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親との関係
私の乳がんは遺伝性のものです。
そのため、親との関係も少し複雑に感じた時がありました。
遺伝カウンセリングを受け、遺伝子検査を受け、その結果遺伝性のがんだとわかったとき、親を責める気持は私には一切ありませんでした。
しかし、親は私に申し訳なく思っているところがあったようです。
私のがんの遺伝は父方からのもので、なかなか父と病気の話をすることが出来ませんでした。というのは私にそう言う気持が無くても父を責めてしまうかも知れないと思ったからです。だから、遺伝性のがんとわかったときから、病気の事を父と話すことは避け、母を通して伝えてもらう日々でした。
父が私のこと、私の病気の事をどう思っているのか知ることは出来ないで居ました。仲が良かった父子の関係でしたが、何となくぎこちなさがありました。
ただ、たまたまテレビの取材を受けたとき、父の気持ちを知ることが出来、それからは気負うこと無く自然に父の前でも病気の話を出来るようになりました。
2017年執筆