脳神経外科界のマルチタレント森田明夫先生
岡山大学脳神経外科教授
伊達 勲先生
森田明夫先生、この度の定年御退任おめでとうございます。
先生とは大学は異なりますが同じ昭和57年卒で特別親しくしていただき、誠にありがとうございました。
2001年だったと思いますが、ある学会で森田先生に初めて挨拶する機会がありました。「森田先生、岡山大学の伊達と申します。よろしくお願いします」と申し上げると、「おめでとうございます」とすぐに言われ、驚きました。教授就任は内定していましたが、まだ発令はされていなかったからです。それよりも私を認識してくださっていたことが嬉しかったのを記憶しています。その後、学会の会長招宴などでしばしば同じテーブルとなり、昭和57年卒のメンバーで57会をやりましょう、という話になりました。最初の57会は、2002年松本での脳神経外科学会総会の時に中華料理店で開催しましたが、森田先生は初回から2022年までほぼ皆勤で会を盛り上げてくださっています。
森田先生のマルチタレントぶりにはいつも舌を巻いています。難易度の高い手術を多くこなし、UCAS Japanなどのhigh impact factor論文を執筆、Facebookやブログなどの記録や発信をこまめに行い、CNTT、日本頭蓋底外科学会、日本脳腫瘍の外科学会、日本医療安全学会などを会長として主催されています。グローバルには、多くの海外学会に参加されるだけでなくWFNS(世界脳神経外科学会)でsecretaryも務めていらっしゃる。加えてライザップでの筋トレ、時には広島県の福山市にある寺岡記念病院に診療や手術に来られるなど、どうやって時間を捻出されているのだろうといつも感心しています。座長をされると適切にセッションをまとめられますし、会場からも積極的に質問をして演者から情報をうまく引き出されます。私が岡山で主催したいろいろな学会で、座長として演者として学会を盛り上げてくださり、とても感謝しています。
写真1は2013年私の教授就任10周年記念会で森田先生に特別講演をしていただき、同じ57会のメンバーの冨永悌二先生、松前光紀先生と私の妻の5名で撮ったものです。写真2は2019年日本医科大学脳神経外科同門の会で私が講演をした後、寺本 明先生、塩川芳昭先生と一緒のスナップです。
2022年の57会で、前立腺肥大の手術を受けたと森田先生がお話されていました。森田先生は誕生日が私の1週間前ですので、ほぼ同じ日数の人生です。健康にはお互い気をつけて参りましょう。これからも先生がマルチタレントぶりを発揮され御活躍されますことを心より祈念しております。