マッキー
私の社会復帰ストーリー
理想的な環境に社会復帰できたと思った矢先に、自分のがんがわかりました。医療職の私は、復帰して患者経験を活かすことを目標に、治療を前向きに捉えていました。治療中、自分の立場を休職だと思っていましたが、実際には退職となっていました。求人が出ている事実を知らされた時には現実を直視できませんでした。心の支えであった社会復帰ができないという現実に心が折れてしまうことが怖かったのです。適切なタイミングでのコミュニケーションが不足していたことについて反省しています。やっと退職について確認できたのは、あと2回の化学療法で治療終了という時。つらいという一言では言い表せない受け入れがたい事実でした。
家で子どもと二人過ごしているだけでは社会復帰のことが頭から離れず、つらさが増しました。自分の理想とは程遠く納得がいく求人情報はなかなか見つからないという状況が続きました。過去のことを悔やんでも現状は変わりません。
自分の状況を客観的に俯瞰してみました。理想にしがみつくような感覚から少し離れてみて「ずっと同じ職場で働いていたら、なかなかできないことをやってみよう」と思いました。その後、資格取得等、チャレンジを重ねるうちに、自分の希望にあてはまる求人が見つかり、等身大の自分で応募、結果的には医療職へ復帰しました。現在術後3年半。ごく早期の再発リスクの高い時期が過ぎ、もう一度自分の生き方を考え、現在転職活動中です。
2017年執筆