うぅ
人を好きになると自分が嫌いになる
術後5年目になる今年、恋をしています。元彼とは別れてかれこれ7年。それ以降、ずるずると思いを引きずったまま乳がんとなり、恋もご無沙汰でした。
偶然にも今年、心惹かれる方と出会ってしまったのです。その方は私の病気のことを、辛かった気持ちをゆっくり聞いてくれ、思いをわかってくれようとしました。サバイバーでもない人に、自分のことをここまで話せたのは初めてで、嬉しかったです。その方と初めて会って、別れた日、いつまでも胸がドキドキし、はじめはなんなのかわかりませんでした。でも数回会ううちに、これは恋なんだと気づいたのです。いつしか私の中で特別な存在となっていったのです。
しかし、会う回数を重ね、私の中で占める彼の存在が大きくなればなるほど、自分が嫌になるのです。
私は乳がん。もしかすると、将来、子どもを産むことができないかもしれないし、乳がんが再発することだってある。
そんな私は彼にどう映っているのだろうか?
好きな人には迷惑をかけたくない。負担になりたくない。そんな思いが今、よぎっています。
まだ思いを伝えていませんが、思いを伝えるかどうかさえ迷います。
彼を好きになって思ったことは、「がんじゃない私で、彼に出会いたかった」。
決してがんが私の存在を醜いものにしているわけではありません。がんを抱えながらでもキラキラと素敵な方もたくさんいます。でも自分に自信がもてないのです。がんじゃなかったら…。そう思ってしまうのです。
でも、がんになったからこそ、諦める人生は歩みたくありません。
アラサーになって、こんなにも恋愛のことで悩むとは、思ってもみませんでした。
みなさんは素敵な恋をしていますか?
2017年執筆