Wakko
幼い子どもとの向き合い方と親としての思い
告知された時は、長女が4歳、次女が1歳で先が見えない不安・孤独感・恐怖でいっぱいでした。「がん=死」というキーワードから抜け出せなく夜になると静かに隣で眠っている我が子の姿を見ては泣いていました。地域性もあり、「がん」ということを隠しつつ体が辛いのに保育園の行事に参加したり、参加できなかったりという日々を過ごしました。治療は納得して受けていましたが痛みも傷もない無症状の見えない治療に対して歯がゆさがあり、保育園の送迎で他の保護者にも子どもにも会うのも話すのも嫌でたまりませんでした。ですから子育てについて話したいという気持ちがありつつも自然に自分から壁をつくっていたと思います。家事もなかなかできず葛藤もあり、気持ちと体のバランスも崩れ、時には子どもを叱ることもありました。けれどある日「お母さんのせいじゃないよ。誰のせいでもないからね」と子どもが言ってくれ、子どもたちは私が守っている、とずっと思っていたのに、私が守られているのだと気づかされました。子どもたちが生きていく中でこのことが役に立つかもしれないと今は思っています。抗がん剤治療のたびに作ってくれたおにぎりや卵焼きも愛する人や大切な人のために作る日が来るかもしれません・・・。
親ががんになった時の子どもとの付き合い方ひとつひとつ(おふろに一緒に入れないなど)子どもが小さければ小さいほど我が子にどのように理解してもらうかが難しいと思っていたので同じ境遇の人と話をしたい、思いを共有したい情報がほしいと常に考えていましたが、なかなか出会えませんでした。けれど、思いを共有してくれる人、支えてくれる人寄り添ってくれる人がいるということが私の生きる力になりました。
体調もその時の気持ちも環境も変化しますが、いつも向き合わなくていいしいつも頑張る必要はない、今は素直にありのままに子どもたちとも向き合って共に生きていきたいと思っています。
私の課題のひとつにはこれから成長する子どもとどう向き合うかというテーマがあります。居住地で子を持つがん患者同士、子どもの成長に寄り添いながら一緒に生活を考えていきたい、支援したいというより一緒に乗り越えていける何かをしていきたいと考えております。