Governor’s Newsletter
ACP日本支部長 上野文昭
Japan ChapterのGovernorを拝命し,その務めを始めてから早くも4年近くが過ぎました.今年4月のInternal Medicine Meeting 2019の終了をもって退任いたします.大過なく役目を果たせたのも,ひとえに支部役員の方々,各委員会の方々,学術集会,セミナー等でご活躍いただいた方々,事務局の方々,本部の方々のご支援のお陰と感謝しています.
この4年間で,劇的とは言いませんが,日本支部は健全に成長,進化し続けていると考えています.会員数の着実な増加だけでなく,その活動のクオリティがすばらしいと自負しております.もともと最も優秀な医師により構成されている学会組織ですので,大きな可能性を秘めていたわけです.これまでも年次学術集会はわが国で最も価値のある学習機会と考えていました.研修医会員による自発的なセミナーも定期開催されるようになりました.それだけでなく各委員会が競うように独自の新しいプロジェクトを考え,実行に移すようになってきました.最近のACP日本支部の活動については,ここで私が逐一述べるよりも支部のウェブサイトをご参照いただくのがよいでしょう.我々の仲間がこんなに活躍しているんだ!と驚かれる方も少なくないと思います.
https://plaza.umin.ac.jp/~ACP/category/publication
1300人の会員がこれほど活躍している日本支部ですが,まだ不十分なところがないわけではありません.医師の使命の三本柱は診療,教育,研究であり,目の前の患者の診療,学生や研修医の教育,患者の利益につながる研究のいずれかに真摯に取り組むのが医師の務めです.しかし海外,特に欧米ではそれだけでは満足できません.医療を通じてでもそうでなくてもよいのですが,社会,特に地域社会への貢献やボランティア活動を積極的に行うことが求められます.最も理知的でありその行動が社会全体の模範となることが求められる医師は当然そうした要求に応える必要があるのです.この4年間,ACP日本支部という組織としてこのような社会貢献ができなかったことが,若干心残りです.
まだ少しだけ早いのですが,この4年間ACP日本支部長として会員の皆さまのために働く機会をいただいたことを,心より感謝いたします.皆さまの暖かいご支援がACP日本支部の成功の最大の要因です.