ちくわぶ
再就職と副作用
当時の職場は以前から合わないと思っていたものの、退職するなら代わりの人員を確保してきちんと引継ぎを済ませないと…と思い込んで、日々鬱々と仕事をしていました。
がんの治療に専念するため、フルタイムだった仕事はとりあえず3ヶ月休職。その後、復職に向けての話し合いの中で初めて「この職場とは距離を置きたい」と申し出ることができ、復職後は週3日、1日3時間という働き方に変えて1年弱勤めた後に退職しました。
希望通り辞めることができ、心に余裕もできた私。そうしたら今度は社会から切り離されてしまったかのような寂しさを感じるようになってしまいました。(人間とはかくもわがままな生き物なんだなぁと痛感。)
治療もひと段落したことだし、ブランクを最小限にしたい、早く社会復帰しなくてはと焦って再就職に踏み切りました。
ところが、猛暑の中でのホットフラッシュは予想以上に辛く、当時はまだ対処法に慣れていないことや周囲への気兼ねもあり、短期間で離職。これが誘因となって、うつにもなりました。
主治医曰く、ホルモン療法の副作用には精神・神経の症状もあるとのこと。心療内科を受診したり、病院内のがんサロンに顔を出して心の内を聞いてもらうことによって、少しずつ軽快していきました。
これに懲りた私、一旦しっかり体と心を休めることに専念。
日々心地よく暮らしていればチャンスはそのうちやってくる、そのくらい大きな気持ちで構えていたところ、2年ほど経って現在の職場に採用されました。偶然とはいえ、今までの経験や資格を活かせる仕事であり、とてもやりがいを感じています。不思議なご縁に感謝しています。
2018年執筆