カプラン・マイヤー法

【カプラン・マイヤー法】西川正子著

書籍を読んでいます。この書籍の冒頭部分によると、生存時間解析法を大別すると次のようになるそうです。

生存時間解析法

  1.  1標本の生存関数などの推定
  2.  2(以上の)標本の検定(比較)
  3.  共変量のモデル化(回帰モデル)

ということなのですが、1.がカプラン・マイヤー方のよく見るグラフがそうだと思います。パッと見でイベント発生のタイミングを全体的に把握する上で有用な印象があるのですが。これが一番悩ましいというか、何を表しているのか考えるとよくわからなくなります。

おそらく、その悩みの大きなところは本書の言う【無情報な打切り】ではない、コンピーティングリスクも【無情報な打切り】も同じようにcensorとして扱った図に見慣れてしまっているからだということに気づきました。

Cumulative Incidence Function Estimator (CIFE)を示すのがより直感的に期待する、見たいものに近いのだと言うことにも気づきました。競合リスクと本来見たかったリスクを一つのグラフにプロットしたシーリングプロットのグラフも何をプロットしているのか意味がわかれば、同時にいろいろなことが読み取れる、魅力的な提示方法であると感じました。ただし、見慣れていないので、論文とかでシーリングプロットで提示されても意味をうまく理解できないかもしれません。

著者の西川先生が理学部数学科ご出身ということで、統計の数学的なバックグラウンドを背景に解説くださっているので、臨床由来の私からするとかなり数式やらが多く読みすすめるのが悩ましい部分もありますが、テーブルやらグラフやらを見ながらなんとか肝となる部分はつかめたように思います。

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