□様々な痛み | │急性胸部痛をきたす疾患│ |
心・血管疾患 | 虚血性心疾患 | 狭心痛 | 胸骨裏側中心の絞扼性疼痛 10分以内に軽快 |
急性心筋梗塞 | 狭心痛が30分以上持続、かつ増悪、ショック症状 | ||
大動脈疾患 | 解離性大動脈瘤 | 上胸部・胸背部の持続痛で発症時が激烈、ショック症状 | |
大動脈瘤の破裂 | 大動脈壁の急進展・破裂時に解離性大動脈瘤と類似の胸痛 出血によるショック症状 | ||
肺塞栓、肺梗塞 | 限局性の胸痛、咳嗽、呼吸困難、重症例では肺性心ショック | ||
急性心膜炎 | 感染穿孔、仰臥位、深呼吸で増強、初期に心膜摩擦音聴取 | ||
肺・胸膜疾患 | 自然気胸 | 突発する患側胸痛、咳嗽、呼吸困難 | |
急性胸膜炎 | 壁側胸膜刺激で刺激性、咳嗽、呼吸運動により増強 | ||
肺がん | 肋骨骨膜、胸椎骨膜、肋間神経、筋肉組織、皮下組織などに腫瘍が浸潤した場合、胸痛が生じる。 | ||
神経 ・筋肉 ・骨疾患 |
脊柱疾患胸椎椎間関節症など | 脊柱に圧痛、体動時痛 | |
帯状疱疹、肋間神経痛 | 片側の肋間神経走行に沿った痛み | ||
Tietze症候群、筋肉痛など | 腫脹、圧痛など局所症状が顕著 | ||
消化器疾患 食道攣縮、胃食道逆流症 消化性潰瘍、膵炎、胆石症など | 食道疾患では嚥下で増強、心窩部から胸背部の痛みで肩に放散 | ||
心因性疼痛 | 心臓愁訴の場合は安静狭心症などの鑑別が必要 |
心筋梗塞 myocardial infarction | 狭心症 angina pectoris↓ | |
冠動脈が閉塞して血流が途絶した心筋組織が壊死を起こし、不可逆的な傷害が残った病態。 | 虚血は一過性で心筋の傷害は可逆的。 ┏労作狭心症angina of effort ┗安静狭心症angina at rest | |
痛みを感じる部位 関連痛 |
胸痛が肩から腕などへ広がる放散。胸の中央、左胸部、左肩、首、下あご、みぞおちなど。 | 胸壁や左腕に関連痛。痛みの部位は明確でなく、手を胸全体にあてて痛みを表現することが多い。 |
痛みの性質 |
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痛みの続く時間 | 数時間 | 10分 |
虚血プレコンディショニング ischemic preconditioning:IPC |
労作性狭心症 effort angina、angina of effort
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安静時狭心症 rest angina
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器質性狭心症 organic angina
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冠攣縮性狭心症 vasospastic angina、coronary spastic angina
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微小血管狭心症 microvascular angina 参考1/2
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安定狭心症 stable angina pectoris
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不安定狭心症 unstable angina pectoris
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Type 1 | 全く無症状な心筋虚血 |
Type 2 | 心筋梗塞後の無症候性心筋虚血 |
Type 3 | 狭心症に伴なう無症候性心筋虚血 |
滑脱型 | 胃がそのまま滑り出しているタイプで、胃と食道のつなぎめである噴門部が胸の中に入ってしまうため,胃液の逆流を防ぐ仕組みが働かなくなる。大部分はこのタイプ |
傍食道型 | 胃の一部が食道のわきを通って出ているタイプで、飛び出した胃が締め付けられて胃粘膜からの出血や,血液の流れが阻害されるので手術などが検討される。症例としては10%程度 |
混合型 | 両者があわさったタイプ |
Pain Relief |