学会発表スライドについて 2014年10月 森田明夫
めっきり秋らしくなってきました。学会シーズンです。
いくつか学会発表の基本技術の本はありますが、これまで日本医大でのカンファランスや学会発表などをみさせていただき、スライド作成について気づいた点をいくつかまとめます。
基本的に最も重要なのは内容と発表の主旨、主張ですが、発表の技術も発表の善し悪しに大きく影響します。
要点:
- フォントはそろえましょう。好き嫌いもありますが、基本はAriel,ゴシック(大阪)が見やすいといわれています。
- 文字はなるべく大きく、会場の末端に座っている人も読めるくらいに
- タイトルはやや大きめに。本文文字の行数は最大9行(最適は5〜7行)に。
- タイトルはスライド毎にずれないように最初のフォーマットから動かさないか後で位置を調節するようにしましょう。本文もできればあまりずれないように。
- 複雑なデザインスライド、色使いは内容の無い人が使うことが多いように思います。将来は日本医大脳神経外科のスライド背景を作って使いたい人は統一して使えるようにできるとよいと思います。(公募します)途中数枚複雑なバックを用いるのは良い手です。
- 色使いは個人の趣味ですが、だれがみても読みやすい色使いがよい。赤系のバックに黄色ではまったくよめません。紫に青も駄目。強調する文字、控えめにする文字色、サイズなどは、統一し 全体で最大3〜4色(基本2色)にしましょう。
- 論文ではないので、文章は読み上げ用ではなく簡潔に。
- High Vision画面用の16:9~16:10を最近つかっている人もみかけますが、現在も学会では通常の4:3が用いられていることが多いです。文字サイズのこともあり、HDビデオ発表以外は現時点では通常のサイズを用いるのが無難です。
- 画像はなるべくわかりやすいものを、うまく配置する。ノルマとして小さい画像をだすことはやめましょう。
- 画像や表、グラフを多用するほうが、発表としてはわかりやすい。ただしポスターの時は解説をつけること。
- 口演発表は「ゆっくり、はっきり、つかえずに」やや普段よりもすこし大きな声で発表しましょう。
- 強調したいところはトーンや声色、強さを変えるか、またはここが強調したいこと誰でもわかるような流れの発表にしましょう。
- 「誰でもわかる!」がもっとも重要かと思います。特に総会では。
コンテンツ、主旨、主張に関しては、論文とも共通するところがあるので、また別にまとます。とりあえず来週の総会、皆さん頑張って発表してください。