魔羅道那
小児科病棟と大人病棟での入院生活の違い
僕は高校生の頃に2度白血病の治療のために入院しました。最初の入院は大人の血液内科の病棟に入院したのですが、2度目は小児科の病棟に入院しました。ここでは、小児病棟と大人病棟での過ごし方の違いについて紹介しようと思います。
2度目の入院で小児病棟にて過ごすようになり、僕の入院生活は大きく変わりました。まず、生活リズムが変わりました。大人病棟では、夜中の2時まで夜更かしをして午前10時に起きるという生活をおくっていたのですが、小児科では教育上、このような不規則な生活は許されませんでした。体調が悪い時を除いて朝8時には起床し朝食をとることを義務付けられました。また大人病棟では、飲みたくないと言えば点滴に替えてもらえた苦い薬も、小児科病棟では我慢してでも必ず飲むように言われました。
このように、小児科病棟では子供へ教育を施すという説明により、より厳しく指導を受けました。一方で苦い薬を飲む時には、担当の看護師の方が励ましに来てくれ、毎日小一時間ほど看護師さんと談笑する機会ができたり、他の患者さんとボードゲームで遊ぼうと誘っていただいたりと、看護師さんや周りの患者さんと関わりを持つことが格段に増えました。病気をして以降、周りのことや自分の将来のことについてさえも興味が削がれていた僕にとって、小児科でのこのような生活は、少し顔を上げて周囲の人と仲良くしたり、退院した後の生活について考えたりするきっかけをくれました。
2024年執筆