■物質 | │ビタミン vitamin│ ←→ビタミン剤 |
水溶性 | ビタミンB群/ビタミンC |
脂溶性 | ビタミンA/ビタミンD/ビタミンE/ビタミンK |
ビタミン様 | カルニチン/αリポ酸 |
1929年 生理学・ 医学賞 |
Frederick Gowland Hopkins(イギリス) :成長促進ビタミンの発見 |
Christiaan Eijkman↓(オランダ):抗神経炎ビタミンの発見 | |
1937年 生理学・ 医学賞 |
Albert von Szent-Györgyi Nagyrapolt↓(ハンガリー) :生物学的燃焼過程、特にビタミンCおよびフマル酸の触媒作用に関する発見 |
1937年 化学賞 |
Walter Norman Haworth↓(イギリス) :炭水化物、ビタミンCの構造研究 |
Paul Karrer(スイス) :カロテノイド類、フラビン類およびビタミンA, B2の研究 | |
1943年 生理学・ 医学賞 |
Henrik Carl Peter Dam↓(デンマーク) :ビタミンKの発見 |
Edward Adelbert Doisy↓(アメリカ) :ビタミンKの化学的性質の発見 |
レチノイドRetinoic acid:retinoid
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レチノイン酸 Retinoic acid:RA ←→受容体/分化制御 参考1/2
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チアミン thiamine:ビタミンB1
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ビタミンB2:リボフラビン riboflavin
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ナイアシン niacin
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パントテン酸 pantothenic acid
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ビタミンB6 vitamin B6 | ||||||||||||||||
ビオチン biotin:ビタミンB7 ←→ABC法
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葉酸 folic acid
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ビタミンB12 vitamin B12 ←→製剤
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パラアミノ安息香酸(para-aminobenzoic acid):PABA、パラベン=4-アミノ安息香酸(4-aminobenzoic acid) ←→ベンゾカイン(アミノ安息香酸エチル)
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イノシトール inositol
←→IP3/IP3/PIP2/イノシトール/イノシトールリン脂質/イノシトールモノファターゼ
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壊血病の記録は、紀元前1500年頃に書かれたとされるエジブトのエーベルス・パピルス文書に壊血病による歯茎の出血を示す象形文字や、ヒポクラテスの全集にも散見される。 | |
1498年 | Vasco da Gama(1716〜1524/12/24, ポルトガルの航海者で、探検家)は第1次航海(1497年7月8日にリスボンを出航し、1498年5月20日にインド南西のカリカットに到達、3ヶ月現地に滞在した後、9月にポルトガルに帰還)の帰路は生鮮食料品の不足のため壊血病になる者が続出し、180人の船員の内30〜100人がこの病気に罹って死亡した。 |
1519年 | Ferdinand Magellan(1480?〜1521/4/27, ポルトガルの男性航海者、探検家)の世界一周は、1519年9月20日に5隻のカラベル船に265名の乗組員を乗せてサンルーカル・デ・バラメダ港を出港→→喜望峰を回って1522年9月6日にスペインに帰り着いたのは5隻の内1隻のみで、生き残りはたった18人。船内ではビタミンC不足による壊血病が多くの船員の命を奪った。 |
1740年 | Admiral George Anson(アンソン提督 1797/4/23〜1762/6/6, 英海軍提督)は世界一周大航海(1740〜1742)では、3隻の船に乗って出発したが、961人いた水兵が最初の1年に626人が壊血病で死亡した。 |
16世紀の終わりから17世紀にかけて、新鮮な野菜や柑橘類の効果が言われ始めた。 | |
1747年 | James Lind(1716/10/4〜1794/7/13, British Royal Navyの軍医)が乗船した軍艦Salisburyでも壊血病のために多くの船員が亡くなった。1747年8月から10月の航海では、壊血病予防のための実験のために2人ずつ6種類の献立を2週間食べさせた。それぞれの群にアップルサイダー(cider)、当時の壊血病の標準的な治療薬の硫酸(sulfuric acid)、酢(vinegar)、海水(seawater)、オレンジ(coranges and lemons)にんにく・マスタード・セイヨウワサビを含む薬(garlic, mustard seed, horseradish, gum myrrh, and balsam)を試した。するとオレンジとレモンを与えた2人は一週間後には病状が回復した。この結果は1753年の「A Treatise of the Scurvy(壊血病論集)」で発表した。 |
18世紀末には、英国海軍の公式命令で、水兵にライムジュースを与えるようになった。 | |
James Cook(キャプテン・クック 1728/10/27〜1779/2.14, 英国の海軍士官、海洋探検家)は第1回航海(1768年〜1771年)で、史上初めて壊血病による死者を出さずに世界周航を成し遂げた。1747年に導入されたイギリス海軍の規則に則って、部下に柑橘類やザワークラウト(キャベツの酢漬け)などをを常備し、陸に着くたび新鮮な野菜を食べるようにすると、一人の壊血病死も出さずに航海を続けることができた。 | |
1904年 | 日露戦争時、203高地の攻防で乃木将軍が勝利したのは、ロシア軍に発生した壊血病のせいであると言われている。ロシア軍が大豆以外にモヤシの作り方を知っていたならば、勝敗は逆転していたかも知れないと言われている。 |
1907年 | Axel Holst(1860〜1931, オスロ大学の衛生学、細菌学者)とTheodor Frölich(1870〜1947, オスロ大学の小児科医)がモルモットを壊血病に罹患させることに成功、結合組織の発達の遅れを明らかにした。 |
1912年 | 欠乏症について研究していたKazimierz Funk↑(1884/2/23〜1967/11/20, ポーランドの生化学者)がミネラルではない健康に不可欠な栄養素としてビタミンの概念を提唱した。その後、1918年オレンジに壊血病予防因子が存在することがわかり、1920年にビタミンCと命名した。生命の(vital)アミン(amine)という意味で、vitamineと命名した。 |
1920年 | Sir Jack Cecil Drummond(1891/1/12〜1952/8/5, 英国の生化学者)がオレンジ果汁から還元性のある抗壊血病因子を抽出し、これをビタミンCと呼ぶことを提案した。 |
1927年 | Albert von Szent-Györgyi Nagyrapolt(アルベルト・セント=ジェルジ 1893/9/16〜1986/10/22, ブダペスト→米国ウッズホールの化学者、1937年のノーベル生理学・医学賞受賞者)がパプリカから大量精製したヘキスロン酸 hexuronic acidが構造的にはL-アスコルビン酸であること、またこれが以前から知られていた抗壊血病因子であることを明らかにし、ビタミンCと命名した。 |
1932年 | C.G.King(米国)はレモンから壊血病予防因子、ビタミンCを結晶化することに成功した。その後、ビタミンCとアスコルビン酸が同じものであることがわかった。 |
1933年 | Sir Walter Norman Haworth(1883/3/19〜1950/3/18, イギリスの化学者、1937年ノーベル化学受賞者) がビタミンCの構造を決定した。 |
1933年 | Tadeus Reichstein(1897/7/20〜1996/8/1, ポーランドの化学者、コルチゾンの化学構造を決定、ノーベル生理学・医学賞受賞者)がビタミンCの合成に成功した。 |
1960年代 | Linus Carl Pauling (1901/2/28〜1994/8/19/, 1954年のノーベル化学賞受賞者)が、病気の予防と健康の増進のために1960年代頃からビタミンCを用いた健康法を広める活動を行っていたことが知られている。 |
アスコルビン酸 ascorbic acid、
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1919年 | Mellanbyらがくる病の原因が栄養障害であることを示し、肝油中にくる病治療因子を発見した。 |
1922年 | McCollumらタラ肝油中のビタミンAを加熱・破壊してもくる病治療に効果を示したことから、抗くる病因子がビタミンAではないことを解明し、1925年にビタミンDと名づけた。 |
1924年 | Steenbock and BlacがUV照射により、食品や動物体内にくる病に効果を示す物質が生成することを発見した。 |
1927年 | Windaus,HessらがUV照射で生成されるプロビタミンDがエルゴステロールであることを解明した。 |
1931年 | AskewらがビタミンD2の単離に成功した。 |
1932年 | WindausらがビタミンD2の構造式を決定した。 |
1936年 | WindausらがビタミンD3の単離と構造決定した。 |
1953年 | Nicolaysen and Eeg-Larsenらが小腸におけるカルシウム吸収と骨の石灰化におけるビタミンDの生理機能を発見した。 |
1956年 | Kodicekらが最初にバイオアセイを行い、続いてきわめて弱い標識ビタミンD2を使った 。 |
1967年 | Haussler and NormanらがビタミンDそのものが小腸で生物活性を示すという論文 |
ビタミンD2
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ビタミンD3 =コレカルシフェロール、Cholecalciferol
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欠乏症 |
過剰症
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1922年 | Herbert McLean Evans(1882/11/2/3〜1971/3/6, カリフォルニア大バークレー校の解剖学者、Harvey Cushingの友人、ビタミンE、成長ホルモン、Evans blueの発見者)とKatharine J. Scott Bishop(1889〜1976)がラットの妊娠に必要である食事因子‘Factor X’として報告した。 |
1922年 | H.A. Martillが酵母とレタス中に食事因子「Factor X」を発見した。 |
1923年 | Evansらがアルファルファ、小麦、オート麦、バターから「Factor X」を発見した。 |
1924年 | Bennet Sureが「Factor X」をビタミンEと命名した。 |
1936年 | Evansらがトコフェロールを抽出した。 |
1938年 | E. FenholzがビタミンEの構造を決定した。 |
1956年 | Greenが8つのトコフェロール同族体を発見した。 |
1991年 | 肝臓からα-トコフェロールを選択的に輸送する「α-TTP」という輸送タンパク質を精製した。 |
トコフェロール tocopherol
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トコトリエノール tocotrienol
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1934年 | Henrik Carl Peter Dam(1895/2/21〜1976/4/1, デンマークの生化学者で生理学者、1943年度のノーベル生理学・医学賞受賞者)は共同研究者のPaul Karrerと、ニワトリにコレステロールを全く含まない食事を与える実験を行って、ビタミンKの機能を解明した。ニワトリは数週間経つと出血が制御できないようになった。Damは血液を凝固させるのに必要な成分を単離し、凝固ビタミンと呼んだ。このビタミンは、凝固を意味するドイツ語Koagulationsの頭文字を取って、ビタミンKと呼ばれるようになった。 |
1935年 | Herman James Almquist(1903〜, University of California in Berkeleyの農芸化学者)とEvan Ludwig Robert Stokstad(1913〜1995, Almquistの弟子、栄養学者)がニワトリの出血性の病気の原因はビタミンK不足であることを発見したが、彼らの論文はリジェクトされ、発表が遅れた。 |
1936年 | Edward Adelbert Doisy(1893/11/3〜1986/10/23, 米国の生化学者、1943年度のノーベル生理学・医学賞受賞者)はアルファルファからビタミンKを単離した。1939年にはビタミン K2 の分離、ビタミン K1 の合成に成功した。 |
天然型ビタミンK
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人工合成型ビタミンK synthetic forms of vitamin K
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1951年 | ジャガイモからビタミン様化合物としてαリポ酸が分離された。 |
ヒドロキシメチルグルタリルCoA:HMG-CoA
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ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドnicotinamide adenine dinucleotide:NAD |
ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸 nicotinamide adenine dinucleotide phosphate:NADP
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アセチル補酵素A acetyl coenzyme A:アセチルCoA Acetyl-CoA
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ユビキノン ubiquinone:UQ =コエンザイムQ10 coenzyme Q10:CoQ10
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■治療薬 | │ビタミン剤 vitamin supplement│ |
■治療薬 | │ATP関連薬│ |
アデノシン三リン酸二ナトリウム(アデホス・ATP錠®)
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→クロピドグレル:抗血小板薬、P2Y12受容体の阻害 |
EVT401:炎症反応の抑制、P2Y受容体の阻害、安全性臨床試験終了 |
GSK1482160:疼痛の制御、P2Y受容体の阻害、安全性臨床試験中 |
→パロキセチン:SSRI P2X4受容体の阻害 |
→デュロキセチン:SNRI P2X4受容体、P2Y12受容の阻害 |
アデノシン(ADO-122など) 参考1 |
プロペントフィリン propentofylline(ヘキストール)
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→シロスタゾール:PDE3阻害薬、アデノシンA2受容体の阻害 |
→メトトレキサート:古典的抗リウマチ薬、葉酸代謝拮抗剤に分類される抗悪性腫瘍薬、アデノシンA2A受容体の阻害 |
→カフェイン:利尿剤、アデノシンA2A受容体の阻害 →テオフィリン |
Istradefylline (KW-6002)
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Pain Relief |