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 筋強直性ジストロフィーの自然歴とバイオマーカー研究―国際協調と先天性を含めた全年齢化(2023~2025年度)

新たな体制の班が、2023年度から3年間の計画で発足しました。この研究班では、これまで十分に解明の進んでいない先天型・小児型についての実態調査を行うのが一番の特徴です。また、これまでの研究班で、歩行可能症例および人工呼吸器の必要な症例についての二つの前向き研究を開始しましたが、この3年で継続完遂します。さらに近い将来の国際共同治験などを見据え、評価の統一など国際自然歴研究(END-DM1)との協調を図っていきます。

研究代表者  大阪大学大学院医学系研究科  髙橋 正紀

 レジストリと連携した筋強直性ジストロフィーの自然歴およびバイオマーカー研究班(2020~2022年度)

新たな体制の班が、2020~22年度までの3年間の計画で発足しました。これまでの3年間の研究が、呼吸・循環・脳・代謝という筋強直性ジストロフィーの主要症状をテーマとして、どちらかというと過去の患者さんのデータを集めて解析する研究が主でした。

これからの3年間は、薬の開発・治験などが進んでいる現状をみすえて、患者さんのデータをあらたに収集し、治療法確立に直接役立つ内容の研究が中心となります。患者さんのもとに、治療薬が一日も早く届くよう、研究を行ってまいります。

研究代表者  大阪大学大学院医学系研究科  髙橋 正紀

 エビデンス創出を目指した筋強直性ジストロフィー臨床研究班(2017~2019年度)

2017年度から筋強直性ジストロフィーについての研究班が新たになりました。名称も「エビデンス創出を目指した筋強直性ジストロフィー臨床研究」班となりました。これまでのNHO刀根山病院の松村先生に代わり、わたくしが代表を務めさせていただくことになりました。

班の名前にある「エビデンス:evidence」とは、ふつうは証拠を意味しますが、ここでは「科学的根h拠」、すなわち「臨床的な裏付け」です。医療現場では何となく経験的に行われていることが多く、医師間、施設間で診療内容に違いがあったりすることがしばしばです。そのような状況を改善し、科学的な根拠に基づいた標準的医療を推進するために、ガイドライン(手引き)が作成されるようになっています。

新しい研究班に課せられた使命は、筋強直性ジストロフィーの診療ガイドラインのための科学的根拠を明らかにしていくことです。神経内科のほかに循環器・代謝・心理・生理・画像・統計など様々な専門の先生に参加いただき、本症のいろいろな症状に対する科学的根拠を明らかにしていきたいと思っております。科学的根拠を導き出すのに必要なのは、正確な臨床データです。患者さんや主治医の先生方のご協力を頂きながら、筋強直性ジストロフィーの医療向上のために、研究に全力で取り組んでいきたいと考えております。

研究代表者  大阪大学大学院医学系研究科  髙橋 正紀

 筋強直性ジストロフィー治験推進のための臨床基盤整備の研究班(2014~2016年度)

筋強直性ジストロフィー(以前は筋緊張性ジストロフィーと呼ばれていました)は、強く握った手が開きにくいといった筋強直現象と手指や噛む力の低下を初発症状とするなど特徴的な筋障害の分布を示す筋ジストロフィーです。 さらに、白内障や嚥下障害、低酸素血症、不整脈、糖尿病など多彩な合併症が存在することも大きな特徴です。

筋ジストロフィーはどれも根本的治療の無い難病ですが、最善の治療を行うことで、多くの病型では生命予後の延長と生活の質の向上が得られてきました。 しかし、筋強直性ジストロフィーではその効果は決して大きくはありませんでした。その原因としては、合併症が多く管理が大変なことに加え、自覚症状が乏しく 医療の必要性を実感されにくいために必要な治療がきちんと受けられていないことなどがあります。

今、筋ジストロフィーでは新規治療法の開発が臨床段階を迎えつつあります。 筋強直性ジストロフィーでも新しい治療が開発されつつあります。このため新しい薬の効果と安全性を確認する治験を推進するため、患者登録も開始されました。 私達は、集学的なアプローチで今できる最善のケアの確立と普及、治験の推進をはかり、筋強直性ジストロフィーの患者様の生命予後と生活の質を改善していきたいと考えています。

主任研究者  独立行政法人国立病院機構刀根山病院神経内科  松村 剛
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