する。
- Rosa Beddingtonらのグループが、マウス卵筒胚の遠位端にある遠位臓側内胚葉の細胞集団が一側方向へ移動し、移動した側が胚の前方(頭側)になることを明らかにした。
- 前側臓側内胚葉:AVEはDVEが前方へ移動したものであると考えられてきたが、AVEはDVEと異なる細胞系譜をもつことが明らかになった。DVEはAVEの前方移動をガイドするために必要とされる。 参考
- Nodalシグナルは臓側内胚葉細胞の増殖を促進することでDVEが移動する原動力を与えていて、その拮抗阻害因子であるLefty1とCerlは将来の頭部側のDVEでNodalの活性を非対称的に抑制することにより、移動の方向を決定する。 参考
ノーダル nodal
- 細胞へシグナルを入れる分泌性のタンパク質
- 左右の決定では、左側決定因子として働く。
- 頭尾の決定においては、細胞分裂を上昇させる活性を持つ。
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レフティ lefty
- ノーダルシグナルが細胞へ入るのを抑制する因子
- レフティもサール Cerlもノーダルの活性を抑制する働きを持つ因子
- 頭尾決定の局面ではレフティ1、左右決定の時にはレフティ1とレフティ2の両者が働く。
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前側臓側内胚葉、前方臓側内胚葉 anterior visceral endoderm:AVE
- さまざまな遺伝子が発現していて、胚体部分に頭部誘導シグナルを与え、前後軸が形成し、頭部を誘導する。
- AVE細胞に発現するHex、Hesx1、Otx2、Lim1遺伝子は、正常な前脳形成に必須である。
- AVEは遠位臓側内胚葉:DVEが前方へ移動したものであると考えられてきたが、AVEはDVEと異なる細胞系譜をもつことが最近明らかになった。
- AVE細胞は両生類の頭部オーガナイザーと同様に、CerberusやDkk1 を発現する。Cerberusは後方から分泌されるNodalによって、前方に原始線条が形成されないように抑制的に働く。
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遠位壁側内胚葉 distal parietal endoderm
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E6.5:原腸形成期
- 始原生殖細胞は胚体外胚葉の最も近位部の後部側から生じ、原腸陥入に伴い、胚体外中胚葉尿膜基底部においてクラスターを形成する。
始原生殖細胞 primordial germ cell ←→germinal zone
- 精子及び卵子の源となる細胞
- マウスにおいては胚齢6.5日前後にBMP4タンパク質の作用を受けてエピブラストから分化する。
- その後、生殖巣へ移動し、生殖巣内の体細胞からのシグナルを受け、精子、もしくは卵子へ分化していく。
- 霊長類において、始原生殖細胞がいつ、どのように形成されるかは全くわかっていない。
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E7.0〜E8.0
胚体外外胚葉+胚体外胚葉+胚体外中胚葉 +始原生殖細胞
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E7.5:神経板形成
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E8.5〜10.5
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E10.5:脳胞期、約30体節期 |
E11:ニューロン分化期、発生中期
- マウスではE11頃からプレプレートは出現する。
- ニューロンが産み出される。
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E12〜14 =皮質形成初期〜中期
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胎生12.5日 E12.5
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E13.5
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E14:1次歯状回神経上皮細胞に、顆粒細胞を生み出す神経前駆細胞が出現 ←→顆粒細胞の発生 |
E15
- 皮質形成後期(マウスの胎生15〜16日目)になると、脳室帯に直接由来する神経細胞と、脳室下帯でさらに分裂する集団での移動様式の違いが明確になってくる。
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E16
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E17:グリア形成期、胎生後期?
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(胎生後期〜)生後
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