災害医学 論文表題集(2005)
目次: 4X4MAGAZINE、
EMERGENCY CARE、
Expert Nurse、
Japan Medical Association Journal、
Journal of Hard Tissue Biology、
JIM: Journal of Integrated Medicin、
Journal of Japanese Society of Hospital Pharmacists、
The Journal of Medical Investigati、
Journal of Occupational Health、
Legal Medicine、
Medical Asahi、
Q&Aでわかる肥満と糖尿病、
Therapeutic Research、
Vascular Lab、
青森労災病院医誌、
アポロニア、
医学検査、
石川看護雑誌、
痛みと臨床、
石川看護雑誌、
医師の目から見た「災害」、
医道の日本、
医薬ジャーナル、
医療、
医療安全、
医療福祉建築、医療放射線防護Newsletter、
インターナショナルナーシングレビュー、
大阪透析研究会会誌、
大阪府医師会報、
オペナーシング、
沖縄県立中部病院雑誌、
海外勤務と健康、
介護支援専門員、
外来精神医療、
学校保健研究、
カレントテラピー、
看護、
看護学雑誌、
看護管理、
看護技術、
看護教育、
看護実践の科学、
看護展望、
感染・炎症・免疫、感染症、
感染防止、緩和医療学、
救急医学、救急医療ジャーナル、教育と医学、緊急被ばく医療全国拡大フォーラム講演録集、緊急被ばく医療ポケットブック、
クリニカルスタディ、群馬県核医学研究会会誌、
群馬パース大学紀要、検査と技術、
現代医学、公衆衛生、
高知市医師会医学雑誌、
神戸市看護大学紀要、
公立甲賀病院紀要、
公立豊岡病院紀要、
国際保健医療、
心と社会、
こころの科学、
作業療法ジャーナル、
産業医学ジャーナル、
産業衛生学雑誌、
自衛隊札幌病院研究年報、
歯科医院経営、
歯界展望、
歯学、
静岡県精神保健福祉センター所報、
自治医科大学医学部紀要、
社会医学研究、
障害児の授業研究、
消化器外科Nursing、
市立堺病院医学雑誌、
市立札幌病院医誌、
信州医学雑誌、
新医療、
心身医学、
心的トラウマ研究、
腎不全を生きる、
神緑会学術誌、
生活科学研究誌、
生活と環境、
精神医学、
精神科、
精神科看護、
精神神経学雑誌、精神認知とOT、
精神保健研究、聖マリアンナ医学研究誌、
聖隷三方原病院雑誌、善仁会研究年報、
全国自治体病院協議会雑誌、
仙台赤十字病院医学雑誌、
蘇生、綜合臨床、
大事故災害への医療対応、
大震災が遺したもの、
地域医学、
地域環境保健福祉研究、
地域保健、
中毒研究、
調剤と情報、
治療、
電子情報通信学会技術研究報告、
東京小児科医会報、
東京都歯科医師会雑誌、
東京都病院薬剤師会雑誌、
陶生医報、
透析ケア、
とちぎ精神衛生、
トラウマティック・ストレス、
ナーシング、
ナーシング・トゥデイ、
ナースマネジャー、
長野県透析研究会誌、
新潟県医師会報、
新潟県厚生連医誌、
長岡赤十字病院医学雑誌、
日赤医学、
日赤図書館雑誌、
日本医師会雑誌、
日本医事新報、
日本遠隔医療学会雑誌、
日本看護科学学会学術集会回講演集、
日本看護学会論文集、
日本救急医学会雑誌、
日本救急医学会中部地方会誌、
日本クリティカルケア看護学会誌、日本クリニカルパス学会誌、日本公衆衛生雑誌、日本災害看護学会雑誌、
日本社会精神医学会雑誌、日本職業・災害医学会会誌、
日本精神科看護学会誌、日本歯科評論、
日本集団災害医会誌、日本手術医学会誌、
日本心療内科学会誌、日本精神科病院協会雑誌、
日本赤十字九州国際看護大学、日本赤十字社和歌山医療センター医学雑誌、日本透析医会雑誌、日本の眼科、
日本病院会雑誌、日本法医学雑誌、
日本放射線技師会雑誌、日本旅行医学会学会誌、
日本臨床内科医会会誌、練馬医学会誌、
函館五稜郭病院医誌、働く人の安全と健康、
病院設備、病院前救護とメディカルコントロール、
兵庫県立看護大学附置研究所推進センター研究報告集、
広島医学、
福島医学雑誌、
プラクティス、
古川市立病院誌、
プレホスピタル・ケア、
分子精神医学、
防衛衛生、放射線防護医療、
訪問看護と介護、
北海道医報、
北陸と公衆衛生、
保険診療、
保健の科学、
保険物理、
保団連、
水と健康医学研究会誌、
薬事、
薬理と治療、
八千代病院紀要、
山形県立病院医学雑誌、
予防時報、
琉球医学会誌、
理療、
臨床看護、
臨床精神医学、
臨床と微生物、
レジデントノート、
連携医療、
労働の科学
■4X4MAGAZINE
- 地震を知る
-
(別冊4X4MAGAZINE、第31巻2-2号, p.15-24, 2005)
■EMERGENCY CARE
- あのとき医療者はどう動き、何を守ったか
-
EMERGENCY CARE 18: 5-11, 2005)
- 【救急患者と家族のための心のケア 精神的援助の実際】 心のケアの実際 災害時の対応
-
石井美恵子(北里大学 大学院看護学研究科)
:EMERGENCY CARE(1349-6557)2005夏季増刊 Page245-257(2005.07)
- 【シーン別 看護師ができる救命処置】 災害発生時にできる救命処置,してはいけない救命処置
- 山本由加里(富山医科薬科大学附属病院 救急部), 奥寺敬:EMERGENCY CARE(1349-6557)18巻4号 Page347-353(2005.04)
- 厚生労働省の災害医療体制について
-
宮本哲也:EMERGENCY CARE 18: 702-706, 2005
- 日本版DMAT体制について
-
(大友康裕:EMERGENCY CARE 18: 707-715, 2005)
- 多数傷病者発生事故における東京消防庁の救助救急活動体制について
- (横山正巳:Emergency Care 18: 716-723, 2005)
- 日本赤十字社の災害救護活動について
-
勝見 敦ほか:EMERGENCY CARE 18: 724-730, 2005
- 一地方での災害体制 会津中央病院災害対応マニュアル再構築の取り組み
- (鈴木樹里ほか:EMERGENCY CARE 18: 731-744, 2005)
- 【災害発生! そのとき,あなたの職場の対応は?】 災害発生時に役立つ災害救護訓練の企画
-
山口孝治(フジ虎ノ門整形外科病院 外傷救命センター):EMERGENCY CARE(1349-6557)18巻8号 Page745-755(2005.08)
- JR福知山線脱線事故の医療対応 阪神・淡路大震災から10年を経て
- 鵜飼卓(兵庫県災害医療センター):EMERGENCY CARE 18巻9号 Page808-810(2005.09)
- JR福知山線脱線事故の医療対応 体験を共有する
-
(鵜飼 卓、加藤 寛:EMERGENCY CARE 18: 806-810, 2005)
- 心のケアの実際 災害時の対応
-
石井美恵子、EMERGENCY CARE 2005夏季増刊 245-257
■INNERVISION
■Expert Nurse
■Japan Medical Association Journal
■Journal of Hard Tissue Biology
■JIM: Journal of Integrated Medicin
特集・災害被災地におけるプライマリ・ケア
■Journal of Japanese Society of Hospital Pharmacists
特集・新潟県中越地震における病院薬剤師の活動
- 新潟県中越大震災が薬剤師に突きつけたものとは?
- 佐藤博(新潟大学医歯学総合病院 薬剤部):Journal of Japanese Society of Hospital Pharmacists 41巻6号 Page675-676(2005.06)
- 新潟県中越地震発生後に国立病院機構新潟病院薬剤科が行った後方支援活動
- 海老原卓志(国立病院機構新潟病院 薬剤科), 平井殊美, 坪田隆幸:Journal of Japanese Society of Hospital Pharmacists 41巻6号 Page677-679(2005.06)
- 緊急災害に派遣される医療チームにおける薬剤師の役割
- 阿部正樹(群馬大学医学部附属病院 薬剤部), 牧野浩憲, 青森達, 関塚雅之, 山本康次郎, 堀内龍也:Journal of Japanese Society of Hospital Pharmacists 41巻6号 Page680-684(2005.06)
- 中越地震被災地への災害支援活動を経験して
- 大森栄(信州大学医学部附属病院 薬剤部):Journal of Japanese Society of Hospital Pharmacists 41巻6号 Page685-686(2005.06)
- 川口町での取り組み
- 軍司剛宏(国立病院機構東京医療センター), 前田和俊, 青野美弘, 稲吉美由紀, 榛葉哲男:Journal of Japanese Society of Hospital Pharmacists 41巻6号 Page687-689(2005.06)
- 日本赤十字社の活動報告
- 吉見猛(日本赤十字社医療センター 薬剤部), 山崎学, 石田耕太, 鈴木奈美, 松井映子, 田尻優吏亜, 市居陽子, 東麻美子:Journal of Japanese Society of Hospital Pharmacists 41巻6号 Page690-693(2005.06)
- 被災地からの薬剤師活動
- 袖山正彦(新潟県病院薬剤師会 魚沼支部):Journal of Japanese Society of Hospital Pharmacists 41巻6号 Page668-674(2005.06)
■The Journal of Medical Investigation
-
鳥取県西部地震と成人の喘息悪化(The Tottori-Ken Seibu earthquake and exacerbation of asthma in adults)(英語)
- TomitaKatsuyuki(鳥取大学 医学部分子制御内科学分野), HasegawaYasuyuki, WatanabeMasanari, SanoHiroyuki, HitsudaYutaka, ShimizuEhiji:The Journal of Medical Investigation(1343-1420)52巻1~2 Page80-84(2005.02)
Abstract:地震による喘息が悪化する危険性のある患者の特徴を明らかにし,地震後の喘息悪化予測因子を同定する目的で,鳥取県西部地震発生の1年以上前から鳥取大学病院に通院中であった喘息患者156例(18-89歳)を対象に,喘息症状とPEF(最大呼気流量)を記録し,後向きコホート研究分析を行った.17例(11%)が地震後1ヵ月以内に症状の悪化を来たし,これらの地震後1ヵ月の日中の最大呼気流量(PEF)変動を1年前の同時期と比較した.症例記録を基に症状悪化に関連する因子を同定しその寄与率を多変量解析により検討した結果,気流制限(airflow limitation)が地震後の悪化に関連する独立因子であった.急性喘息発作は地震後1週間以内に,日中のPEF変動を伴わずに起こる可能性が高いことが示された.地震後は喘息が悪化しやすいと思われる.
■Journal of Occupational Health
-
海難救助隊におけるストレスマネージメントプログラムの心理的生理的効果に関する研究(Effects of a Structured Stress Management Program on Psychological and Physiological Indicators among Marine Hazard Rescues)(英語)
- 神山貴巳香(東京医科歯科大学 大学院保健衛生学研究科総合保健看護学専攻健康教育開発学講座健康教育学分野), 山見信夫, 佐藤景子, 青柳美樹, 京谷美奈子, 水野恵理子, 上村美智留, 川本祐子, 奥田三奈, 外川誠一郎, 芝山正治, 保坂隆, 眞野喜洋:Journal of Occupational Health(1341-9145)46巻6号 Page497-499(2004.11)
Abstract:2種類のストレスマネージメントプログラムを施行し,その心身状態に及ぼす効果について検討した.対象者は,海難救助活動従事者で,対象者を2群に分け,A群に「Structured Stress Management Program」を,B群に教育的介入のみを行った.その結果,介入開始前の測定では,対象者の評価得点は,ほとんどのスケールにおいて基準値より得点が悪かった.介入直後の測定では,A群とB群を繰り返しありの分散分析で比較すると,Hospital Anxiety and Management Programの抑うつ尺度がA群において有意に改善し,また,NK細胞活性がA群において有意に上昇した.また,介入前と3ヵ月後の比較では,NK細胞活性がA群において有意に上昇していた.以上,これらの結果は,救助活動従事者の精神的健康度は,良いとはいえないが,「Structured Stress Management Program」は救助活動従事者のストレスを管理し,業務能力を向上させることに効果的であることが示唆された。
- 人為的災害3年後のボランティア消防士の健康(The Health of Volunteer Firefighters Three Years after a Technological Disaster)(英語)
- MorrenMattijn(オランダ), YzermansC.Joris, van NispenRuth M.A., WeversStephan J.M.
:Journal of Occupational Health(1341-9145)47巻6号 Page523-532(2005.11)
Abstract:2003年にオランダで発生した花火工場爆発災害に配置されたボランティア消防士246名と,配置されなかった対照群71名を対象に,質問紙調査を行った.災害3年後の両群における健康感に違いはみられなかった.配置群において爆発後に何らかの身体・精神症状を有する割合は,爆発前に比べ有意に高かったが,関連していた因子は個人的な悲惨な経験のみであった.災害3年後のボランティア消防士の健康がそれ程悪くなかったのは,恐らくアフターケアの利用によるものと思われる.それでも,災害への曝露は,心的外傷後ストレス症候群や心のケア利用の増加と関連していたので,医療従事者は,大事故や災害の場合には本症候群の治療や予防に特に注意すべきである.
■Legal Medicine
■Medical Asahi
■Q&Aでわかる肥満と糖尿病
■Therapeutic Research
■Vascular Lab
■青森労災病院医誌
■アポロニア
特集・元気な歯科医院になるためのリスクマネジメント 脅威(天災)にかかわるリスク分析
■医学検査
■石川看護雑誌
- 石川県における医療施設の災害に備えた取り組みと看護管理者の災害看護の認識に関する検討
- 林一美(石川県看護協会), 水島ゆかり, 木下幸子, 古木優子:石川看護雑誌(1349-0664)2巻 Page1-6(2005.02)
Abstract:医療施設の災害に備えた取り組みと災害看護に関する認識を明らかにすることを目的に,石川県の看護管理者を対象にアンケート調査を実施し,85名より回答を得た(回収率76.6%).その結果,石川県の医療施設では,災害の対応経験のある施設は少なく,ほとんどの施設が防災訓練を実施していたが,その内容は火災訓練が中心であった.また,災害教育を行っている施設は少なかったが,自施設が災害に遭ったことを想定した災害対策の検討は行われており,それに対するマニュアルも備わっていた.災害看護に関する認識では,装備されたマニュアルが「生かせる」と回答した者より,「生かせない」または「わからない」と回答した者の方が多く,ほとんどが現任教育における災害看護教育の必要性を認識していた。
■医師の目から見た「災害」
白濱龍興:東京、内外出版、2005
■石川看護雑誌
- 医療救護班派遣に関する看護管理者の支援活動 新潟県中越地震に医療救護班を派遣した看護管理者への調査から
-
林一美(石川県立看護大学), 水島ゆかり
:石川看護雑誌(1349-0664)3巻1号 Page21-27(2005.08)
Abstract:新潟県中越地震に医療救護班を派遣した国公立病院の看護管理者が行った医療救護班への支援を明らかにすることを目的にアンケート調査を実施し,10名(83%)の看護管理者より回答を得た.その結果,看護管理者が医療救護班に対して行っていた支援は,派遣前には「活動に必要な物品の提供や勤務調整」「救護班参加の看護職員の激励」,派遣中は「活動中の看護職員と直接連絡を取り合う」支援,派遣後は「労をねぎらう」「活動内容をよく聞く」といった支援を行っていたことが分かった.
- 医療救護班における看護師の活動の実態と課題 新潟県中越地震に医療救護班として派遣された看護師への調査から
- 水島ゆかり(石川県立看護大学), 林一美
:石川看護雑誌(1349-0664)3巻1号 Page29-36(2005.08)
Abstract:新潟県中越地震に医療救護班として派遣された看護師の活動の実態を明らかにすることを目的に,I県から派遣された看護師を対象にアンケート調査を実施し,27名(うち,女性24名.25~57歳,平均年齢42.2±8.7歳)より回答を得た(回収率77.1%).その結果,医療救護班として平均3.0±0.6日間,長岡市などの避難所で巡回または外来にて活動を行っており,対応した患者の健康問題は慢性疾患が多く,援助の内容は診療の補助・精神面への援助・状況把握などであった.
■痛みと臨床
- 【外傷治療へのアプローチ 外傷による病態と治療】 挫滅症候群の病態と治療
- 織田順(中京病院(社保) 救急科):痛みと臨床(1345-9023)5巻2号 Page152-157(2005.03)
Abstract:挫滅症候群は圧迫と解除をきっかけとして筋細胞の傷害が起こり,筋自身の浮腫を介して,ショック,電解質異常による致死的不整脈,急性腎不全などの全身症状を呈する外傷性の全身疾患である.受傷早期にはバイタルサインは一見安定しており元気そうにみえるが,やがて骨格筋細胞内容物の流出と血管透過性の亢進による体液シフト,高カリウム血症,代謝性アシドーシス,ミオグロビン血症,低容量性ショック,急性腎不全,凝固障害などさまざまな病態に陥り集中治療を必要とする.災害時だけでなく昏睡をきたすような疾患でも起こるため日常診療でも遭遇する可能性がある.早期には身体所見に乏しいため,受傷状況や臨床所見,尿所見から本症候群を疑い速やかに集中治療を開始する(著者抄録)
■医道の日本
■医薬ジャーナル
- 薬剤師が貰った新潟県中越地震からのメッセージ
- 佐藤博(新潟大学医歯学総合病院 薬剤部):医薬ジャーナル(0287-4741)41巻6号 Page1563-1565(2005.06)
Abstract:昨年暮れに起き,約30万人という史上空前の死者を出したスマトラ沖地震津波の影に,やや隠れた感がある新潟県中越地震ではあるが,直下型の大被害を被災地に及ぼしたことはご記憶のことと思う.今でも住民が避難生活を余儀なくされるというあの地震直後の異常事態の中,地元の医療機関の一員として,病院薬剤師が災害派遣医療チームに関わる過程での数多くの問題に遭遇した.災害対策マニュアルの無力さ,組織より個人による行動の重要性,重厚な支援より迅速な支援の大切さ,地域医療との調和,医薬分業の綻びなど,通常の医療活動では得難い数多くのメッセージを今回の地震は我々に与えてくれた.この事例を十分に吟味することで,今後あるべき医療人としての薬剤師の姿を考える反面教師としたい。
■医療
特集・広域災害医療 新潟県中越地震を経験して
- 政府の役割
- 佐々木昌弘(厚生労働省医政局 国立病院課):医療 59巻4号 Page175-181(2005.04)
- 国立病院機構本部における取り組み
- 森光敬子(国立病院機構 本部医療課):医療 59巻4号 Page182-185(2005.04)
- 新潟県中越地震の早期対応
- 辺見弘(国立病院機構災害医療センター), 大友康裕, 本間正人, 楠孝司, 三浦京子, 村田希吉, 平野隆之, 佐々木勝, 鈴木孝司, 山田芽裕:医療 59巻4号 Page186-191(2005.04)
- 各時点での活動(初動の際)
- 菊野隆明(国立病院機構東京医療センター 救命救急センター), 森朋有, 木村琢磨, 森伸晃, 後藤庸子, 三原裕嗣:医療 59巻4号 Page192-194(2005.04)
- 災害支援活動における後方支援薬剤師の役割
- 稲吉美由紀(国立病院機構東京医療センター 薬剤科), 櫻井祐人, 中澤一治:医療 59巻4号 Page195-198(2005.04)
- こころのケア
- 塚田和美(国立精神・神経センター国府台病院):医療 59巻4号 Page199-204(2005.04)
- 広域災害における生活不活発病(廃用症候群)対策の重要性 介護予防の観点から
- 大川弥生(国立長寿医療研究センター研究所 生活機能賦活研究部):医療 59巻4号 Page205-212(2005.04)
- 現地での取り組み
- 中島孝(国立病院機構新潟病院):医療 59巻4号 Page213-216(2005.04)
■医療安全
■医療福祉建築
■医療放射線防護Newsletter
■インターナショナルナーシングレビュー
特集:自然災害・事故・テロ時の看護 阪神・淡路大震災,地下鉄サリン事件から10年間の日本の蓄積
■大阪透析研究会会誌
- 災害・大事故に対する安全対策について 神戸地区と南大阪地区でのアンケート調査より
- 奥山彰広(清恵会病院 臨床工学科), 今田聰雄, 長谷川廣文:大阪透析研究会会誌 23巻2号 Page129-133(2005.09)
Abstract:阪神・淡路大震災で透析関連装置の転倒破損を経験し,ライフラインの切断により長期停止を余儀なくされた神戸地区と,被災経験のない南大阪地区の透析施設を対象に,災害や事故に関する内容と,安全対策への取り組みについてアンケート調査を行なった.神戸地区24施設,南大阪地区43施設から回答が得られ,これを分析した結果,神戸地区では被災後,建物の補強,水関連設備・電気関連設備への対策,装置の固定強化等が,多くの施設で行われていた.南大阪地区では災害対策への施行率は低かったが,何らかの原因で装置が停止した際の対策やバックアップ機構は神戸地区と同等に行われていた.防災対策の会議やマニュアル作成,スタッフへの防災教育は内容に差はあったが,ほとんどの施設が実践していた.しかし,防災対策に対するスタッフの不安は大きく,安全に対して37%が不満をもっていた.また,緊急事態ではスタッフの人数ではなく,スタッフの熟練度が安全対策に大きく寄与していると考えられていた.
- 透析医療における災害対策
-
山川智之(仁真会白鷺病院):大阪透析研究会会誌 23巻2号 Page185-189(2005.09)
■大阪府医師会報
特集・大規模災害に備えて 阪神・淡路大震災から10年
■オペナーシング
■沖縄県立中部病院雑誌
■海外勤務と健康
■介護支援専門員
特集・緊急時におけるケアマネジャーのリスクマネジメント 中越地震に学ぶ
■外来精神医療
■学校保健研究
■カレントテラピー
■看護
■看護学雑誌
■看護管理
■看護技術
■看護教育
- 大規模地震発生時における学校危機管理 新潟県中越地震における長岡赤十字看護専門学校の対応を振り返って
- 藤田和子(長岡赤十字看護専門学校), 平野美樹子:看護教育 46巻1号 Page38-40(2005.01)
- 新潟県中越地震に対して
- 林幸子(新潟県厚生農業協同組合連合会中央看護専門学校):看護教育 46巻1号 Page41-42(2005.01)
- 被災者体験から学ぶこと
- 平澤則子(新潟県立看護大学 看護学部):看護教育 46巻1号 Page42-44(2005.01)
- 新潟県中越地震における県立看護大学の取り組み
- 朝倉京子(新潟県立看護大学 看護学部), 中川泉:看護教育 46巻1号 Page44-47(2005.01)
- 看護学校の危機管理
- 看護専門学校における「災害時行動マニュアル」の作成 9校の連携・協働による活動経過報告
- 増田恒子(神奈川県看護師等養成機関連絡協議会 湘南・西湘支部), 大橋冨士子, 飛鷹初江, 日森昭子, 滝口澄子, 高橋祐子, 前場和栄, 山梨柳子, 沼尻波留美, 神崎祐子, 川島君子:看護教育 46巻6号 Page434-439(2005.06)
- 防災から災害対応へ 災害からの学びを活かした危機管理マニュアル
- 平野美樹子(長岡赤十字看護専門学校), 藤田和子, 田中富美子:看護教育 46巻6号 Page440-446(2005.06)
■看護実践の科学
■看護展望
■感染・炎症・免疫
■感染症
■感染防止
- 災害・急変時における看護者の対応 感染予防を踏まえて
- 松月みどり(日本大学医学部附属板橋病院 救急救命センター):感染防止(1340-9921)15巻1号 Page25-29(2005.02)
- 災害・救急時における医療者の対応
- 野口宏(愛知医科大学 救命救急部)
:感染防止(1340-9921)15巻3号 Page50-54(2005.06)
- 災害・救急医療に向けた対応 情報通信技術を駆使したシステム化の模索
- 中島功(東海大学 医学部救命救急医学)
:感染防止(1340-9921)15巻4号 Page1-10(2005.07)
Abstract:災害・救急医療を円滑に運用するためには,4つのTs(通信,輸送,トリアジュ,初期治療)が重要と考えている.この中でも通信に関して医療側との接点,現行システムでの問題点を浮き彫りにし,情報通信技術の災害救急医療への応用の可能性を紹介し,トリアジュ,初期治療に向けた総合的な取り組みを検討した.災害医療では,現場にヘリコプターが着陸できることが不可欠で,住民の情報をメタデータとして含めた3D地図は消防指令台に今後整備されていくべきで,統合的な災害通信システムで医療を支えるべきと考える.災害・救急医療を円滑に運用するためには,4つのTsが重要で,情報通信技術で災害救急医療を統合的,効率的に行うことが肝要である.
- 災害・救急時における医療者の対応 感染予防を含めて
-
今泉均(札幌医科大学 救急集中治療部)
:感染防止(1340-9921)15巻5号 Page3-10(2005.09)
- 災害時の救急初療看護 トリアージから感染予防まで
-
坂口桃子(滋賀医科大学 医学部看護学科基礎看護学講座), 作田裕美, 百田武司
:感染防止(1340-9921)15巻6号 Page21-27(2005.10)
- 災害時における医療者の対応
-
漢那朝雄(九州大学 大学院医学研究院災害救急医学), 江崎卓弘, 橋爪誠
:感染防止(1340-9921)15巻7号 Page1-9(2005.11)
■緩和医療学
- 【リエゾン精神医学 がん患者の心のケア】 がん患者のPTSD症状とその対応
- 西大輔(国立病院機構災害医療センター 救命救急センター), 川瀬英理, 松岡豊:緩和医療学(1345-5575)7巻2号 Page128-136(2005.04)
Abstract:がん患者のPTSDおよびPTSD症状について,その有病(症)率,疫学的記述研究,生物学的病態研究,治療について概説した.そのなかで,小児がん生存者やその親ではPTSDが比較的多いこと,PTSDの部分症状は相当数存在し,20年近く経過しても持続しうることなどが浮き彫りとなった.しかし一方で,PTSD部分症状の評価には慎重を期する必要があるという指摘や,がん体験を心的外傷という枠組みだけでとらえるべきではないという主張もなされている.PTSDという診断に付随する意味を十分認識したうえで,多くのがん患者にPTSD症状とみなしうる精神症状が出現しうることを知ることが,がん患者の理解を深めるうえで有用であると考えられる(著者抄録)。
■救急医学
■救急医療ジャーナル
■教育と医学
■緊急被ばく医療全国拡大フォーラム講演録集
■緊急被ばく医療ポケットブック
(財)原子力安全性研究会、2005
■月刊福祉
■健康管理
■クリニカルスタディ
■群馬県核医学研究会会誌
- 新潟県中越地震から学んだ震災に対する危機管理
-
山賀敏彦(小千谷総合病院 放射線科), 大関魁造, 捧和雄, 石田均, 布施富雄, 廣田和也, 保坂華代, 坂上富司雄, 桑原工, 高頭浩正, 大竹英則:群馬県核医学研究会会誌 20巻1号 Page13-15(2005.12)
■群馬パース大学紀要
- 新潟県中越地震後の災害復興期の看護活動(第1報) 被災地A市における個人参加の災害看護ボランティア活動
- 板垣喜代子(群馬パース学園短期大学), 矢嶋和江:群馬パース大学紀要 1号 Page51-60(2005.09)
Abstract:新潟中越地震の被災地A市において,巡回訪問活動を行った全ての世帯を対象とし,災害復興期における中山間地域の看護活動と被災者のニーズを明らかにし,支援のあり方を検討した.災害復興期の被災者のニーズは,被災者の受傷や家屋の損壊状況の違いだけでなく,年齢,被災前の健康状態,障害の有無や生活状況によって個別性がより高まった.個人参加の災害看護ボランティアの活動は,移動手段の確保が重要な課題であった.成人の被災者は,地場産業をはじめ生業を尊重し,地域のコミュニティを生かした生活の再建が重要と考えた.被災前に介護保険を利用しなかった後期高齢者,障害をもつ高齢者は,さらに状況が悪化する可能性があった.被災した障害児の対応は,障害の状況に合わせた専門的なケアと,養育者の負担を軽減することが重要であった.
■検査と技術
■現代医学
■公衆衛生
- 特集・自然災害と公衆衛生活動
- 地域の被災対処能力を評価する
- 上原鳴夫(東北大学 大学院医学系研究科国際保健学分野):公衆衛生 69巻6号 Page440-444(2005.06)
- 阪神・淡路大震災時の対応
- 後藤武(済生会兵庫県病院):公衆衛生 69巻6号 Page445-449(2005.06)
- 震災後のメンタルヘルスを考える 新潟県へ「岡山県心のケアチーム」を派遣して
- 山野井尚美(岡山県保健福祉部 保健福祉課):公衆衛生 69巻6号 Page457-459(2005.06)
- 三宅島噴火災害を支援して
- 小杉眞紗人(島しょ保健所三宅出張所):公衆衛生 69巻6号 Page460-462(2005.06)
- 台風豪雨災害にどう対処したか
- 清水昌好(兵庫県健康財団保健検診センター):公衆衛生 69巻6号 Page463-464(2005.06)
- 災害発生時における保健師活動
- 井伊久美子(兵庫県立大学 看護学部):公衆衛生 69巻6号 Page465-467(2005.06)
- 新潟県中越地震と阪神・淡路大震災の比較から,災害発生時の保健師活動を考える
- 奥田博子(国立保健医療科学院 公衆衛生看護部):公衆衛生 69巻6号 Page468-470(2005.06)
- 東海地震に備える 静岡県における広域医療搬送
- 村上昌弘(静岡県健康福祉部 医療室):公衆衛生 69巻6号 Page471-473(2005.06)
- 【地域医療のトピック 「救急医療」を考えよう】 現場からみた救急医療の課題 東京都を中心に
- 石原哲(白鬚橋病院):公衆衛生 69巻7号 Page533-538(2005.07)
- 特集・現場が動く!健康危機管理
-
自然災害 沖縄の台風対策
- 高江洲均(沖縄県宮古福祉保健所):公衆衛生 69巻10号 Page835-838(2005.10)
- 健康危機時に求められる保健活動 保健師の健康危機事例への関与の実態から見えてきたもの
- 宮崎美砂子(千葉大学 看護学部):公衆衛生 69巻11号 Page924-927(2005.11)
- 健康危機管理における疫学 自然災害時の初期評価とサーベイランス
- 中瀬克己(岡山市保健所):公衆衛生 69巻12号 Page995-999(2005.12)
■高知市医師会医学雑誌
■神戸市看護大学紀要
■公立甲賀病院紀要
■公立豊岡病院紀要
■国際保健医療
- イラン・バムにおける保健医療復興支援活動
- 矢野和美(災害人道医療支援会), 石井美恵子, 林晴実, 弘中陽子, 鵜飼卓
:国際保健医療(0917-6543)20巻2号 Page44-51(2005.12)
Abstract:2003年12月26日イラン南東部バム市で起きた地震災害から8ヵ月経過した現地での保健復興支援活動を報告する.NPO HuMAは,復興が遅れているZone5のヘルスセンターに仮設施設,医療機材を提供するとともに震災8ヵ月後の医療状況を調査した.
- 国際緊急援助活動における看護師の役割 国際緊急医療援助活動参加者に対する意識調査
-
福山由美(佐賀大学 医学部看護学科地域・国際保健看護学講座), 新地浩一, 新地豊香, 松崎由美, 古川真三子, 高村政志, 加來浩器, 小野健一郎, 山川裕子, 木村裕美
:国際保健医療(0917-6543)21巻3号 Page169-175(2006.12)
Abstract:国際緊急援助活動(IDR)における看護師の役割は、派遣された医療チームの状況により様々であり、過去には準医師的業務を実施したという報告もある。本研究は、従来あいまいであったIDRにおける看護師の役割を明確にし、どの様な業務を看護師の役割として考えるべきかを検討した。過去にIDRに参加した経験のある医療従事者61名を対象に、自記式質問紙調査票を郵送にて配布した。調査期間は2005年9月1日~12月31日の4ヵ月間である。調査内容は、先行研究等で実際に看護師が実施したと報告された業務内容17項目を抽出し、それぞれの業務が適切であるか、またIDRで求められる看護師の役割についての意識調査を実施した。回収は53名で、有効回答を得た50名(医師24名、看護師17名、医療調整員等9名)を解析対象とした。調査の結果、適切な災害看護に関する教育やトレーニングを受けていれば、「トリアージ」および「創洗浄」はIDRにおける看護師の役割として可能であるが、「縫合」、「デブリードメント」、「切開」、「抜糸」に関しては、IDRにおける看護師の役割として困難であろうと、調査対象者が考えていることが判明した。
■心と社会
■こころの科学
■作業療法ジャーナル
■産業医学ジャーナル
■産業衛生学雑誌
- 三宅島雄山噴火後の三宅村中央診療所診療記録からみる労働者の健康状態
- 宇野秀之(自治医科大学地域医療学センター 環境医学部門), 堀口兵剛, 大前和幸, 内山巌雄, 工藤翔二, 香山不二雄:産業衛生学雑誌 47巻4号 Page142-148(2005.07)
Abstract:三宅島雄山噴火による全島民避難から4年5ヵ月が経過し,火山ガス噴出量は低減してきたものの,一部の地域では二酸化硫黄(SO2)濃度が大気環境基準を依然満たしていない.しかし全島民帰島へ向け,滞在型労働者による本格的復興事業が2002年7月から,また島民の一時帰宅型帰島事業が2003年4月から始まった.以前に我々が行った復興事業の労働者検診(2003年1月),一時帰宅型帰島事業参加島民の症状調査(2003年10~12月)では,SO2濃度と労働者のピークフロー値及び帰島事業参加者の呼吸器症状との間に明らかな相関関係は認められなかった.SO2は以前より呼吸器・循環器系への影響が言われており,東京都現地対策本部と三宅村は島内作業者全員に対しての予防対策として脱硫装置付き建物での生活,脱硫用マスク着用の指導,また入島者全員に対し充分な情報提供を行ってきた.今回,我々は2001年6月27日~2004年6月30日までの三宅村中央診療所診療記録を検討したが,SO2濃度と直接的に関係している症例はなかった.しかし,島内労働者の気管支喘息発作初発の30歳代男性1件で高度な治療が必要であった.また災害避難命令期間中のため調査方法に大きな制約があり,SO2曝露指標の評価は不充分であるが,島民あるいは島内作業者に対する情報提供として,本調査報告は有用で重要な資料となるであろう.
■自衛隊札幌病院研究年報
- インドネシア国際緊急医療援助隊活動報告 バンダアチェ市ラマラ地区診療所の診療記録の分析
- 宮本寛知(自衛隊札幌病院), 小野健一郎, 田村泰治, 小林恵輔, 横部旬哉, 木村暁史, 森田充浩, 加來浩器:自衛隊札幌病院研究年報 45巻 Page33-40(2005.12)
Abstract:2005年1月23日~2月26日に,バンダアチェ市バンダラヤ郡ラマラ地区に開設した診療所においてインドネシア国際緊急医療援助隊(本隊)の自衛隊医官が診療した現地患者のうち,診療記録で確認できた延べ3855名に対する本隊の診療活動について分析した.受診患者数は1日あたり平均165名(うち初診126名),そのうち応急医療チームでは平均123名,本隊合流後は平均180名であった.性別は男58%,女42%,平均年齢は34.6歳,受診回数は平均1.3回で,1回と2回で受診患者全体の95%を占めた.津波被害を直接受けた人は,初診患者では24%,再診を含む延べ患者では32%を占めた.居住スタイルは,自宅が47%,親戚の家が36%,キャンプが14%であった.受診患者の居住地域の分布は,ラマラ地区の属するバンダラヤ郡が42%,市外が30%を占め,その他の郡は各々7%以下であった.
■歯科医院経営
■歯界展望
■歯学
特集・歯科界の潮流 災害時の歯科医療
■静岡県精神保健福祉センター所報
■自治医科大学医学部紀要
- 三宅島雄山噴火SO2排出ガス短期曝露による呼吸器症状の検討(Respiratory symptoms associated with transient exposure to sulfur dioxide (S02) from Mt. Oyama volcano on Miyake Island south of Tokyo)(英語)
- 宇野秀之(自治医科大学地域医療学センター 環境医学部門), 堀口兵剛, 香山不二雄:自治医科大学医学部紀要 28巻 Page157-167(2005.12)
Abstract:三宅島にある雄山が2000年6月から噴火が始まり,それ以来全住民が避難となった.2002年には噴火は消退しているが,火山ガス(ほとんどSO2)排出は当分続くであろう.2003年4月から3日間滞在型帰島プロジェクトが始まり,我々は2003年10~12月にこのプロジェクトに参加した住民にアンケートを行った.アンケートには呼吸器症状(咳嗽,喀痰,喘鳴,息切れ)出現とそれらの症状を元々持っていたかどうかを含めた.さらに我々は島内6箇所の大気中SO2濃度を知り,濃度により2つのグループに分けた.我々はSO2大気汚染と呼吸器症状との関係を調査した.我々はまた最終的に性別,年齢,元々存在した呼吸器症状のような交絡因子を排除するため,それぞれの呼吸器症状を独立変数として類推評価した.結論として,大気中SO2濃度がより高いときは70歳以上の高齢者では息切れの悪化に注意を払った方がよいのだろう.しかし,SO2大気汚染は息切れ以外の呼吸器症状悪化に影響を与えていないのかも知れない。
■社会医学研究
■障害児の授業研究
特集・特別支援教育と学校安全管理マニュアル
■消化器外科Nursing
■市立堺病院医学雑誌
■市立札幌病院医誌
■信州医学雑誌
- 中越地震復興支援ボランティア経験から看護学生が学んだこと
- 林直哉(信州大学 医学部保健学科看護学専攻), 岩田英津子, 大塚大樹, 緒方志保, 高村静巴, 伝田有希, 深田綾, 船橋英里佳, 三宅留夏, 山越恵, 武藤香織:信州医学雑誌 53巻6号 Page421-424(2005.12)
■新医療
特集・新潟中越地震に学ぶ地震対策
■心身医学
- 放射能臨界事故による学校児童生徒の心的外傷後症状に関する研究
- 秋坂真史(宮崎大学安全衛生保健センター (メンタルヘルス部門)), 渡辺めぐみ, 志井田孝, 石津宏:心身医学 45巻8号 Page607-617(2005.08)
Abstract:茨城県東海村で発生したJCO社による放射能臨界事故は,一般社会のみならず心身の健康に敏感な住民にも大きな衝撃をもたらした.事故災害やその健康被害などについての報告も多い中,本事故についての現場からの調査報告,とりわけ児童の心身への影響に関する学術報告は皆無に近かった.そこで,本邦で初めて住民を巻き込んだ放射能洩れ事故が,近隣の学校生徒の心身に与えた影響,特に心的外傷後症状の実態や内容などを調べる目的で調査を行った.屋内退避対象地域になったJCOから半径10km圏内の7市町村に所在する15校の小学生・中学生・高校生計479名を分析対象に,事故直後(想起)および事故1年後に心的外傷後症状の感情状態や変化(現在)に関し,無記名かつ自記式の質問紙調査を実施した.男女別また校種別でも,両期とも精神的症状項目で女子が有意に高かった.事故直後の身体症状や睡眠障害・興奮などの心身症状は性差なく,比較的少数であったが存在はした.このように事故1年後でも思春期女子の感情不安定性が目立ち,健康診断や精神的フォローアップの必要性が示唆された.
■心的トラウマ研究
■腎不全を生きる
■神緑会学術誌
- 兵庫県下における大規模事故発生時の救急医療対応の整備に関する調査研究(第二,三報)
-
石井昇(神戸大学 大学院医学系研究科環境応答医学講座災害・救急医学分野), 川嶋隆久, 前田裕仁, 中尾博之, 岡田直己, 高橋晃, 吉田剛, 陵城成浩
:神緑会学術誌(0914-9120)21巻 Page14-22(2005.08)
Abstract:震災後10年を経過した兵庫県における災害時の救急医療体制の整備状況と課題について報告し,かつ,兵庫県下の各地域における救急医療対応能力を消防機関の救急搬送能力と各医療機関の治療能力を救急基本データ等に基づいて評価した.兵庫県においては防災監や災害医療コーディネーターの設置,災害医療ボランティアや医療救護班等への災害医療研修会,災害時の医療活動の拠点となる兵庫県災害医療センターの新設,地域災害医療マニュアルの作成,兵庫県こころのケアセ'ンターの新設など被災経験に基づいた災害対応への新しい制度の導入が図られてきている.兵庫県全体としそのレベル1が37病院,レベル2が31病院で,重症患者の受け入れ可能推定数は105例となった.各々の地域の初期救急患者受け入れ可能人数は,各地域の受け入れ医療機関の治療能力に依存することが判明した.
■生活科学研究誌
■生活と環境
- 新潟県中越大震災被災地におけるネズミ・衛生害虫の生息状況調査と駆除作業について
-
川上直也(新潟県福祉保健部 生活衛生課):生活と環境 50巻12号 Page19-24(2005.12)
■精神医学
- 病的悲嘆はPTSDといい得るか
- 土橋功昌(久留米大学 大学院心理学研究科), 辻丸秀策, 千葉起代:精神医学 47巻3号 Page305-312(2005.03)
Abstract:愛する人との死別後に病的な悲嘆反応がみられた症例(60歳代後半女性)を報告し,病的悲嘆がDSM-IVのPTSDの症状基準を十分に満たすことを示した.さらにPTSD診断に必要不可欠である基準Aが将来的に見直され,消滅する可能性があることから,病的悲嘆がPTSDと診断され得るとの見通しを延べた.病的悲嘆は確立された疾患概念にまでは至っておらず,PTSDのように一般に知られた概念とは言い難く,本症例のように病的悲嘆であるにもかかわらず専門家の援助を求める機会を逸し,悲嘆の回復過程を遷延させてしまう症例も少なくない.したがって,病的悲嘆もPTSDといえるほどの深刻な外傷性の精神障害であるとの理解に立つことは,遺された人にとってはもちろん援助者にとっても,臨床的な意義がある。
- 新潟県中越地震・東京都こころのケア医療救護チームの活動 震災被災地での初期精神保健活動の実際
- 菅原誠(東京都立中部総合精神保健福祉センター), 福田達矢, 坂井俊之, 熊谷直樹, 野津眞, 川関和俊:精神医学 47巻9号 Page1017-1024(2005.09)
Abstract:新潟県中越地震における東京都こころのケア医療チームの活動を,震災被災地での初期精神保健活動をめぐって,阪神・淡路大震災での支援活動と比較して報告した.阪神・淡路大震災では「都市型」の震災時の心のケア対策の手法について多くが論じられてきたが,今回のような「農村型」の震災に対しての具体的な支援のあり方に関する知見は乏しく,今回の震災から「農村型」の援助手法についての蓄積が今後望まれる.最終的には,本チームの援助に頼らない,通常の地域精神保健活動の枠組みの中で被災者のメンタルヘルスマネジメントがなされることを目標に活動し,地域の保険師に助言しスーパーバイズすることで一定の成果は挙げられたと考えている.
■精神科
■精神科看護
■精神神経学雑誌
■精神認知とOT
■聖マリアンナ医学研究誌
- 消防局職員の職務上の衝撃的体験によるストレス
-
山下由紀子(聖マリアンナ医学研究所), 佐藤利江子, 石澤和子, 星野尚美, 朴順禮, 大和田喜美, 松浦正一, 花田直子, 菅原千代子, 村上香奈, 藤森和美:聖マリアンナ医学研究誌(1346-1478)5巻 Page67-72(2005.03)
Abstract:川崎市消防局員を対象に,消防職員が日常業務の中で経験する職務上の衝撃的な出来事や,それらがメンタルヘルスに及ぼす影響の実態把握を目的に調査を行い,523名の有効回答を得た.出来事チェックリストでは,遭遇したことのある体験について複数回答を求めた結果,「交通事故」「殺人,自殺,災害,事故などで人が死んだり,ひどいけがをした現場」「家事や爆発現場」の3項目については70%以上が体験しており,「救助活動で人を助けられなかった体験」という悔悟や自責の念に駆られるような体験を46%がしていた.IES-Rの結果では,ハイリスク群は9.4%で,下位尺度の平均では「再体験症状」2.77±4.08,「回避症状」3.27±4.83,「覚醒亢進症状」1.63±2.99であった.職務別のIES-R得点では,ハイリスク群の比率は「救急」群が13.0%で最も高く,「日勤」群,「消防」群も10%を越えていた。
- 紛争と緊急人道医療援助
- 金田正樹(災害人道医療支援会):聖マリアンナ医学研究誌(1346-1478)5巻 Page95-102(2005.03)
■精神保健研究
■聖隷三方原病院雑誌
当院における災害救護偶練の現状-
丹羽由美子(聖隷三方原病院), 山口孝治
:聖隷三方原病院雑誌(1343-0181)9巻1号 Page62-66(2005.07)
Abstract:効果的な災害救護訓練のあり方を明確化する目的で,地震火災複合訓練を通し,トリアージ,災害対策本部機能,他職種間の連携を中心に評価検討した.訓練に参加した職員は,消防救急隊員3名を含め総勢435名で,全体の63%を看護婦,15%前後を医療技術・事務が占め,医師は6%であった.訓練の評価は,訓練観察者,訓練後の記録物の確認,および自己評価からおこなった.また,訓練参加者には,対象別に記述式のアンケートを行い集計した.この結果,当院の災害救護訓練における具体的課題として,第1にトリアージエリアのレイアウトを周知徹底すること,第2に机上訓練を導入し,トリアージ技術,トリアージタッグへの記載漏れに対する定期的かつ継続した教育を実施すること,第3に病棟訓練に模擬患者搬送を盛り込み,患者の動向についての把握を促進すること,第4に院外機関との協力体制を拡大すること,が挙げられた.
■綜合看護
■善仁会研究年報
- 災害時における防災対策について
- 前田恵(ヘルチェックレディース横浜クリニック 臨床工学部), 勝山恵利, 池田学, 細野高志, 鈴木安信, 岡本智之, 本間崇
:善仁会研究年報(0916-8826)26号 Page66-69(2005.05)
Abstract:患者の災害に対する意識と職員の災害時対処法の理解度を調査し,今後の訓練内容について検討した.災害に対する意識調査を患者40例を対象に,避難訓練前後で行った.災害時に患者は,言われた通りに動くだけと主体性に欠けた.災害時に職員が的確に行動し,患者を避難誘導するためには,職員の確かな知識が要求されていた.さらに,職員に対して防災に関するアンケートを実施し,防災対策に関する知識を調査した.前回の避難訓練での各職種の役割分担などは理解していたが,セイフティカットの使用方法を理解していなかった.また,クリニックがビル23階にあり対策が必要であることなどが明らかとなった.
■全国自治体病院協議会雑誌
■仙台赤十字病院医学雑誌
- 新人看護師の災害看護に対する認識調査
-
鈴木由美(仙台赤十字病院 看護部), 原玲子
:仙台赤十字病院医学雑誌(0917-8724)14巻1号 Page97-101(2005.05)
Abstract:新人看護師の災害看護に対する認識調査を行った.対象は平成16年度採用の新人看護師37名で,災害看護に対する認識傾向について自記式選択式質問紙法によるアンケート調査を行った.回答数は32名(平均年齢21.8歳)で,回収率86.5%であった.1)学生時代に災害看護研修の体験有りは15名(46.8%)であった.災害看護に関する研修について「必要」は32名(100%)で,「興味がある」や「受けたい」がともに26名(81.3%),「災害救護活動に参加したい」が25名(78.1%),「災害対策マニュアルを読んだことがある」が11名(34.4%)であった.2)日常的心構えでは「体調を整えている」が25名(78.1%),「ニュース・新聞を読んでいる」が19名(59.4%),「避難経路の確認」が14名(43.8%),「緊急連絡網の確認」が13名(40.6%)であった.3)いずれも学生時代の研修体験の有無により認識に差はなく,研修の必要性や参加意欲は高いが,知識や日常的準備は不十分であった.
■蘇生
■綜合臨床
- 【輸液療法の再評価 日常治療として】 クラッシュ症候群救命
-
和泉雅章(兵庫医科大学 内科学腎・透析科), 中西健:綜合臨床 54巻10号 Page2583-2587(2005.10)
Abstract:クラッシュ症候群(挫滅症候群)は地震などの大災害の際に落下物によって上下肢を長時間圧迫された症例に,救出後に生じる病態である.救出時は元気であった人が,救出後急速に全身状態が悪化して死亡する"rescue death"の原因として注意が喚起されてきた.古くは第一次世界大戦中にこのような病態が生じたことが報告されているが,クラッシュ症候群という名称は第二次世界大戦の空襲などの際に倒壊した建造物の下敷きとなり,救出された後に急性腎不全を発症し,全身状態が悪化して死亡するという病態に対して名づけられたものである.本邦では阪神・淡路大震災の際に有名となったが,今年JR福知山線の脱線事故の後に再びマスコミで報じられることとなった.本症候群はその発症の可能性が念頭に置かれていない場合,しばしば生命を脅かす事態に至る深刻な疾患であり,本稿において病態と治療方針を述べたい.クラッシュ症候群は「外傷性または外傷に伴う横紋筋融解症」と定義される.その名前から外圧による筋肉の挫滅によって発生すると考えられがちであるが,むしろ圧迫解除後の虚血肢再灌流が病態上重要である.
■大事故災害への医療対応(小栗顕二ほか・監訳、東京、永井書店、2005)
■大震災が遺したもの、松島悠佐、東京、内外出版 2005
■地域医学
■地域環境保健福祉研究
特集・高潮被害と公衆衛生
- 健康危機管理の視点から
- 實成文彦(香川大学 医学部衛生・公衆衛生学), 須那滋, 鈴江毅, 万波俊文, 平尾智広, 藤川愛, 大西聡, 星川洋一, 笠井新一郎, 山田弘幸, 苅田知則, 久郷敏明:地域環境保健福祉研究 8巻1号 Page55-59(2005.03)
- 台風16号高潮災害における環境・ライフライン・日常生活の状況須那滋(香川大学 医学部衛生・公衆衛生学), 鈴江毅, 万波俊文, 平尾智広, 藤川愛, 大西聡, 星川洋一, 一原由美子, 苅田知則, 實成文彦
- :地域環境保健福祉研究 8巻1号 Page60-64(2005.03)
Abstract:平成16年8月の台風16号の高潮による高松市街地の浸水被害の,日常生活への影響などを報告した.床上浸水3810戸,床下浸水11751戸の甚大な被害に見舞われたが,災害への備えは十分ではなかった.被災地区には相当数の高齢者や障害者が在住していたが,市保健センターや民生委員,自治会組織により高潮発生時に把握されていたのは一部に過ぎず,救助活動も難航した.また,冠水被害から派生した住民生活の著しい制約は,学業や職業生活への影響,さらに生活破綻からくる疲労やストレスなどの健康問題を発生させた.
- 台風高潮被害における精神的健康面への影響と対策
- 鈴江毅(香川大学 医学部人間社会環境医学講座衛生・公衆衛生学), 須那滋, 万波俊文, 平尾智広, 藤川愛, 大西聡, 星川洋一, 苅田知則, 笠井新一郎, 山田弘幸, 實成文彦:地域環境保健福祉研究 8巻1号 Page65-68(2005.03)
Abstract:平成16年8月に高松市を襲った高潮災害による精神的健康面への影響と対策を検討した.被災住民は,被災直後からかなりの長期間にわたり少なからず精神面で影響を受けていると考えられ,緊急時の正確な実態把握と対策,ハイリスク者の把握,その後のフォローアップ,ストレス対策など,心の危機管理の充実の必要性が示唆された.
- 高潮災害における肉体的健康面の評価・検討
- 万波俊文(香川大学 医学部衛生・公衆衛生学), 鈴江毅, 須那滋, 平尾智広, 藤川愛, 大西聡, 星川洋一, 苅田知則, 笠井新一郎, 山田弘幸, 實成文彦
Abstract:平成16年8月に高松市を襲った台風による高潮災害における,肉体的健康面での影響を明らかにすることを目的に,高潮災害を受けた地域の自治会長,日本赤十字社香川支部,高松消防署などを対象に,聞き取り調査を実施した.その結果,短期的のみならず長期的にも少なからぬ身体的な影響が認められ,浸水災害時の健康管理の重要性や,災害弱者といわれる人々に対するフォローアップの必要性が示唆された.
- 16号の高潮被害への対応と今後の対策について
- 藤川愛(高松市保健所), 大西聡, 星川洋一, 鈴江毅, 須那滋, 平尾智広, 万波俊文, 刈田知則, 笠井新一郎, 實成文彦:地域環境保健福祉研究 8巻1号 Page71-74(2005.03)
- 災害対応活動とソーシャル・キャピタル 平成16年香川県風水害
- 平尾智広(香川大学 医学部医療管理学), 鈴江毅, 須那滋, 万波俊文, 藤川愛, 大西聡, 星川洋一, 辻よしみ, 星野礼子, 三宅耕三, 實成文彦:地域環境保健福祉研究 8巻1号 Page75-77(2005.03)
Abstract:平成16年8月に発生した高松市高潮災害における,自治会,NPO・NGO,行政の活動状況を明らかにすることを目的に,被災地区の自治会長複数名,NPO・NGO(社会福祉協議会,香川県ボランティア協会,日本赤十字社香川支部など),行政(高松市担当者,保健所)を対象にインタビュー,および資料収集を行った.その結果,公助に当たるNPO・NGOといったフォーマルな組織による活動は,被災後速やかに連携による展開が図られ,その後の対応も順次整備されつつあったのに対し,共助に当たる近隣,コミュニティの自治会等の自主組織は,被災時にほとんど機能していなかったことが分かった.
■地域保健
■中毒研究
特集・化学災害発生時の対応・処置について
■治療
■調剤と情報
- 震災における薬剤師の活動
- 児玉孝(日本薬剤師会):調剤と情報 11巻3号 Page340-342(2005.03)
- 災害発生時における薬剤師のボランティア活動
- 種村閑(茨城県薬剤師会):調剤と情報 11巻3号 Page336-339(2005.03)
- 新潟県中越地震における新潟県薬剤師会の対応
- 佐久間明三(新潟県薬剤師会), 山岸美恵子:調剤と情報 11巻3号 Page330-334(2005.03)
- 阪神・淡路大震災からの教訓 災害時における薬剤師会・薬剤師の役割
- 七海朗(日本薬剤師会):調剤と情報 11巻3号 Page320-326(2005.03)
- 国境を越えて インドネシアスマトラ沖地震 災害救援活動 突然の災害と緊急支援
- 山川健二(大和徳洲会病院):調剤と情報 11巻7号 Page981-986(2005.07)
■電子情報通信学会技術研究報告
■東京小児科医会報
■東京都歯科医師会雑誌
■東京都病院薬剤師会雑誌
■陶生医報
- 透析医療における震災に対する危機管理
- 鈴木藍子(公立陶生病院 臨床工学部), 松本陽子, 市橋孝章, 村井俊文, 瀬嵜智晴, 中島修二, 酒井龍之, 西原裕幸, 春田良雄, 加藤博久, 工藤信隆, 児玉泰, 長江宏則, 伊藤一孝:陶生医報 21号 Page67-71(2005.08)
■透析ケア
■とちぎ精神衛生
■トラウマティック・ストレス
- 海上保安官における惨事ストレスならびに惨事ストレスチェックリストの開発
- 廣川進(大正大学 人間学部), 飛鳥井望, 岸本淳司:トラウマティック・ストレス 3巻1号 Page57-65(2005.02)
Abstract:海上保安官1053名を対象に惨事ストレスの現状と対策を検討するため質問し調査を実施し,80.0%から有効回答を得た.過去10年間に強いストレスを感じる事件事故に遭遇した者は45.6%あり,そのうち惨事体験があった者は70.3%,早期のストレス症状があった者は70.1%であった.早期ストレス症状のあった者のうち,IES-R得点25点以上の心的外傷性ストレス症状高危険者の事例率は13.0%であった.これは強いストレスとなった事件事故遭遇者全体の9.1%,惨事体験者の9.6%に相当した.IES-R得点を最もよく予測しうる早期ストレス症状項目も組み合わせを求め,9項目から構成される簡便な「惨事ストレスチェックリスト」を作成し,要注意者,要ケア者を早期にスクリーニングするためのカットオフを設定した。
- 2004年の自然災害と心のケア
- 冨永良喜(兵庫教育大学附属発達心理臨床研究センター):トラウマティック・ストレス 3巻1号 Page107-108
- 生物・化学テロリズムによる心理的影響
- 重村淳(米国), HallMolly J., HamaokaDerrick A., UrsanoRobert J.:トラウマティック・ストレス 2巻2号 Page165-172(2004.10)
Abstract:生物・化学兵器を用いたテロリズムは,多数の人々に著しい恐怖をもたらす.生物・化学兵器は強力な殺傷能力を持ち,特に生物兵器は,無臭で潜伏期がある上に,他者に感染しうる.そのため,例え実際に兵器が使用されなくとも,「使われたかも」という恐怖だけで心理的・行動的反応を引き起こしうる.したがって,生物・化学テロリズム発生時には,大衆に向けて正確・迅速な情報を伝えることが求められる.適切なリスク伝達は各自の不安緩和に有用であり,混乱や流言など,集団レベルでの心理反応をも予防しうる。
- 【子どものトラウマ】子どもの単回性外傷を再考する
- 紀平省悟(有田市立病院 小児科):トラウマティック・ストレス 3巻2号 Page163-171(2005.09)
Abstract:小児期単回性外傷についてのPynoosやTerrの研究は有名であるが,本邦では犯罪事件や災害などを含めても年少児における単回性外傷の発達的研究は多いとはいえない.今回,小児科の一般外来を訪れた年少児の心的外傷事例を参照しながら,外傷性記憶や解離症状の発達的基盤を考察した.Schoreの理論的モデルにしたがうと,小児期解離は感情調節機能の逸脱を背景に起きる症状であると解釈できた.また乳幼児例に見られたstillingについてPutnamの離散的行動状態モデルとSchoreのモデルの両方から検討した.
■ナーシング
■ナーシング・トゥデイ
■ナースマネジャー
■長岡赤十字病院医学雑誌
■長野県透析研究会誌
- 当院の災害時対応を見直して
- 伊藤江美(諏訪赤十字病院 臨床工学技術課), 栗原広兼, 丸山朋康, 宮川宣之, 奥山隆之, 今井美雪, 笠原寛:長野県透析研究会誌(1346-0005)28巻1号 Page10-12(2005.10)
Abstract:地震被災時に透析スタッフがスムーズに対応できるようにするためのマニュアルを作成した.内容は「状況判断」,「返血順序」,「避難時の役割」,「避難経路」の4章で構成した.「状況判断」では,状況に応じて「何も行わない」,「返血を行い待機」,「返血を行い避難」,「緊急離脱して避難」の中から一つ選択するようにした.「返血順序」では介助・誘導に人手のかからない患者から返血を行うこととした.「避難時の役割」では,各勤務帯によってスタッフの数が違うため「午前」・「午後」・「夜間」に分けて作成した.このマニュアルをスタッフ18名に熟読してもらい,理解できたかアンケート調査したところ,どの章についても7割以上の人が「理解できた」と回答した.
■新潟県医師会報
■新潟県厚生連医誌
- 新潟県中越地震被災後事業所従業員の精神的疲労のフリッカー測定による判定に関する検討(Measurement of psychic fatigue by a flicker in our employees suffering the Mid Niigata Prefecture Earthquake in 2004)(英語)
-
五十嵐俊彦(新潟県厚生連病理センター):新潟県厚生連医誌14巻1号 Page7-9(2005.03)
Abstract:地震被災事業所従業員における精神的疲労の程度をフリッカーを用いて測定した.対象は13名の男女で,ヒロボー社製メピカによる点滅光源の識別周波数により分析,その際,疲労度の判定は,業者作成の疲労判定表に基づいた.結果は,疲労の5段階評価上,3.3±0.2で,健康エリアと判定された.本分析は,被災地に居住する従業員の精神的疲労を客観的に判定でき,作業管理と健康管理上,有意義であったと考えられた.
■日赤医学
- イラン南東部地震における初動班の医療活動
-
藪本充雄(日本赤十字社和歌山医療センター 国際医療救援部), 中西英登
:日赤医学(0387-1215)56巻2号 Page443-446(2005.06)
- 卒後1~3年目看護師の災害看護への認識調査
- 鈴木由美(仙台赤十字病院 看護部), 原玲子
:日赤医学(0387-1215)56巻2号 Page459-462(2005.06)
Abstract:災害看護教育計画の基礎資料とするため,災害看護に対する看護師の認識傾向を把握することを目的として,卒後1~3年目の看護師91名を対象に,2004年6月10日~14日の間に標記の認識調査を行った.回答数は82(回収率89.1%)であった.その結果,以下のことが判明した.1)卒後1~3年目看護師における災害看護への認識に,経験年数による差は見られなかった.2)対象者全員が,「災害看護研修は必要である」と回答したが,日常的な心掛けや準備は,殆どが実施していなかった.3)災害看護のイメージトレーニングと同時に,危機意識を高め,災害看護への動機を促す研修プログラムを検討する必要があることが示唆された.
■日赤図書館雑誌
■日本医師会雑誌
■日本医事新報
■日本遠隔医療学会雑誌
■日本看護科学学会学術集会回講演集
■日本看護学会論文集
- 地震を想定した大規模防災訓練に負傷者役として参加した看護学生の体験
- 飛永眞由美(刈谷看護専門学校), 西谷千恵, 今枝博美, 目秦賢子
:日本看護学会論文集: 看護教育(1347-8265)35号 Page27-29(2005.01)
Abstract:地震を想定した大規模防災訓練に負傷者役として参加した看護学生11名(3年課程看護専門学校1年生)の体験を明らかにすることを目的に,半構成的面接を実施した.その結果,以下の8つのカテゴリーが抽出された.1)負傷者役をすることに意義があると考え,希望する.2)大規模防災訓練での負傷者役にとまどいながらも役割を果たす.3)負傷者が抱くさまざまな思い-不安,いらだち,不信感,安心,救護者に対する信頼と安心-を抱いている.4)他者に何かしたいという気持ちとともに,自分の未熟さを感じる.5)看護される側の気持ちを理解できる負傷者体験の意義を再認識する.6)災害時の看護に対する興味・関心・理解が深まる.7)看護の価値,なりたい看護師像を見出し,看護師になりたい思いが強まる.8)大規模防災訓練にとまどいながらも,訓練の意義を見出す.
- 地震を想定した大規模防災訓練に救護者役として参加した看護学生の体験
-
今枝博美(刈谷看護専門学校), 目秦賢子, 西谷千恵, 飛永眞由美
:日本看護学会論文集: 看護教育(1347-8265)35号 Page30-32(2005.01)
Abstract:地震を想定した大規模防災訓練に救護者役として参加した看護学生4名(3年課程看護専門学校2年生)の体験を明らかにすることを目的に,半構成的面接を実施した.その結果,以下の8つのカテゴリーが抽出された.1)貴重な体験ながらも,救護者役になることが不安.2)動揺し,何もできず,指示どおり救護活動をする.3)救護活動に慣れ,自分の判断で救護活動をする.4)負傷者の立場になって考える.5)自分の未熟さを感じるとともに,医療従事者にあこがれる.6)訓練の一般参加者として,災害に対する考えが深まる.7)看護学生として,災害看護に対する理解が深まる.8)看護の意義に気づき,学習の意味を見出す.
- 災害看護に対する意識調査 ICUでの災害発生時のシミュレーションを通して
-
木山幸子(東京都立大塚病院 看護部), 西野谷伸子, 平田早苗, 石島千佳子
:日本看護学会論文集: 看護総合(1347-815X)36号 Page32-34(2005.11)
Abstract:大地震による火災発生を想定したシミュレーションを実施し,災害・防災に対する看護師の意識の変化を調査した.ICU看護師18名を対象とした.その結果,シミュレーションの実施により災害看護への関心を持つきっかけとなった.しかし,1回のシミュレーションの経験では緊急時の行動の自身を持てるまでには至らず,多様な場面設定での定期的な訓練の実施が重要であると思われた.また,防災マニュアルの浸透を図るため学習会の開催や,ICU独自の防災フローチャート式マニュアルの作成が必要であると思われた.
■日本救急医学会雑誌
- ドクターヘリによる多数傷病者発生事故での現場活動経験
- 豊田泉(岐阜大学 大学院医学系研究科救急・災害医学分野), 小倉真治, 森義雄, 高橋宏樹, 浅井精一, 岡田眞人
:日本救急医学会雑誌(0915-924X)16巻7号 Page294-300(2005.07)
Abstract:多数傷病者例の事案において,ドクターヘリでの現場医療活動,トリアージの経過と直接メディカルコントロールの有用性について検討した.傷病者多数の交通事故が発生した.通常業務以外に,トリアージの必要性を考慮し,上級救急医と外科系医師の2名,フライトナース1名が出動,約2分後に離陸した.ヘリは7分間のフライト後に病院より約20kmの現場近くのグラウンドに着陸した.そこから応援の消防車にて,ヘリ要請15分後に現場に到着した.救急隊とともに現場医療活動を行った.最重症患者をトラウマバイパスとして,救命救急センター,軽症者に対しては,それぞれの状態に応じて病院選定,搬送手段の決定などを行った.emergency medical dispatchから始まり,現場,搬送,医療トリアージなどの活動は,出動までの時間が長い消防防災ヘリコプターでは限界があり,ドクターヘリが有用な可能性が高かった.
■日本救急医学会中部地方会誌
- 石川県総合防災訓練に関する提言
-
児玉貴光(聖マリアンナ医科大学 救急医学教室), 松本豊, 山田秀治, 谷口淳朗, 村田義治, 伊藤英章, 北川浩文, 宮下隆司, 松下元
:日本救急医学会中部地方会誌(1880-3547)1巻 Page11-13(2005.09)
Abstract:平成15年度石川県防災総合訓練・医療措置訓練に医療救護班として参加した.医療措置訓練終了後に参加者全員にアンケートを実施し,訓練の問題点について検討した.参加者の内訳は模擬傷病者50名,救護班18名で,回答はそれぞれ24名,14名から得られた.救護班アンケートの結果,トリアージと応急処置の自己評価が低く,原因として「災害医療に対する知識不足」や「訓練に対する準備不足」が考えられた.トリアージについてはSTART法を採用していたにもかかわらず,実際の訓練ではフローチャートが活用されずに解剖学的重症度が優先され,オーバートリアージされたケースが多く目についた.START法はトリアージ法としては簡便ではあるが,慣れていなければフローチャートを使いこなすのが困難なことが指摘されているだけに,訓練に向けて事前学習を行うなどの対策が必要と考えられた.また,いきなりフルスケール訓練を実施したために医療救護班は十分な活動が行えず,自己評価を下げた一因になったと推測された.多くの災害拠点病院は「簡単な訓練の回数を増やすほうが良い」と希望していることから,年に1回のフルスケール訓練ではなく医療活動だけに絞った小規模訓練を反復するほうが知識や技術を習得できると思われた.
■日本クリティカルケア看護学会誌
■日本クリニカルパス学会誌
■日本公衆衛生雑誌
- 日本の保健所所長における公衆衛生緊急事態への対応に必要な能力(COMPETENCES NECESSARY FOR JAPANESE PUBLIC HEALTH CENTER DIRECTORS IN RESPONDING TO PUBLIC HEALTH EMERGENCIES)(英語)
- Tachibana Tomoko(国立保健医療科学院 人材育成部), Takemura Shinji, Sone Tomofumi, Segami Kiyotaka, Kato Noriko:日本公衆衛生雑誌(0546-1766)52巻11号 Page943-956(2005.11)
Abstract:健康危機の定義に合致している重大な公衆衛生緊急事態6件(自然災害,食中毒,院内感染,放射能事故各1件,個人によって引き起こされた毒物への曝露2件)を選択し,Medical SAFERに基づいたインシデント分析法により分析した.その結果,保健所所長の役割は,健康危機発生の第一報と初期調査に基づいた地域保健に対する影響の見積もり.原因徹底究明の監督.対策施行のための組織管理.状況,対策等に関する正確な情報の迅速な提供.危機再発に対する警戒体勢を維持するためのシステム確立と社会的同意を得ること.であった.以上より,保健所所長に必要な能力は,「発生した,又は発生するかもしれない公衆衛生緊急事態の影響の見積もり」,「積極的な方針の決定と実行」,「説得力」,「組織管理術」であることがわかった.
■日本社会精神医学会雑誌
- 消防隊員にみとめられる外傷後ストレス障害
-
進藤啓子(西南学院大学 人間科学部社会福祉学科):日本社会精神医学会雑誌 14巻1号 Page78-86(2005.06)
Abstract:消防隊員を対象にCAPSによる構造化面接を行った.消防隊員967名に対して,IES-RによりPTSD事例を選択し,さらにPTSDの危険性の高い者の中から45名に対してCAPS面接を行った.面接の結果,3名がfull PTSDで3名がpartical PTSDと診断された.以上から,消防隊のPTSD有病率は0.9%と推定され,工場労働者の有病率に比べ高かった.PTSD発症の契機では,full PTSDの2名は子どもの遺体目撃という惨事ストレスによって引き起こされていた.以上の調査結果より,多くの消防隊員がPTSDをもたらす惨事ストレスを経験していることが示唆された.
- 阪神淡路大震災後の兵庫県精神科救急医療システム
-
大下隆司(正仁会明石土山病院), 太田正幸:日本社会精神医学会雑誌 14巻2号 Page153-161(2005.10)
Abstract:兵庫県は県南岸の阪神地域,神戸市,播磨地域に総人口559万人の約90%が集中している.1994年9月からその地域の民間指定病院,県立病院および大学付属病院による,休日の日中,輪番制による精神科救急医療システムが始動した.システムが周知され機能する以前の1995年1月17日,阪神淡路大震災が起こった.阪神地域,神戸市の病院が罹災し機能不全に陥っている一方,緊急に入院を要する患者は急増した.できたばかりのシステムでは対応できず,兵庫県精神病院協会の判断で3月末まで3民間病院が24時間救急医療体制をとった.その経験が精神科救急医療システムの整備を急がせた.輪番制に戻ったが,1995年10月から毎夜間も開始した.現在は土曜日の日中も加わり2病院体制となっている.しかし,利用件数が年々増加してきており,現在のシステムでは十分に対応できなくなってきた.2005年の罹災10周年を期に,基幹病院体制へと再び大きく動かなければならない.
■日本職業・災害医学会会誌
- 集団災害による急性一酸化炭素中毒の治療経験
-
稲冨千亜紀(長崎労災病院 麻酔科), 山下和範, 高田正史, 寺尾嘉彰, 福崎誠:日本職業・災害医学会会誌(1345-2592)53巻1号 Page3-5(2005.01)
Abstract:症例は水道工事のため地下の閉所でバーナーを用いて作業中の男性11名(年齢19~41歳・平均29.5歳)で,頭痛・嘔気を訴え救急搬送された.作業時の状況から急性一酸化炭素(CO)中毒が疑われ,11人の動脈血中カルボキシヘモグロビン(COHb)濃度は6.1~28.4%で,全員軽度の急性CO中毒と診断された.全員にマスクによる酸素投与を開始し,自覚症状や精神-神経学的症状の強い6名に対しては高圧酸素(HBO)療法を施行した.酸素治療開始後,症状は改善して全員が入院2日目~7日目までに退院となり,1ヵ月後に施行の頭部CTでは全員が異常所見は認めず,間欠型CO中毒症状も認めなかった.以上より,急性CO中毒の集団発生では動脈血中COHb濃度および精神-神経学的症状の程度に応じた酸素治療の選択が重要であるものと考えられた.
■日本精神科病院協会雑誌
■日本精神科看護学会誌
-
災害時を想定した職員の意識調査への取り組み 職員の防災に対する意識を明らかにする
-
笠松ふみ子(豊和会南豊田病院), 手島光江, 星野由美子, 堀江一輝
:日本精神科看護学会誌(0917-4087)48巻2号 Page124-127(2005.12)
Abstract:災害時を想定した病院職員の意識調査への取り組みとして,「東海大地震に備えて何をすべきか,どう考えるか」との質問内容を作成し自由記載を求めた.その記述データの中から特徴的なものを抽出し,カテゴリー化した.その結果,6つのカテゴリー(災害を想定した訓練・勉強会の必要性,職員の精神的問題,災害時に対する不安,病棟・病院への要望,災害時における家族への思い,患者への災害に対する教育・指導)と18のサブカテゴリーが抽出された.
■日本歯科評論
■日本小児科学会雑誌
■日救急医会誌
■日本救急看護学会雑誌
■日本災害看護学会誌
- 災害における看護の役割を発揮するための連携のありかた
- 山田覚(高知女子大学 看護学部):日本災害看護学会誌 6巻3号 Page3-14(2005.03)
- 災害看護教育プログラムの開発 災害看護教育内容の抽出とカリキュラム構築
- 山本あい子(兵庫県立大学 看護学部), 増野園惠, 津田万寿美, 中西睦子, 安藤幸子, 山田覚:日本災害看護学会誌 6巻3号 Page15-29(2005.03)
Abstract:災害看護教育プログラムの開発を目的に,文献研究およびグループ討議を実施し,「災害概論」「災害への備え」「災害時の看護活動」「ケア提供者自身の防衛」「ボランティア看護職の活動」「災害看護における倫理的課題」「国際的な協力活動」の7項目の教育内容を設定した.併せて,学部・大学院・現任教育(スタッフナースレベル・看護管理者レベル)それぞれの教育目標を設定し,それに基づいたカリキュラムモデルを作成した。
- 中国における災害予防と救援システムを基盤にした災害看護の現状と課題
- 呉小玉(兵庫県立看護大学 大学院博士後期課程):日本災害看護学会誌 6巻3号 Page31-38(2005.03)
- 災害看護報告書のフォーマットの開発
- 垣井良子(三原赤十字病院), 三浦智美, 西村優子, 畑下珠世, 増子ひさ江:日本災害看護学会誌 6巻3号 Page39-52(2005.03)
- 災害における看護の役割を発揮するために 連携の現状と課題
- 県防災計画と看護者への期待 求められる「看護の連鎖」
- 酒井浩一(高知県総務部危機管理課):日本災害看護学会誌 6巻3号 Page55-58(2005.03)
- 都道府県看護協会としての連携のあり方
- 秋田美智子(高知県看護協会):日本災害看護学会誌 6巻3号 Page59-66(2005.03)
- 災害拠点病院と市町村との連携・協働に関する取り組みについて
- 垣内美代子(三重県尾鷲市役所 福祉保健課):日本災害看護学会誌 6巻3号 Page67-74(2005.03)
- 住民(市民)と看護者の連携,協働と参画 ひとりの人としてのいのちを重んじるために
- 黒田裕子(阪神高齢者・障害者支援ネットワーク):日本災害看護学会誌 6巻3号 Page75-80(2005.03)
- 自然災害と子どもの"こころ"のケア
- 災害に強いまちづくりプロジェクト
- 岡敦子(高知市立大津小学校):日本災害看護学会誌 6巻3号 Page81-89(2005.03)
- 災害時における児童の心のケアについて 小学校養護教諭として東海豪雨を体験して
- 松永初代(愛知県教育委員会尾張教育事務所 指導第二課):日本災害看護学会誌 6巻3号 Page91-98(2005.03)
- 被災時における幼児・学童へのこころのケアについて
- 新宮一夫(鈴鹿医療科学大学):日本災害看護学会誌 6巻3号 Page99-105(2005.03)
- A県内の災害拠点病院に勤務する看護職者の災害発生時の支援活動に関する意識調査
- 鎌田美千子(山形県立保健医療大学 看護学科), 三澤寿美, 青木実枝, 新野美紀, 川村良子, 荒井和子:日本災害看護学会誌 7巻2号 Page2-9(2005.12)
Abstract:災害拠点病院に勤務する看護職者の災害発生時の支援活動に関する意識を明らかにすることを目的に,A県内の災害拠点病院7施設に勤務する看護師を対象にアンケート調査を実施し,2225名(平均年齢36.4±9.6歳)より回答を得た(回収率84.1%).その結果,災害拠点病院に勤務していることへの自覚は7割がもっていたが,災害時マニュアルを読んだことのある者は約5割で,災害発生時の自分の役割が「明確ではない」「あまり明確ではない」と回答した者は7割を超えていた.これまで大きな災害経験のないA県のような地域の災害拠点病院においては,大災害の映像等を利用し看護職者などに「自分ならどう行動したか」を考えてもらう機会を設けるなど,地道な啓蒙活動から始めることが重要であると考えた.
- 臨床看護職者における災害看護ボランティア登録の要因
- 渡邊智恵(兵庫県立大学地域ケア開発研究所), 立垣祐子, 清水順子, 宮本純子, 高橋百合子, 臼井千津:日本災害看護学会誌 7巻2号 Page10-22(2005.12)
Abstract:臨床看護職者が災害看護ボランティアに登録する要因を明らかにすることを目的に,看護職能団体が主催する災害看護研修会に参加した臨床看護職者を対象にアンケート調査を実施し,66名より有効回答(82.5%)を得た.その結果,災害看護ボランティア登録を希望する者は全体の40.9%で,災害看護ボランティア登録をする要因として以下の8つが明らかになった.1)看護専門職者としての使命感.2)災害時に対応しうる看護実践力.3)所属施設の社会的遂行役割.4)家族の安全の保障.5)内発的動機づけ.6)災害看護ボランティアに対する認識.7)自己の健康状態に対する自信.8)自己の安全の保障.
- サバイバー・ギルト 災害後の人々の心を理解するために
- パトリシア・アンダーウッド(兵庫県立看護大学):日本災害看護学会誌 7巻2号 Page23-30(2005.12)
■日本歯科評論
- 患者さんに評価される歯科医院改革の試み 歯科医院の地震対策 安全な診療環境のために
- 遠山佳之(井荻歯科医院), 高橋英登:日本歯科評論(0289-0909)747号 Page9-11(2005.01)
■日本集団災害医学会誌
- 医療システムに対するサイバーテロ
- 芦田 廣ほか:日本集団災害医学会誌 9: 1-9, 2005
- 東京DMAT(Disaster Medical Assistance Team)設立―主に行政的側面から
- 佐々木 勝ほか:日本集団災害医学会誌 9:299-304, 2005
- DMAT(Disaster Medical Assistance Team)として SCU(Staging Care Unit)立ち上げ・運営訓練を経験して
- 南沢美和ほか:日本集団災害医学会誌 9: 305, 2005)
- 諏訪湖におけるマス・ギャザリングの救護活動
- 上條幸弘ほか:日本集団災害医学会誌 9: 309-315, 2005
- 有珠山ハザードマップ外に移転した新病院の施設について
- 後藤義郎ほか:日本集団災害医学会誌 9: 315-322, 2005
- 天然痘発生時対応訓練
- 高里良男ほか:日本集団災害医学会誌 9: 323-329, 2005
- ―JADM創設10周年―災害医療の組織化と災害医学の体系化を目指して
-
太田宗夫:日本集団災害医学会誌 10: 1-9, 2005
- 催事主催者からの「医療対応を依頼する文書」に見る問題点(Problems with written requests for medical support from event organizers)(英語)
-
石川秀樹(慶応義塾大学 医学部救急医学), 堀進悟, 山崎元靖, 相川直樹:日本集団災害医学会誌(1345-7047)10巻1号 Page10-18(2005.10)
Abstract:我々の施設の近隣は不特定多数が集う公共施設が多く,様々な催事への医療対応を依頼される.2002年5月~2003年11月に主催者から文書で当院に緊急時の医療対応を依頼された連続50件の催事(うちスポーツ34件)を対象に,依頼文書の妥当性・有用性を調査し,mass gathering medicineの問題点を検討した.【結果】主催者の連絡先は25件(50%)で不明で,医療対応への誠実さがない.参加者数・観客数は35件(70%)で不明で,催事規模を想定し得ない.現場の医療準備(資材や医療従事者)も35件(70%)で不明で,準備すべき医療内容が掴めない.【結語】医療対応の依頼文書には医療機関の適切な対応を促す効果がない.文書の実効性向上には,医療機関側が知りたい情報,即ち主催者の連絡先・予定参加者数・現場の医療準備(資材と医療従事者)・予想される医療需要を明示するよう主催者側に働きかける必要がある.
- ガス爆発事故における東京DMATの活動報告
-
横堀将司ほか:日本集団災害医学会誌 10: 19-23, 2005
Abstract:2004年8月より,本邦初の災害派遣医療チームである「東京DMAT」(以下DMAT)が活動を開始した.日本医科大学高度救命救急センターにおいても医師,看護師が研修の後,DMATとして活動している.今回,東京DMAT指定の都内7医療機関にて初めて災害現場へ出動し活動した事例を経験した.2004年9月,改装工事中のビルでガス爆発が発生した.作業員3名,一般人6名の計9名が負傷し,東京消防庁によりDMAT出動要請がなされた.我々は東京DMATとして出動し,現場到着の後トリアージ,および処置活動を施行した.その後,瓦礫の下にいるであろうとされた不明者の救護のため,現場にて約6時間の待機,および医療活動準備を行った.6時間後患者は救出されたがCPA状態であり,心肺蘇生術を施され当院に搬送されたが同日死亡した.実際現場に出動したDMATは当院のチーム一隊のみであり,長時間に及ぶ現場待機を余儀なくされたものであった.また発災現場での二次災害の可能性が高い状況であったため,DMAT複数隊による連携が必要であったと思われる.また,今回現場救護所のみでの活動となったが,「瓦礫の下の医療」という理念を達成すべく,東京消防庁とさらなる連携を重ね,活動内容のさらなる充実を図るべきであると考える.
- 平成16年台風16号通過後の人的被害について
- 吉田 哲ほか:日本集団災害医学会誌 10: 24-29, 2005
Abstract:平成16年の台風18号は,広島市で観測史上最高となる風速60.2m/sを記録するなど,全国に強風の被害をもたらした.当院が位置する呉市東部では,台風通過中の9月7日夕刻に負傷者8名を診療したが,台風の人的被害は通過中よりも復旧期の方が甚大で,台風通過後の約7週間内に,修理中の家屋から転落するなどして,労災事故10名を含む21名の死傷者が救急搬送された.台風通過後に人的被害が増加した理由として,家屋の損壊が予想以上に著しかったこと,修理の需要が逼迫して業者の負担が増したこと,業者を待ちきれない高年齢者が高所に登って自前で修繕を試みたことなどが考えられる.今回のような大型台風をはじめとする自然災害後の二次的被害を防止するためには,行政と医療機関が連携して復旧期の人的被害状況をモニターし,その結果を迅速に社会にフィードバックできるシステムを構築することが必要と思われる.
■日本手術医学会誌
- 手術室における地震防災マニュアルの検討
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増田さかゑ(静岡赤十字病院 中央手術室), 山本真実, 成岡靖子, 佐野千史, 金田徹
:日本手術医学会誌(1340-8593)26巻1号 Page16-18(2005.02)
Abstract:手術中の大地震発生を想定したシミュレーションを施行し,以前に作成されたマニュアルと比較検討したところ,指揮命令系統の対策がたてられておらず,マンパワー不足の術中対策がなく,設備損壊に対する対応策がないことが分かった.これらを踏まえ,マニュアルの改善を以下の如く行った.病棟・手術室内の状況把握は師長が行いそれを伝達する.手術中の患者に対しては主治医.麻酔科医の指示に従い,患者を安全にリカバリールームに搬送する.外回り看護師の役割が多すぎるため優先順位を明確に記載する.ガーゼ・機械のカウントが不可能な状況では目視で可能な範囲行い,閉創後安全が確保された時点でX-Pで確認する.夜間および使用していない部屋は常にドアを開閉する.
■日本心療内科学会誌
■日本赤十字九州国際看護大学
■日本赤十字秋田短期大学紀要
- 「こころのケア」を取り入れた赤十字災害救護訓練構築のための予備的研究
- 齋藤和樹(日本赤十字秋田短期大学 看護学科), 前田潤:日本赤十字秋田短期大学紀要(1343-0033)9号 Page47-52(2005.03)
Abstract:災害時の被災者及び救援者へのこころのケアを取り入れた赤十字の救護訓練を構築するため,救護訓練参加者72名に対してアンケート調査を実施した.回答者は事務職,医師,ボランティア,薬剤師,技師,ソーシャルワーカーの順に多かった.参加者の約60%は実際の救護経験をもっていなかった.こころのケアが必要な場面として,「重症エリアと中等症エリアの家族」に対してという者が多かった.傷病者自身に対しては,軽症エリアで多かった.救援者のどのような対応がこころのケアになるかについては,「声かけ」安心を与える態度」「傾聴」などであった.救護者に対しても,こころのケアが必要と認識されていた.救護者のこころのケアに必要な体制としては,救護班要員の研修・教育・早めの任務交替,明確な指示,デフュージング,デブリーフィング,カウンセリングなどがあげられた。
■日本透析医会雑誌
- 特集・医療安全対策
- 台風および大雨による透析施設の災害実態調査
- 武田稔男(日本透析医学会 災害時透析医療対策部会災害情報ネット本部), 吉田豊彦, 森上辰哉, 申曽洙, 杉崎弘章:日本透析医会雑誌 20巻1号 Page78-83(2005.04)
- 津波と透析室防災について
- 赤塚東司雄(浦河赤十字病院), 杉崎弘章:日本透析医会雑誌 20巻1号 Page84-95(2005.04)
- 7・13新潟豪雨水害における透析施設の対応
- 上村旭(三条総合病院(厚生連)), 岩淵洋一, 小林英之, 捧博輝, 河内衞:日本透析医会雑誌 20巻1号 Page107-111(2005.04)
- 第6回災害情報ネットワーク会議および情報伝達訓練実施報告
- 武田稔男(日本透析医学会 災害時透析医療対策部会災害情報ネット本部), 吉田豊彦, 森上辰哉, 申曽洙, 山川智之, 杉崎弘章
:日本透析医会雑誌 20巻3号 Page417-423(2005.12)
- 福岡西方沖地震で被災して 現場より
- 片渕律子(原三信病院附属呉服町腎クリニック)
:日本透析医会雑誌 20巻3号 Page434-442(2005.12)
- 福岡県西方沖地震と情報伝達
- 隈博政(くま腎クリニック):日本透析医会雑誌 20巻3号 Page443-450(2005.12)
- 透析室地震災害と対策およびその検証について
- 赤塚東司雄(浦河赤十字病院), 山川智之, 椿原美治, 花崎哲, 高野淳一, 杉崎弘章:日本透析医会雑誌 20巻1号 Page211-227(2005.04)
- 災害時透析医療の情報共有化
- 笛木久雄(岡山県医師会 透析医部会), 菅嘉彦, 西崎哲一, 草野功:日本透析医会雑誌 20巻2号 Page342-355(2005.08)
■日本の眼科
- 新潟県中越地震被災者の当院での受け入れ状況
- 武田啓治(長岡赤十字病院):日本の眼科 76巻3号 Page297-298(2005.03)
■日本病院会雑誌
- 当院における井水使用経験について コスト削減とライフラインの確保を目的として
-
平山智子(石心会狭山病院), 大久保和俊, 木村みどり, 宮澤美樹, 加瀬泰一, 羽生宜浩, 山口京子, 渡邉徹, 澤野真秀, 佐々木康夫, 中村正:日本病院会雑誌 52巻5号 Page726-728(2005.05)
Abstract:当透析センターでは,2002年に地下水膜濾過装置を導入し,井水を透析用水の原水および生活用水として使用しており,今回,井水使用の経済性,および災害時のライフラインの確保について検討した.経済性については,当センターにおける井水使用量を求め,市の水道料金に換算した結果,1年間で約320万円のコスト削減となり,地下水濾過装置の維持管理費用を考慮しても大幅なコスト削減となっていることが分かった.また,ライフラインの確保については,地下水濾過装置の供給可能水量と井水受水槽の貯水量を確認するとともに,飲料水としての使用評価を行った結果,いずれにおいても災害時に十分使用できるレベルにあることが分かった。
- 救急医療防災セミナー
- 長野五輪における救急医療体制 2005年岡山国体に備えて
- 奥寺敬(富山医科薬科大学 医学部救急災害医学):日本病院会雑誌 52巻9号 Page1342-1353(2005.09)
- 「大震災後の貴院が想定する緊急医療活動に関する調査」と「小児救急に対する貴院の対応に関する調査」について
- 河合豊(広島国際大学 医療福祉学部), 日本病院会救急医療防災対策委員会:日本病院会雑誌 52巻9号 Page1354-1396(2005.09)
■日本法医学雑誌
特集・テロと法医学の対応
- 化学兵器と化学テロ
- 中村勝美(陸上自衛隊 第10師団第10化学防護隊):日本法医学雑誌 59巻2号 Page126-135(2005.10)
Abstract:化学兵器は特に第一次世界大戦において大量使用された大量破壊兵器の一種であり,第一次世界大戦に見られるような大量使用事例はないものの,小規模な使用例は枚挙に暇のない状況である.化学兵器は比較的容易に製造・保有が可能なことから「貧者の核兵器」と呼ばれており,人体作用の観点から 1)神経剤, 2)びらん剤, 3)シアン化物(血液剤), 4)窒息剤, 5)無能力化剤, 6)催涙剤等がある.近年化学兵器の開発,生産等を禁止,廃棄を義務付ける化学兵器禁止条約が発効し,その実効性を検証する化学兵器禁止機関が設立,化学兵器の廃絶に大きく貢献しているが,一方において松本・地下鉄サリン事件に代表されるテロリストによる大量破壊兵器の保有・使用の蓋然性は非常に高まっており,新たなテロ対策が必要となっている.
- テロに対する法医学の対応 東京都監察医務院の対応について
- 福永龍繁(東京都監察医務院):日本法医学雑誌 59巻2号 Page136-140(2005.10)
- テロ被害に対するアメリカ合衆国の対応 法医学者・メディカルエキザミナーの役割
- トーマス・T・野口(米国), クリストファー・ロジャース, ラクシマーネン・サチス・ヴァギス・ワーレン:日本法医学雑誌 59巻2号 Page141-148(2005.10)
Abstract:2001年9月11日,テロリストによって突然ハイジャックされた長距離飛行機がニューヨーク市(NYC)の世界貿易センターに激突した.この事態に対し,NYC当局のとった,迅速で効率的な対応は見事であり,今後のために多くの学ぶポイントがあった.Disaster Mortuary Operation Response Team(DMORT)が早期に活動し,包括的な情報Databaseセンターが設置され,有効な家族支援サービスや個人識別のためのMedical Examinerの活動をサポートした.DMORTはボランティア監察医や遺体安置に関係する人員などで構成された組織で連邦政府の資金補助を受けており,緊急事態において地元の監察医を援助する.私たちはロサンゼルスがテロリスト集団による同様な攻撃の対象となりうる危険性があると考えている.これに対応するため,ロスアンゼルスはCoroner's Special Operation Response Team(SORT)を設置した.SORTは専門化した10ユニット以上からなる.そのうちの1つはWeapons of Mass Destruction(WMD)であり十分に訓練された人からなり,標準化された方法,ドリルや多くの特殊な防護装置の維持などを訓練されている.現在の緊急課題は,政府業務の継続性の維持,電子記録の安全な保管,幅広い地域で多数の犠牲者がでた場合のWrap,Tag and Hold Programに基づき遺体をボデーバッグに収容し,管理および保管などである.どんな災害にも対応できるように,長期にわたる遺体の保管と現場作業のための簡易な設備や施設の開発,新スタッフの募集とトレーニングが進行中である.私たちは化学兵器,生物兵器,放射線や核兵器に暴露された場合の取り扱いについては,さらなるトレーニングと設備の拡大を必要とする.現在,連邦政府のDMORTが使用しているシステムとロスアンゼルスのシステムが共用できるように,ロスアンゼルスの情報処理はDMORTにインターネットを通して,リアルタイムで現場の状況,コマンド,および現場の要請を把握し,提供するシステムGeographic Information Systemの計画が進行している.
■日本放射線技師会雑誌
- 原子力災害対策特別措置法に基づく事故の場合の措置に関する調査 原子力災害における地方放射線技師会の対応について
- 高橋康幸(群馬県立県民健康科学大学), 土居将也, 山田貴輝, 尾崎陽子, 村瀬研也, 望月輝一
:日本放射線技師会雑誌(0287-9395)52巻12号 Page2357-2360(2005.12)
Abstract:原子力発電所や核燃料関係施設の所在する各都道府県放射線技師会長宛に,自記式質問用紙を郵送し,地域防災計画における地方技師会の協力体制や放射線測定器の整備状況などについて調査した.回収率は66.7%(12/18技師会)であった.地方公共団体と地方技師会との連携で,地域防災計画に明記されているのは4地方技師会にとどまっていた.支援活動の内容は,サーベイランスに重点が置かれていた.しかし,サーベイメータを保有しているのは3地方技師会で,そのほとんどは地方自治体から測定依頼があった場合,会員が所属する医療機関の測定器を用いる(6地方技師会)か,オフサイトセンター(緊急事態応急対策拠点施設)が保有するサーベイメータを使用する(8地方技師会)であった.
■日本旅行医学会学会誌
- スマトラ沖津波(TSUNAMI Aftermath)(英語)
- PasiniWalter(「旅行者の健康と旅行医学」に関するWHO研究協力センター):日本旅行医学会学会誌4号 Page170-179(2005.10)
■日本臨床内科医会会誌
■練馬医学会誌
- 練馬区医師会訪問看護ステーションとして災害時の対応について考える
- 藤井美恵子(練馬区医師会訪問看護ステーション), 重信好恵, 佐藤貴以子, 管野恭子, 寺内千鶴, 鈴木智子, 原亜矢, 大竹しのぶ, 中野栄子:練馬医学会誌11巻 Page62-65(2004.03)
■働く人の安全と健康
- 大学等の施設・設備の主な問題点と安全衛生対策
- 中野洋一(中央労働災害防止協会関東安全衛生サービスセンター):働く人の安全と健康(1345-2649)56巻3号 Page258-268(2005.03)
- 安全衛生史の現場 JCO臨界事故モラルハザードの末に
- 久谷與四郎:働く人の安全と健康(1345-2649)56巻5号 Page484-488(2005.05)
■函館五稜郭病院医誌
- 災害医療と救急医療
- 石松伸一(聖路加国際病院 救急部・救命救急センター):函館五稜郭病院医誌 13巻 Page10-12(2005.05)
■病院設備
■病院前救護とメディカルコントロール
日本救急医学会ほか・監修、病院前救護とメディカルコントロール、東京、医学書院、2005
■広島医学
■福島医学雑誌
- FNNニュース 神戸の経験は新潟に生かされたか
- 菊池幸乃(福島県立医科大学 医学部), 小林小の実, 佐々木美里, 佐々木充子, 佐藤俊介, 佐藤雄紀, 佐藤亮平, 神雄一朗, 新川郁太, 新竹広晃:福島医学雑誌 55巻4号 Page273-275(2005.12)
■プラクティス
特集・大震災を経験して
- 糖尿病医療における危機管理 中越大震災時の糖尿病医療体制
- 鴨井久司(長岡赤十字病院 糖尿病内分泌代謝センター):プラクティス 22巻3号 Page313-315(2005.05)
- 阪神・淡路大震災と糖尿病管理
- 坪井修平(吉備国際大学 保健科学部):プラクティス 22巻3号 Page318-321(2005.05)
■古川市立病院誌
- 震災にむけた安全対策へのとりくみ
- 小野恵(古川市立病院), 近藤裕美, 鈴木昭子, 村上紀代恵, 鈴木恵, 大庭正敏:古川市立病院誌 9巻1号 Page37-39(2005.12)
Abstract:救急病棟看護スタッフ50名を対象に,地震発生時の危険箇所についてのアンケート調査を実施し,耐震対策と意識変化について検討した.その結果,薬品棚では,アンプル類は箱に入れたまましまい,引出しは奥まで押し込み,籠の下に滑り止めマットを置き,重いものを下の方へ設置した.又,物品棚では,滑り止めマット使用,硝子扉への飛散防止フィルムと重いものは下へ設置した.薬品棚及び物品棚共に改善すべきとの回答はなく,全例で良好な回答が得られた.
■プレホスピタル・ケア
特集・新潟県中越地震を振り返って
- 霞が関通信 新潟県中越地震に対する対応等
- 厚生労働省医政局指導課:プレホスピタル・ケア18巻1号 Page83-88(2005.02)
- QUESTION & ANSWER 新潟県中越地震,スマトラ沖地震など災害が多発していますが,東京DMATについて教えてください
- 佐々木勝(東京都立府中病院 救命救急センター):プレホスピタル・ケア18巻3号 Page38-39(2005.06)
- 各地の取組み 「中川消防署集団災害救急計画」の検証訓練について
- 増山眞人(名古屋市消防局 中川消防署):プレホスピタル・ケア18巻5号 Page82-87(2005.10)
- QUESTION & ANSWER 災害時におけるトリアージの重要性が強調されていますが,トリアージ方法のJUMPSTART方式について教えてください
- 佐々木勝(東京都立府中病院 救命救急センター):プレホスピタル・ケア18巻6号 Page34-35(2005.12)
■分子精神医学
- 中越地震による血圧変動
-
江部佑輔(新潟大学 大学院医歯学総合研究科内部環境医学講座(旧第2内科)), 村松芳幸, 江部達夫, 下条文武:分子精神医学 5巻4号 Page490-493(2005.10)
Abstract:中越地震被災者125名(男性45名,女性80名,平均73.9歳)において,地震の前後で実際に血圧の変動が見られるか,血圧変動の経過と心身症状の関連性について評価を試みた.その結果,長期間血圧上昇が持続した症例があり,特に男性では遅発性の血圧症状傾向が認められた.震災前年度の同時期血圧と比べても有意に震災直後の血圧は高い値を示し,1ヵ月後に改善していた.さらに男性では3ヵ月の血圧においても,前年度2月の血圧に比べて高い値を示した.このことは地震自体が血圧上昇のストレッサーであることを示している.血圧にかかわる他の要因として,中越地震は余震が長期間にわたり持続したことや,震災後から冬場に入ったことで季節変動や大雪などのストレスが影響した可能性も否定できない.
- 宮城県北部地震と血圧変動 在宅患者における認知障害と地震時の血圧上昇との関連
- 角田浩(公立黒川病院 内科), 内海厚, 本郷道夫:分子精神医学 5巻4号 Page494-495(2005.10)
Abstract:在宅患者での宮城県北部地震のストレスによる血圧変動の影響と,認知症がそれにどう影響するかを検討するため,要介護の在宅患者25名を対象に調査を実施した.その結果,収縮期血圧は認知症(-)群で,地震後1週以内の血圧は地震の前の週の血圧に比べ高かった.認知症(+)群では血圧が上昇する傾向はみられなかった.拡張期血圧は認知症(-)群で上昇する傾向があり,認知症(+)群では収縮期血圧と同様に上昇傾向は認めなかった.つまり,震災ストレスによる血圧上昇反応は,在宅患者におても認知機能が保たれている症例では,高血圧患者と同様に認められた.
■防衛衛生
- 第4化学防護隊による老朽化化学兵器格納に伴う作業・救護支援について
- 長野透雄(陸上自衛隊 第4化学防護隊), 古池雄治, 西山純一郎, 小林久晃:防衛衛生(0006-5528)52巻3~4 Page63-67(2005.03)
■放射線防護医療
- 放射線防護医療研究の推進
- 高田純(札幌医科大学 大学院医学研究科放射線防護学):放射線防護医療 1号 Page1-8(2005.11)
- 原子力災害対策の現状
- 野村保(日本原子力研究開発機構):放射線防護医療 1号 Page9-12(2005.11)
- 放射線防護医療と基幹災害医療センターの役割
- 浅井康文(札幌医科大学 医学部救急集中治療部), 岡本博之, 武山佳洋, 丹野克俊, 奈良理, 伊藤靖, 森和久, 成松英智:放射線防護医療 1号 Page13-15(2005.11)
- 大規模核災害時の自衛隊病院等の役割
- 千先康二(自衛隊札幌病院), 山本哲生, 小林秀紀:放射線防護医療 1号 Page16-19(2005.11)
- 緊急被ばく医療患者の受入に関する札幌医大病院の課題
- 晴山雅人(札幌医科大学):放射線防護医療 1号 Page20-23(2005.11)
- 核燃料サイクルから放射線防護医療への期待
- 宮部賢次郎(日本原子力研究開発機構):放射線防護医療 1号 Page24-27(2005.11)
- 国民保護課題からの放射線防護医療への期待
- 青木信之(総務省消防庁 国民保護室):放射線防護医療 1号 Page28-31(2005.11)
- 防災の指標としての線量6段階区分
- 高田純(札幌医科大学 大学院医学研究科・放射線防護学):放射線防護医療 1号 Page32-35(2005.11)
- 札幌医科大学における緊急被ばく医療体制とそのマニュアル
- 武田浩光(札幌医科大学), 浅沼治, 佐藤香織, 晴山雅人, 浅井康文:放射線防護医療 1号 Page38-39(2005.11)
- 核兵器テロ時の地下鉄による脱出シミュレーション
- 加茂憲一(札幌医科大学), 高田純:放射線防護医療 1号 Page42-43(2005.11)
■訪問看護と介護
- 介護者を地域でサポートするしくみを探して さまざまな活動の原動力となった「想い」について コミュニティにおける孤立という問題
- 牧野史子(介護者サポートネットワークセンター・アラジン):訪問看護と介護 10巻1号 Page72-73(2005.01)
-
特集・災害時,在宅療養者をどう守るのか
- 昨年の災害を経験して
- 在宅療養者を守るための地域のしくみづくり
- 地域とともに取り組む在宅療養者の防災対策
- 小野聡枝(神奈川県平塚保健福祉事務所 保健福祉課), 横溝由佳, 大竹ひろ子, 星野織江:訪問看護と介護 10巻2号 Page115-123(2005.02)
- 医療ニーズの高い在宅療養者への防災対策
- 高橋弥生(訪問看護ステーションふしみ):訪問看護と介護 10巻2号 Page124-128(2005.02)
- 台風23号・バス水没事故 そこに看護師たちがいた
- 全員生還の裏に看護の力 バスの上にいた看護師たちを訪ねて
- 永井祐子:訪問看護と介護 10巻2号 Page130-131(2005.02)
- 木の上でバスを支えた嵐の夜の記録 耐えた,歌った,10時間
- 小畠唯美:訪問看護と介護 10巻2号 Page132-136(2005.02)
- 新潟県中越地震
- 訪問看護ステーションの状況と小千谷市総合体育館での健康相談活動
- 今出晶代(新潟県看護協会 訪問看護ステーションつくし):訪問看護と介護 10巻3号 Page224-229(2005.03)
- 長岡市の状況と自立支援に向けた取り組み
- 小山剛(高齢者総合ケアセンターこぶし園):訪問看護と介護 10巻3号 Page230-234(2005.03)
- 被災地への後方支援に関わって
- 長谷川まり子(南魚沼市中央在宅介護支援センター):訪問看護と介護 10巻3号 Page235-240(2005.03)
- うかじ園復旧に向けて 避難生活下の入所者とスタッフの状況
- 遠藤愛子(特別養護老人ホームうかじ園), 星野恭子:訪問看護と介護 10巻3号 Page241-244(2005.03)
- 口腔ケアを待つ人々 災害時の口腔ケア
- 迫田綾子(日本赤十字広島看護大学 看護学部老人看護学):訪問看護と介護 10巻2号 Page157-160(2005.02)
■北海道医報
■北陸と公衆衛生
特集・災害と公衆衛生
■保健師ジャーナル
■保険診療
■保健の科学
■保険物理
■保団連
特集・災害医療
■水と健康医学研究会誌
■薬事
■薬理と治療
■八千代病院紀要
■山形県立病院医学雑誌
■予防時報
■琉球医学会誌
■理療
■臨床看護
特集・災害看護
■臨床精神医学
■臨床と微生物
■レジデントノート
■連携医療
■労働の科学
特集・備えあれば……自然災害対策
災害医学・論文表題集/同 災害事例別