皆さん よく歩いていますか?
ちなみに世の中では、1日1万歩を目指そうとか、バス停2つ前で降りて歩こうとか、色々言われています。認知症や老年医学の世界でも老齢の指標であるFrailは足が重要な指標です。(歩行速度<1m/sが重要なFrailの要素です)。マウスを走りぐるまを入れたケージで飼育すると認知障害が出にくいそうです。
私も、以前R○○○Pを始めた頃は、「ここを経てどうなりたいですか?」と受付してくれた人に聞かれた時に「朝起きて病院まで歩いて行くのが苦にならないようになりたい」と答えたのです。実際は俳優の誰かさんみたいなBodyを持ちたいとか、大胸筋ぐいぐい見せたいとか、、いう答えを期待されていたらしいですが、そちらは遠慮しました。それ以降もうはや3年3ヶ月くらいになりますが、病院までバスを使ったのは、土砂ぶりの雨が降っていた日と、海外出張の旅行トランクを持っていた日と大雪の3日くらいで、毎日家から病院の2kmを往復しています。でもこれだとでもせいぜい1日4000~5000歩くらいなので、週末には歩いて不忍の池畔の件のジムを往復するので、ちょうど4kmの往復になるのでちょうど9000~10000歩を超えます。ので私の週平均はせいぜい7000歩くらいになってしまいます。でも歩くのが苦にならなくなったのはとても良いことです。
そして、歩く時に注意していることがいくつかあります。
先日も再放送がありましたが、NHKのラジオの「今日の健康」(朝5:45)で東海大学の黒田恵美子先生という先生のシリーズをやってました。これはとても参考になるので、その他の情報も含めて下にまとめてみます。(ちょっと間違い・聞き違いがあるかもしれませんが、ご愛嬌でお許しください。一応自分でやっていることで、なんとなく正しそうです。)
皆さんも歩くのを苦にしない。一生自分の足で歩く人生を楽しみましょう。
5日間で下記のことを放送しました。(今2022年2月はまだラジルラジルの聞き逃しサービスで聴けるので興味のある方はどうぞ)
- ストレッチで歩く準備を
- 筋トレが歩きの質を変える
- ポイントは腕振り
- 足の指を使って歩く
- アフターケアが大事
- ストレッチ!
ストレッチをすると体がしなやかになるので、歩きが安定し、膝や腰を痛めたりするのを防げるとのこと。3種のストレッチを紹介してました。太ももの裏のばし とふくらはぎ、足の付け根のばし。
太ももの裏のばしは椅子の後ろに立って、背もたれを持って腰を直角に曲げて、体を水平に、背筋を伸ばして、お尻を後ろに出す感じ。そして頭を下げて行くとさらに足が伸びる。
ふくらはぎは右あしを後ろに下げて、左の足を前に出して曲げて行く。20秒キープ。さらにつま先を外に向けて体を起こして行くと足の付け根がストレッチされます。さらに足を入れ替えて反対の下肢も。
行き帰り歩く前にしてみましょう。
- 筋トレ!
足をまっすぐ前に出すための筋力をつけます。2種の筋トレが紹介されました。
座ろうかなスクワット
椅子に座った状態からお尻を上げる。その際に手のひらを上にしてまっすぐ前に伸ばしておく(脇腹を押さえても良い)。さらに椅子に向かって座っていくように、なるべくお尻を後ろ方向に下げてゆき、椅子に座る直前で止める。そして今度は立ち上がる。
バランス取るために上半身がお辞儀をする感じになるが、お尻をひきながら前傾をとることが大事で、座って行く段階で、膝がつま先よりも前にいかないようにするのが、膝を壊さないこつです。後ろに転びそうになるくらい、お尻を後ろ方法に下げるのが良いです。椅子があるので、転ぶことはない。目指すは10回スクアット✖️2回/日
もう一つの筋トレは
踵の上げ下ろし
椅子の後ろに立って、手で背もたれを持つ。踵を上げて下げるを10~20回繰り返す。これも1日2セットを。その際姿勢を良くして、お尻の穴をキュッとしめるのが大事。
筋トレはどちらもお尻がKeyです!
- 腕振り!
腕振りは、普通前には腕をよく振る人がいますが、重要なのは後ろへのふり。
できれば前後とも30~45度で肩から振り子のように、振る。その際特に後方への振りに注意して、後ろ方向に水を掻いて進むような印象(空気を押して進むみたいに)。
また平行に手を前に出すことが大事で、軽く中指を曲げて、ふると指先が太ももに触れるくらいな感じで。これが前後左右にブレると、内股歩き、ガニ股歩きになったりするらしい。
さらにとても重要なのは、丹田(へその下の下腹部真ん中)へ力をこめるのが大事。
歩くときはおへその下をキュッとしめる。
実はこれが私が歩く時に最も大事にしているところです。いつも腹筋締めてる感じ。よく私の患者さんで聴神経腫瘍の術後とか前庭神経障害が持続してふらつきが長く続く人がいますが、よく「下腹部に力をこめて歩く癖をつけて」って言ってます。これでかなり土台のしっかりした歩きになります。(これでよくなったかどうかは、不明確ですが)
それと目線が非常に大事!
歩く時は俯かないで顔をあげて目線は目の高さで水平をみるのが重要です。
あまり上を見たり、胸を張ると重心が後ろに行って踵に力が入るようになってしまうので、胸が前から引っ張られているように前へ前へ引っ張られる感じで歩くと良いとのことです。
腕振りについてはもしバッグとかを肩からかけていたら、空いている腕を降って、3~5分経ったら(例えばiPodで私の好きな曲「September rain」(太田裕美)が終わって「春よ来い!」(Yuming)に変わったら)バッグを持ち替えて反対側の腕を振りましょう。
- 足の指!
足の裏について、良い歩き方は、まず踵とその少し前の足底の外側から着地、素早く重心を前に移動して、母趾、第二趾の付け根で蹴り出すのが良い歩き方です。まるで足の趾で地面を掴む感じ。
足の趾が宙に浮いていて足の底でペタペタと歩くと、巻き爪になったり、外反母趾になったりするそうです。また重心が後ろになってしまい ちょこちょこと不安定な歩き方になってしまうとのことです。
大事なのは足の趾を意識して地面を足趾で掴むように歩く。
出した前足に素早く重心を乗せることで自然に勝手に足の趾に力が入るようになります。
重心を前に持ってくるためにもう一つ重要なポイントは、先に触れたあまり胸をはって反らさないこと。あまり反らすと重心が後ろに行ってしまう。胸ぐらを掴まれて前に引っ張られてる感じで、胸を前に引っ張られる感じで歩くと自然と重心が前方向に行くそうです。
胸を前に出して、足の趾を使って歩く感じで歩きましょう。
まとめると歩き方に大事なポイントは4つ:
- 丹田に力を込めて歩く
- 目線は水平に
- 腕振りは前後同じように
- 足趾を使って歩く(重心を前に)
です。
- アフターケア!
最後に歩いた後寝る前(風呂上がり)にする足のアフターケア3種です。
まずは足の裏をマッサージ。あぐらをかいて、足裏を上にして、握り拳で趾の付け根や足裏を押してあげるのが良いそうです。足裏には胃腸を整えたりするつぼもあったりするので、つぼ推しの感じですると良いでしょう。
次に足首のほぐし。左足は伸ばして、その太ももに右の足を乗っけて、右足首(外果・内果)を右手で掴んで、左手でつま先―足を持ってぐるぐるゆっくり回す。つっかえるところがあったら丁寧に回す。10回くらい回したら、足を入れ替えて反対側もする。
最後は虫けらバタバタ。仰向けに寝転んで、足と手を上にあげて、ぶらぶらとする。すると足とか手に溜まった血が身体に戻ります。転んだ虫が踏まないっで〜〜って言ってる感じで。
以上「目指せより良い歩き方」のまとめでした。自分も含めて皆さんが一生自分の足で歩いていられますように!
今よく歩いていてのご褒美は、季節で変わる不忍の池の風情と、根津の谷の玄米・ベジタリアン弁当です。