森田明夫のやってきたこと 1982〜2023

森田明夫先生、退任ご苦労様でした

慶応義塾大学名誉教授

河瀬 斌 先生

森田先生とのご縁は2010年に私が大学を退任した年にスペインのマラガで行われたWFNS Symposiumでお目にかかったのが初めてのご縁と記憶しております(写真1)。それ以降、森田先生がUCAS Japanの統計を2012年にNew England J Medに投稿した立派な人物と知りました。2013年に日本医大の教授になられてからも、その童顔とフランクな会話で人に好かれるお人柄は私達とのその後のご縁を深める元にもなり,色々な海外の学会でもお会いするチャンスが増えました(写真2)。数年前には長年慶應大学にあったアジア頭蓋底外科学会の事務局を快くお引き受けいただきました。2019年からは大学のDeanの職務だけでなく、WFNS Secretaryとして長年あったジュネーブの事務局をプラハへ移動するなどを含め難しく多忙な職務を精悍にこなされています.一時は日本の国際的な活動が心配されていましたが、森田先生のご活躍でその心配が現在は払拭された感があります.昨年は日本頭蓋底外科学会の会長として学会にお招きいただき、そのプログラムの一つをDr, Sekharとともに講演させていただきました。しかし長年収入を世界学会に頼って来たWFNSはコロナによる学会の不振に加えてガバナンスの混乱という二重苦を抱えており、さすがの森田先生の手にも余ることでしょう。退官後はぜひともゆっくりとご自分の好きな道を進まれる時間がとれますことを祈っております.コロナの感染が終息した暁には、WANSなどの会でまたお会い出来る事を楽しみにしております.


写真1:スペイン、マラガのWFNS Symposiumで (2010年)


写真2:北京WFNS世界学会で (2019年)