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恋愛、結婚、出産
2009年31歳になったばかりで乳がんと診断されました。そして、再発予防治療中の2013年に局所再発の診断を受けました。最初に乳がんと診断を受けた時は早期のがんだったためあまり考えませんでしたが、家族歴や、治療中の再発であることから「遺伝性のがん」を疑い、遺伝カウンセリングを受けた後、遺伝子検査を受け、遺伝性の乳がんである「遺伝性乳がん卵巣がん症候群」と診断されました。
がんになった後、恋愛、結婚、出産を考えることもありましたが、がんを経験したことが足かせになり、なかなか前に進むことができずにいましたが、自分が「遺伝性のがん」とわかったということでより恋愛、結婚、出産を考えるうえで慎重になりました。恋愛だけなら自分が「遺伝性のがん」であることをそれほど気にする必要はないのかもしれません。
しかし、恋愛の先にある結婚を考えた時、「遺伝性のがん」であることは大きなネックになりました。自分ががんを経験したことを相手や相手方家族、その親戚に伝えるだけでもとても大きな壁が立ちはだかっているのに、自分はがんになりやすい遺伝子変異を持っている上、それを子どもに伝えてしまうことになるかも知れないということを伝えるのは更に大きな壁です。そして、自分が「遺伝性のがん」であるということを知っているが故、遺伝子変異を持つかもしれない子どもを出産していいものかと常に悩んで、恋愛をすることさえ躊躇してしまいます。