Women’s Committeeの山本典子先生から、2018年ACP日本支部講演会での主催企画Meet the women physician leadersの報告を頂きましたので、PRC委員会から広報いたします。(PRC 前田正彦)
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2018年ACP日本支部講演会Women’s Committee主催企画
Meet the women physician leaders報告
2018年6月
委員長 山本 典子 やまもとクリニック 院長 FACP
京都大学 時計台講堂 c-2 6月3日午前9時15分より10時40分
パネリスト;
武田 祐子 順天堂大学 医学教育 教授 FACP
大石 まり子 大石内科クリニック 院長
向井 陽美 アッヴィ合同会社 肝疾患領域オンコロジー領域担当部長
進行役;
森島 祐子 筑波大学 呼吸器科 准教授 FACP
新井 桂子 あらいクリニック 院長 FACP
スタッフ;
木村 衣里 飯塚病院 緩和治療科
川嶋 乃里子 かわしま神経内科クリニック 院長 FACP
それぞれに違う分野で活躍されている女性医師のお話を伺おうという企画でした。 武田先生は ACP日本支部の副支部長を長らく務められておられ アメリカで研修をされたり研究に行かれたりした後日本で大学教授と成られています。大石先生は 糖尿病の専門で長く病院勤務の後 開業され 糖尿病のデータマネージメントなど診療以外のお仕事も色々とされています。 向井先生は 大学で血液内科をご専門に研究と教育に携わり その後製薬会社に転身され 現在はイギリスの会社で働いておられます。お3人とも 終了後にはスーパーウーマン過ぎるという声もあったくらいのスーパーウーマンでいらっしゃいます。 3人とも自己紹介のお話がとても興味深く それぞれのストーリーを伺うのに 夢中になってしまい 時間が無くなったのも確かでしたが 様々な重要なポイントがあったと思います。
その後進行役より 医師になったきっかけ、 人生の転機となった事柄と対処の方法、ライフイベントについて、リーダーとして心がけていることは何かなど質問がありました。
武田先生と大石先生が共に トラブルは起こるべくして起こり それを乗り越えてこそであるというお話が 心に残りました。
最後に委員の川嶋乃里子先生からリーダーシップの説明と女性のリーダーとしてのコミュニケーションについての話があり Take home messageとして Open your mind ,listen to yourself and others というスライドで終了となりました。
1時間半という時間ではこの企画は 短かすぎ この倍の時間が欲しかったと思います。 魅力的なパネリストの先生方のお話は 重要なポイントもたくさんあり もっと詳しく聞きたいと思いました。会場からの質問なども受けられず お話を深めることもできず 時間を超過したので 早々に終了となったことを後悔しています。でもとても楽しい時間でした。パネリストの先生方は医学にも家庭の事にも 力を注がれており また楽しみを持って過ごされており 学ぶことが多くあったと思います。
このような企画は 女性医師のための企画という風にとらえられて 女性も参加するのに躊躇し 男性医師は関係ないと思いがちだと思います。しかし 実は 女性医師の問題は 男性リーダーにとっては問題、課題でもあると思います。 病院であれば働き方が問題になっています。 就労時間 当直 主治医制の問題など女性医師がいることにより 考えなければいけないことがたくさんあると思います。そのためにルールを作ることも必要になっていますが 根本的に働き方を考えてみる必要のある時期に来ていると思います。
また女性医師の登用ということが病院 学会 機関でも言われていると思いますが どのように女性を選び そのようにサポートしていくかも問題です。 男女比率ということを満たすために 女性を幹部とすることも今後も増えると思いますが その場合 男性からは 納得できない感情を持たれることもありますし 女性からは 自信がない、ロールモデルがいなくてどのようにふるまえばよいかわからないなど 不安が大きかったりして実力を発揮できないこともありますが 優秀な能力を持った女性医師が多いですので もっと自信を持てるようにしていくべきでしょう。
時代は変わってきており 医療の現場では 女性が増えています。優秀な女性がたくさんいますが 孤立感を持っており 周りに女性医師の先輩がいない 相談するような上司がいないということはよく言われます。そのためACP日本支部はまだ小さい組織ではありますし Women’s Committeeは昨年7月に発足し 間もないですが 女性のネットワーキングとメンターシップをキイワードに今後も活動していきたいと思います。 今回の企画を通して知り合った方々、また委員会のFacebookのページを作成し 参加を呼び掛けたところ それに反応してくださった方々が 男性女性ともに多くいらして 大変勇気づけられました。 今後も地道に活動を行い 女性だけでなく 男性医師のためにも 少しずつネットワークを広げられたらと思います。そして男女ともに同様に能力を発揮できて お互いを認めることができるような状況を作れることに尽力していきたいと思います。