N.S.
乳房全摘手術をして
私は、小児がん治療を終え、経過観察中に、右乳がんを発症しました。 『何もしなかったら全身にがんが散らばって一年以内に死ぬ』と説明を受け『乳房を失ってまでして生きていたくない!!乳房を失うくらいなら死んだ方がマシ!!』『小児がんでじゅうぶん苦しんだ。もう苦しみたくない。生きていても苦しいだけ。このまま何もしないで私を死なせてください。もう楽にさせてください。私を助けないでください。』と言い放ち、生きることに投げやりになっていた私に、主治医の先生は『死ぬお手伝いはできません。全力で助けます!!』と言い、強引に手術を受け、私は23歳0ヶ月で右乳房を失いました。
手術後、乳房を失い苦しみのどん底にいる中で、抗がん剤治療開始。容赦なく襲ってくる副作用、1回の抗がん剤で9割の髪の毛が抜け酷く落ち込みました。
周りの友人は、結婚して出産してママになっていき幸せ絶頂の中で、私は、乳房を失い髪の毛を失い、毎週抗がん剤投与していて過酷な治療の真っ只中で恋愛で浮かれている余裕も無かった。周りの友人達がとても眩しく見え、いつしか距離を置くようになり孤立していってしまい、なんだか1人取り残された感だけが増していき、生きている意味がわからなくなっていきました。
この頃は、リストカットなど自傷行為も度々やってしまい『死にたい。死んでがんから解放されて楽になりたい』が口癖になっていました。そんな時に、患者会に参加して同じ病気の方と交流していくうちに「私一人じゃない」と感じ、孤独感は薄れていき、徐々に“私は私”“人は人”と他人と比較しなくなり少し楽に生きることが出来るようになりました。
壁にぶち当たり落ち込んで後ろ向きになったり立ち止まったりすることもあると思いますが、自分のペースでしっかり前を向いて歩んでいきたいと思っています。