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放射線被ばくへの不安を軽減するために

「放射線被曝への不安を軽減するために 医療従事者のためのカウンセリングハンドブック −3.11.南相馬における医療支援活動の記録−」 のご紹介

                                  (室月 淳 2014年5月11日)

【編著】千代豪昭  【執筆協力】古川洋一,室月淳,及川友好  メディカルドゥ,2,900円+税

 東日本大震災時の原発事故による原子力災害において,被災地住民は自らの健康被害という1次的な被害だけでなく,生活不安や家族関係,次世代への不安,さらには復興活動への支障など2次的な問題までかかえることになりました.放射線と健康問題について基本的な医学知識を持った人間が,住民の不安にむきあいながらカウンセリング活動をおこなうために,わたしたちはどのような準備や方法論が必要かを検討いたしました.試行錯誤のすえに得られたそのノウハウがこの本にはまとめられています.

原発から23キロの場所にある南相馬市立総合病院において,2012年から2013年にかけて「放射線健康カウンセリング外来」をおこないました.相談内容としては,放射線被曝についての説明を求めるもの,妊娠出産および子育てに関する不安,家族についての健康不安,自分自身の健康不安,経済的・社会的問題に関する相談などがありました.

放射線被曝カウンセリング,すなわち住民の被曝不安にたいするカウンセリングは医療者の立場からの支援としておこなわれました.被曝カウンセリングは被曝線量など科学的なデータから安全性と危険性を判断して住民の不安に対応するなど,医学・科学的なエビデンスに基づいて行われます.しかし住民への不安に対する介入は個別対応を原則とするなど遺伝カウンセリングの理論や技術が応用可能でした.

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カウンタ 1603 (2014年5月11日より)