Health and Public Policy Committee(HPPC)企画
「FACPへの道 - なぜ,それを目指すのか – 」
吉祥寺あさひ病院 内科 小山雄太
ACP日本支部年次総会2019の2日目,6月9日の午後,HPPC企画として上記タイトルでセッションを開催した.ACP日本支部には2018年12月18日現在で337名のFACP,6名のMACP,1名のHonorary Fellowがおられるが,その方々はどのような思いでFellowを目指されたのか,Fellowになることでどのような違いが日常業務に生まれたのか,今後どのように活動していきたいか,といったことを聴くことで,より多くの方がFellowを目指しFACPになってもらいたいという意図があったからである.
同様のセッションを昨年度の年次総会でも行っているが,今回の企画でも,acp-exchangeなどで事前アンケートを行い,FellowやMasterの方々にはFellowになった経緯や昇格後の変化などについて,Memberの方々にはFellowのイメージや目指しているかどうか,Fellowになることで自身がどのように変化すると思うか,などについて回答を募っていた.
セッションでは,まず趣旨説明のあと,事前アンケートの集計結果をセッション中に発表した.結果をもとに,コメンテーターとして御登壇いただいた前田賢司・現支部長と上野文昭・前支部長,Women’s Committeeの山本典子委員長のお三方から貴重なコメントを頂戴した.これにより参加された皆さんにもHPPC委員にもより意義深いメッセージが伝えられることになった(3人の先生には会期中ご多忙にも関わらず本セッションにご登壇いただきありがとうございました.心より感謝申し上げます).MemberやFellowになった時の動機は様々であるが,Fellowになることで誇りや自信,責任感など,医師という職業を継続するうえで重要だと思われる精神的な動機付けが付与されることが多い,ということが昨年同様に認識される結果であった.
このあと,参加者とコメンテーターの諸先生,HPPC委員が混ざり,スモールグループを作ってテーマに沿ったグループディスカッションを行った.広い会場では質問しにくい事も気楽に意見交換できる環境だったため,どのグループでも盛んな会話が交わされていた.最後にセッションのまとめを行って本セッションを終了した.特に後半のグループディスカッションでFellowである日本支部の同僚からいろいろ話を聞くことができたことで,参加したMemberの皆さんにとってもFellow取得に気持ちが傾いてくれたのではないかと期待している.熱心に聴講および意見交換してくださっていた参加者の皆さん,本当にありがとうございました.
本企画を契機にFellowを目指す方がより多くなることを願っているが,ひいてはこのような企画が繰り返されることによってACP日本支部会員がより多くなり,ACP日本支部がさらに発展することが委員一同の望みでもある.