糖尿病患者様へのアンケート調査のお願い
持続血糖測定器を用いた筋強直性ジストロフィーにおける詳細な血糖変動の解析
糖尿病を合併した筋強直性ジストロフィーにおける持続血糖測定器を用いたDPP-4阻害薬の有効性に関する検討
糖尿病のコントロールによる予後に関する前向き研究
【研究組織】 | ||
実施責任者 | 国立病院機構青森病院神経内科 | 高田博仁 |
国立病院機構刀根山病院神経内科 | 松村 剛 | |
国立病院機構大牟田病院神経内科 | 荒畑 創 | |
大阪大学大学院医学系研究科糖尿病病態医療学寄附講座 | 岩橋博見 | |
大阪大学大学院医学系研究科神経内科学講座 | 高橋正紀 | |
国立病院機構兵庫中央病院神経内科 | 二村直伸 | |
国立病院機構旭川医療センター神経内科 | 木村 隆 | |
その他 |
【背景】
筋強直性ジストロフィー(DM)にみられる多彩な合併症の一つに糖代謝異常があります。DMの耐糖能障害は、インスリン感受性低下が主因とされていますが、インスリン分泌の障害や筋萎縮、運動機能障害などが加わり複雑な病態を呈します。現状では、まだ、DMにおける血糖変動の詳細や耐糖能障害がどのような経過をたどるのか、詳しくはわかっていない点もあり、DMの耐糖能障害に対する最も適した治療法がどんなものか、議論のあるところです。
【目的】
代謝障害研究プロジェクトチームでは、DMにおける糖代謝異常に関する研究を実施し、DMの耐糖能障害に対する最適な治療法を提唱することを最終的な目標と考えています。
現在、血糖持続測定(CGM)システムを活用した研究を2つ、DM患者情報登録に関連した糖尿病のコントロールによる予後に関する前向き研究を1つ企画しています。
【CGMを活用した研究の概要】
CGMとは、皮下の組織間質液中の糖濃度を24時間以上継続して測定することができるシステムで、一般糖尿病診療においては、既に一部の医療機関で診療に利用されています。我々の進めようとしているCGMを用いた研究とは、DMにおける詳細な血糖変動を明らかにすることを目的とした「持続血糖測定器を用いた筋強直性ジストロフィーにおける詳細な血糖変動の解析」と、DMに合併した糖尿病の治療に有用ではないかと推測されるインクレチン療法など新しい糖尿病治療の有効性を評価する「糖尿病を合併した筋強直性ジストロフィーにおける持続血糖測定器を用いたDPP-4阻害薬の有効性に関する検討」です。
これらは、現在、研究担当者の所属施設における倫理委委員会の審査を終了し、研究参加者の協力を得て、研究を開始する段階にあります。本ホームページにより詳細な内容(ファイル)を掲載してありますので興味を持たれた方は是非お読み下さい。患者の皆様のご協力を心からお願い申し上げる次第です。
【糖尿病コントロールによる予後に関する前向き研究の概要】
予後に関する前向き研究とは、糖尿病合併DMに対する糖尿病のコントロールはHbA1cがどの位の値を目安にすべきかを明らかにすることを目的として、筋強直性ジストロフィー患者登録に登録された臨床情報からHbA1cや脂質・血圧・BMI、イベントなどの項目に関する二次調査を施行するもので、患者登録の集積を待ちながら、具体的方法につき検討している状況にあります。研究計画書が確定しましたら、本ホームページ上で公開する予定です。
【本研究における個人情報保護について】
本研究は参加各施設であらかじめ倫理委員会の承認を得て実施します。研究に参加いただく患者様には、本研究の主旨をご理解いただき同意を得た上で実施します。臨床情報および検査データは連結可能匿名化の上個人情報(氏名、生年月日、住所など)が分からない形で提供して解析を行うなど、個人情報保護に配慮した形で実施します。研究成果は学会や論文等で発表を行う予定ですが、この際においても個人情報が公表されることはありません。皆様方におかれましては、本研究の主旨をご理解いただきご了解いただきますようお願い申し上げます。
このような疫学・臨床研究を進め、エビデンスに基づいた治療法を提唱していくためには、患者登録や臨床研究への患者様のご協力がぜひとも必要です。医療レベルの向上を目指した主旨をご理解いただき、何卒よろしくご協力頂けますよう、重ねてお願い申し上げます。
【代謝障害研究プロジェクト】
代謝障害研究プロジェクト(PDFファイル)
【本プロジェクト問い合わせ先】
国立病院機構青森病院神経内科 高田博仁
〒038-1331
青森県青森市浪岡女鹿沢平野155
TEL: 0172-62-4055