ちくわぶ
私のホットフラッシュ、強情なんです
閉経前ホルモン療法の注射をしている間中、副作用のホットフラッシュに苦しみました。主治医に聞いても、患者会で先輩の話を聞いても、本やインターネットを見ても「次第に軽減します」「そのうち慣れます」というものばかり。人によって程度が違うことを思い知りました。
副作用軽減のためにいろいろ試しました。
東洋医学の先生に漢方薬を出してもらったり、鍼灸を試したり、ブロック注射なんてものまで。どれも、“う~ん、多少は楽になったかな?”程度で終わってしまいました。
東洋医学では「お役に立てなくてすみません」と医者に言われた経験もありましたが、冷え性や便秘が改善されたから良かったということにしましょう。
私の性格同様、ホットフラッシュも強情の一言。次第に軽減するどころか、注射を続けるうちにどんどんひどくなっていきました。
患者会の会議中にもホットフラッシュはやってきます。そのたびに服を脱いで汗を拭いて扇子であおいで、そのうちに寒くなってきて服を着込む…。約2時間の会議中に4回も5回もこんなことを繰り返しています。毎回、「何やってるんだろう」と自己嫌悪。会議の内容も頭に入りません。
ある日の受診時、同じ会議に参加していた主治医の先生に言われました。
「ホットフラッシュって、大変なんですね。」
確かに、診察室での数分間のやり取りでは、我々がこんなに苦しんでいる様子なんてわかりません。体を張ってアピールできたことで、こんな私でも役に立てたかな?なんて。
悪夢の5年が過ぎ、その後1年経って生理が再開。気がつけば、あのにっくきホットフラッシュは消えていました。
主治医とも「あの頃は大変でしたねぇ」と笑って話せるくらいに、今では懐かしい思い出です。
2018年執筆