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若者の性へのデリケートな思い
困っているのは私だけじゃないと思って勇気を出して投稿します。
がんになったのは29歳。子宮と卵巣の全てを失い、後遺症も沢山抱えています。
その一つが性のコンプレックスです。出産の夢が絶たれた悲しみは絶望的で、また若い女性として身体のコンプレックスも抱くようになりました。
その事にハッっと気づいたのは長期入院を乗り越えて実家に戻ったある日のこと。
エッチな事を考えていたのではなく、ふと下腹部に手を伸ばしました。痛々しい傷跡を撫でる自分の手は怖くて震えていましたが、私の身体はどうなってしまったのだろうと思って陰部に優しく手を当ててみたのです…そしたら…心が芯から冷えて硬直するのが分かりました。自分の身体の一部が切り離されてしまったように感じたのです。とめどなく涙が溢れました。
性に関する事は病院で指導は受けず、性生活や身体に関する冊子を渡されただけです。それを一生懸命読みました。けれど、私は未だに自分の身体のことが分かりません。
膣は何㎝短くなってしまったの?性生活に支障は出るの?みんなは自慰行為をするの?性欲はどうなの?Sexが怖いし、痛みを感じたらどうするの?…等々、悩みは尽きません。冊子には、「傷が癒えたら、手を繋いでキスをしたり、スキンシップから始めて、sexもしてください。早期にsexを始める事で膣の萎縮を防げます。」という記載があったように思います。
精神科に入院した時、医療者に思い切って性の悩みを打ち明けた事もありましたが、
「あなたの質問は抽象的で、答えの出ない難しい問題ばかりですね。」と片付けられて、酷く落ち込みました。大切な問題なのに、寄り添ってくれる医療者があまりにも少ないです。でも中には、「蝋燭を灯して居心地の良い雰囲気作りをしたらどう?焦らなくて大丈夫よ。」と言ってくださる看護師や、パートナーを持つ同世代の方で、潤滑剤の工夫の仕方を教えてくださった方もいて、とても救われました。