□様々な痛み | │口腔顔面痛 Orofacial pain│ |
歯痛 | 象牙質の痛み /歯髄痛 /ドライソケット /抜歯後カウザルギー /航空歯痛 /非歯原性歯痛 /持続性特発性歯痛 /歯周病 |
口腔内の痛み | 舌の痛み/口腔灼熱症候群 /口腔乾燥症 /口内炎 /扁桃腺炎 |
顔の痛み | 顎関節症 /三叉神経痛 /舌咽神経痛 /スルーダー神経痛(翼口蓋神経痛) /フライ症候群 /ファーストバイト症候群 /非定型顔面痛 |
眼の痛み | 緑内障/Tolosa-Hunt症候群 |
1. 歯と歯槽部および解剖的に関連する構造の障害による口腔顔面痛 2. 筋筋膜性口腔顔面痛 3. 顎顔面痛 4. 脳神経の病変または疾患による口腔顔面痛 5. 一次性頭痛の症状に類似した口腔顔面痛 6. 特発性口腔顔面痛 |
発作性神経痛 三叉神経痛 舌咽神経痛 | 会話や飲食などの最初に誘発され、食べるのをやめて、じっと耐えなければならない痛みである。 |
変形性顎関節症 | 大開口時、咀嚼中に誘発・悪化し、痛いが食べられる。噛み方を加減すれば食べ続けられる痛みである。 |
→巨細胞性動脈炎 (側頭動脈炎) | 咀嚼運動中に痛みが悪化し、痛くても食べるのを中断せざるをえないほど強くなる。中断により痛みが軽快するが、咀嚼により再発し、中断するという動作を繰り返す「顎跛行」を呈する特徴がある。 |
帯状疱疹痛 脳卒中後痛 心因性疼痛 | 顎運動により痛みが誘発・悪化されない痛み。 |
●歯痛 | ┏歯原性疼痛 ┗非歯原性疼痛 |
象牙質の痛み /歯髄痛 /ドライソケット /歯槽骨炎 /抜歯後カウザルギー /航空歯痛 /非歯原性歯痛 /歯周病 |
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象牙質 dentine
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動水力学説 (液体動力学説)hydrodynamic theory (Martin Brännström スウェーデンカロリンスカの歯科組織学者 P →1963):象牙質の痛みの受容器は歯髄や象牙前質に分布する神経線維の自由終末で、象牙質に外から加わった刺激の影響が象牙細管を介してこの受容器に伝達される。象牙細管内液の速やかな移動によって象牙細菅歯髄端に圧変化を生じ、そこに分布する神経線維の自由終末が刺激されてインパルスを発生する。 (Brannstrom M. A hydrodynamic mechanism in the transmission of pain-producing stimuli through the dentine. In: Anderson DJ, ed. Sensory Mechanisms in Dentine. London : Pergamon Press; l963:73-79.) |
歯髄 tooth pulp
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歯髄炎 pulpitis
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空洞性骨壊死を誘発する神経痛
Neuralgia inducing cavitational osteonecrosis:NICO
=ラトナーの骨腔 Ratner's bone cavity 参考1/2/3
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非歯原性歯痛の分類(Jeffrey P Okeson)
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特発
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6.3.1 Persistent idiopathic dentoalveolar pain without somatosensory changes 体性感覚の変化を伴わない持続性特発歯痛 |
6.3.2 Persistent idiopathic dentoalveolar pain with somatosensory changes 体性感覚の変化を伴う持続性歯痛 |
6.3.3 Probable persistent idiopathic dentoalveolar pain 持続性特発性歯痛の疑い |
歯垢 dental plaque
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歯周ポケット periodontal pocket
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器質的変化を伴うもの | 器質的変化を伴わないもの |
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地図状舌 geographic tongue
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扁平苔癬(へんぺいたいせん) lichen planus
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口腔カンジダ症 oral candidiasis
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The International Association for the Study of Pain:IASPの慢性疼痛分類
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国際口腔顔面痛分類第1版:ICOP-1
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国際頭痛分類第2版2004 (ICHD-II ) では、 13.18 中枢性顔面痛 Central causes of facial pain 13.18.5 口腔内灼熱症候群 Burning mouth syndrome
診断基準 A. 連日性かつほぼ終日にわたり持続する口腔内の痛み B. 口腔粘膜の外観は正常である C. 局所および全身疾患を否定できる コメント: 痛みは舌に限られることもある(舌痛症 glossodynia)。 自覚的口内乾燥、異常感覚および味覚変化が関連症状としてみられることがある。 | |
慢性疼痛ーICD-11
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一次性BMS primary or idiopathic BMS いかなる歯科的あるいは医科的原因も見いだせない |
二次性BMS secondary BMS |
BMSの臨床的特徴(Lauren L. Patton, 2007) 痛み 記述:焼けるような 強度:変化する、弱いから強い パターン:持続的、発作性でない 局在:神経経路に非依存的、しばしば両側性で対称性 発作性:No 睡眠中の痛み:滅多にない その他の関連する症状/徴候 味覚障害、口腔乾燥、口渇感、化学感覚異常、心理学的プロファイルの変化 |
2次性BMSの除外
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公開されたRCTsを基にした一次性/特発性BMSの修学的管理 |
一次性BMS | 二次性BMS |
心理的(精神的)要因 |
taste phantoms:舌痛症は幻感覚痛sensory phantomの一種 ←→幻影痛 ↑舌痛症や口腔灼熱症を説明する考え 味覚系の障害:taste sensations in the absence of stimulation
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口腔感覚愁訴 oral sensorial complaints:OSC*
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1921年 | Lucja Frey-Gottesman(1989/11/3〜1942, ポーランドのユダヤ人女性神経内科医、Holocaust大虐殺によりLwów ghettoで殺害)が報告した。 |
1993年 | Kerry D. Olsen(Mayo Clinic 耳鼻科)が報告した。 |
1998年 | James L. Netterville らが命名した。 |
●顔の痛み |
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(1) 項背部筋肉痛を伴う場合 | 葛根湯 |
筋肉痛が強い難治例 | 葛根湯+芍薬甘草湯 |
(2) 抑うつによる夜間歯ぎしりや食いしばり、顎関節や肩のこり | 抑肝散 |
(3) 冷え+水滞(手掌の湿り気) | 桂枝加朮附湯 |
6. Idiopathic orofacial pain:IOP
6.1.2 Burning mouth syndrome with somatosensory changes 6.1.3 Probable burning mouth syndrome
6.2.2 Persistent idiopathic facial pain with somatosensory changes 6.2.3 Probable persistent idiopathic facial pain
6.3.2 Persistent idiopathic dentoalveolar pain with somatosensory changes 6.3.3 Probable persistent idiopathic dentoalveolar pain |
[原因と考えられるもの]
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[除外すべき疾患]
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比較的体力があり+精神神経症状+著明な臍上悸 →柴胡加竜骨牡蛎湯 |
体質が比較的虚弱な女性+倦怠感+精神神経症状 →加味逍遙散(和解剤)+補中益気湯(補気剤) |
色白のやせ形女性+腰下肢の冷え →当帰芍薬散(利水剤) |
●眼の痛み |
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急性閉塞隅角緑内障, 急性緑内障 primary acute angle closure glaucoma
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開放隅角緑内障 closed-angle glaucoma
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診断基準
(b)疼痛の発症と同時もしくは疼痛出現後14日以内に第Ⅲ,Ⅳ,Ⅴ,Ⅵ脳神経のうち一つ以上の麻痺を伴う。 (C)副腎皮質ステロイド治療開始後、72時間以内に疼痛軽減が得られる。 (d)画像診断(必須ではないが)や頸動脈造影で、原因となるその他の病変が除外される。 |
Pain Relief |