見学・研修希望の方へ
- 呼吸器外科専門医となるための研修の概要を説明します
- 専攻医や留学の経験談をご覧いただけます
- 医局説明会・見学はネットからお申込みいただけます
特徴
目標
呼吸器外科専門医として、原発性肺癌をはじめとする疾患を有する患者の診断・外科療法を適切に行いうる技術および医師としての倫理を身につけることが目標となります。卒後5年で外科専門医資格、卒後7~11年までに呼吸器外科専門医資格を取得します。国内・国際学会での発表や英文雑誌への論文投稿を行うことができる臨床および研究の両面にわたる実力を身につけていきます。卒後15年目までに、術者としての豊富な臨床経験を備え、多数の学会発表や論文投稿を行い、後進の呼吸器外科医を教育できる指導医としての資質を養成します。
研修医1年目
呼吸器外科入院症例を担当し、呼吸器外科疾患に対する専門的な知識の習得、一般外科の基本的手技(縫合・結紮等)の修得、術後管理の実際的知識を習得します。臨床医としての患者に対する基本的態度を養います。チーム医療を実践し理解を深めます。
研修医2年目
呼吸器外科入院症例を担当し、呼吸器外科疾患に対する専門的な知識の習得、一般外科の基本的手技の修得、胸腔鏡手術における基本手技、術後管理の実際的知識を習得します。臨床医としての患者に対する基本的態度を養います。チーム医療を実践し理解を深めます。
卒業後3年目以降
東大病院または他院における2年間のスーパーローテート研修の終了後、一般外科の修練を2年間行います。卒後5年で外科専門医の資格を修得するために必要な症例経験を積みます。その後は東大病院および関連病院において、呼吸器外科専門医に認定されるための修練を行います。認定後はさらに各施設呼吸器外科のチーフとして活躍できるような応用力を持てるようにします。
希望者は初期臨床研修終了前に連絡することが好ましいですが、プログラムの途中からの参加でもできる限り希望に沿えるようにします。
研修担当
呼吸器外科 中尾 啓太
TEL:03-3815-5411
FAX:03-5684-3989
E-mail:NAKAOK-SUR@h.u-tokyo.ac.jp
医局説明会のお知らせ
研修のご案内
『東大呼吸器外科説明会2024年夏』参加者募集のお知らせ(2024年7月13日(土))
2024年7月13日(土)に『東大呼吸器外科 説明会 2024年夏』を開催いたします。呼吸器外科医局にて現地開催、同時にオンライン配信での実施を予定しています。参加をご希望の方は本ページ下よりお申込みください。
説明会の対象は、各外科専門研修プログラムで外科医として修練中の方(卒後3~5年)、外科専門研修プログラムに進む予定の初期研修医の方(卒後1~2年)、医学部生、すでに一定の修練を終えた外科医・呼吸器外科医で、進路の選択肢として東大呼吸器外科に興味のある若手医師、医学生すべての皆様です。
日時 | 2024年7月13日(土)13:00~18:00 |
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開催場所 | 東京大学医学部附属病院 呼吸器外科医局 文京区本郷7-3-1 東京大学医学部附属病院 臨床研究棟 |
問い合わせ | ページ下部のフォームよりお問い合わせ・申し込みをお願いします。 |
お申込みいただいた方に、zoomアクセスのURL等をお送りいたします。
諸事情によりオンラインのみの開催となることがあります。
会の終了後に別会場で懇親会を予定しております。
初期研修について
呼吸器外科に配属された初期研修医は、東大病院総合研修センターの方針にのっとり、研修を行います。
東大病院での初期研修プログラムについての詳細は、東大病院総合研修センターのページをご確認ください。
呼吸器外科独自の試み
当科に配属された初期研修医は、担当指導医と相談のうえ、自分自身で研修目標を設定してもらいます。2週間毎に、研修で得た知識、経験できた手技、感じたことや反省点など、研修内容を指導医と一緒に振り返り、指導医からのアドバイスを受けます。担当指導医と2人3脚で研修を行うことで、より充実した初期研修を実現することができます。
専門研修について
到達目標
卒後5年で外科専門医を取得し、卒後最短7年で呼吸器外科専門医資格を取得することを目指します。大学院生として基礎・臨床研究を行い、学術的な力を養うことで、臨床および研究の両面における実力を身につけます。卒後15年目をめどに、豊富な臨床の経験と、学会発表や論文投稿などの学術的な実績を兼ね備えた、呼吸器外科の指導医的立場となることを目指します。
外科専門医取得のための専門研修については、東京大学外科系ホームページ、および東大病院総合研修センターに詳細の記載がありますので、ご参照ください。
見学・入局のご案内
呼吸器外科に興味のある方の見学・入局を随時お待ちしています。
ご希望の方は下記のフォームよりご連絡ください。
すべての項目にご入力いただき、「確認」ボタンを押してください。
研修の概要
第1期
東京大学外科専門研修医としての一般外科研修(卒後3年目より2年間)
東京大学外科専門研修医として、研修協力病院にて一般外科を中心とした修練を行います。この期間に、診断・治療方針決定・周術期管理等、外科の基本的な知識を習得するとともに、術者、助手として多くの手術症例を経験することができるため、外科専門医の受験資格要件を満たす診療経験を得ることが可能となります。
第2期
東大病院における心臓外科・呼吸器外科修練(卒後5年目より1年間)
一般外科修練を終了した後、東大病院心臓外科・呼吸器外科における専門研修が開始されます。心臓外科、および呼吸器外科をローテーションし、胸部外科領域の基礎的知識と基本手技を習得することで、心臓血管外科専門医または呼吸器外科専門医取得のための第一歩を踏み出します。
第3期
研修協力病院における呼吸器外科専門修練(卒後6年目より1~2年間)
呼吸器外科の研修協力病院にて、呼吸器外科医としての専門的な修練を行います。予定手術症例に対する適切な術式選択を自分自身で考え、指導者と議論すること、また緊急手術症例への適切で迅速な対応を行うことを通して、自身の専門領域における判断能力を身につけていきます。術者・助手としての多くの症例を経験することで、手術手技を磨くだけでなく、手術を自分自身の判断で進めていく術者としての力を養います。
第4期
東大病院における研究・修練、関連病院における修練(卒後7年目より4年間)
大学院生として、基礎研究や臨床研究を行います。大学院生の4年間は、研究に従事するだけでなく、東大病院や呼吸器外科の研修協力病院にて、臨床に関わることも可能です。自分の行った基礎研究や臨床研究の結果を積極的に学会にて発表し、論文として投稿することで、学術的な力を養います。この過程で、自然と呼吸器外科専門医の申請条件を満たすようになるため、呼吸器外科を取得することが可能となります。大学院卒業後は、東大病院で助教として臨床・研究の最前線に関わったり、関連病院に中心スタッフとして赴任したりして、呼吸器外科の指導医としての経験を積んでいきます。自身の医師人生における目標が段々と具体的になる時期でもあり、目標達成のため海外留学という選択肢を選ぶこともできます。
東大外科
外科系研修医の専門研修については、東京大学外科系ホームページ、および東大病院総合研修センターもご参照ください。
研修協力病院
一般外科研修
都内
- JR東京総合病院
- NTT東日本関東病院
- 青梅市立総合病院
- 大森赤十字病院
- 同愛記念病院
- 東京共済病院
- 東京警察病院
- 東京高輪病院
- 東京山手メディカルセンター
- 関東中央病院
- 公立昭和病院
- 国立国際医療研究センター病院
- 多摩北部医療センター
- 東京労災病院
- 東都文京病院
- 都立多摩総合医療センター
- 都立広尾病院
東京都外
- 茨城県立中央病院・地域がんセンター
- 関東労災病院
- キッコーマン総合病院
- 共立蒲原総合病院
- 国保旭中央病院
- 静岡県立総合病院
- 竹田綜合病院
- 茅ヶ崎市立病院
- 獨協越谷病院
- 日立総合病院
- 藤枝市立総合病院
- 船橋二和病院
- 焼津市立総合病院
- 友愛記念病院
呼吸器外科専門研修
- JR東京綜合病院
- NTT東日本関東病院
- 国保旭中央病院
- 国立病院機構東京病院
- 茅ヶ崎市立病院
- 東京都健康長寿医療センター
- 虎の門病院
- 日本赤十字社医療センター
- 三井記念病院
近年の医局員着任先
関西医科大学 |
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虎の門病院 |
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JR東京綜合病院 |
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NTT東日本関東病院 |
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国立病院機構東京病院 |
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国保旭中央病院 |
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茅ヶ崎市立病院 |
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東京都健康長寿医療センター |
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専攻医経験談
東大外科プログラムに決めた理由
天野 瑶子先生
初期研修病院が東大外科プログラムの連携施設であったため後期研修中の先生方から話を聞くことができ、プログラムへの信頼がありました。どの連携施設を選んでも外科専門医を取得するのに十分な症例数があり、充実した専門研修となると考えました。新専門医制度初年度という混乱の中、半年以上と決められた連携施設をどうするか明確でないプログラムもありましたが、従前より「半年が大学、2年半が連携施設」となっていてプログラムとして確立されていると感じました。
また、出身大学のプログラムであり東大呼吸器外科への入局を考えていたため、プログラム終了後の入局までの流れが見通せる安心感がありました。
東大プログラムに決めるにあたり、心配だった点。プログラムの欠点。
自身が研修を積む事になる連携病院がどこになるか、プログラムに決定後までわからない点が心配でした。結果的に第一希望の病院に決まり、周囲もほとんどは第二希望までには決まっていたようです。
前期外勤の研修の状況
病棟業務、手術、外来、救急当直といった業務を通して、外科医としての基礎を身につけることができた2年半でした。都心の病院であること、病院独自プログラムを持ち後期研修医が多いことから、経験症例数はやや少なめですが、開腹手術、内視鏡手術、ロボット手術と幅広く、外科専門医を取るには十分な症例が経験できました。上級医は専門性の高い先生が多く、上部、下部、肝胆膵それぞれの領域について手術だけでなく、学会発表等についても丁寧に指導して頂きました。
また、呼吸器外科志望であることを考慮していただき、2年半のうち1年を呼吸器外科のローテーションすることができ、呼吸器外科の術者経験を積むこともできました。
経験した手術件数:術者150例、助手271例(2年半)
手術方法:開腹手術 188例 内視鏡手術 233例
研修医の先生にメッセージ
呼吸器外科や心臓外科を目指している場合、消化器外科研修期間の短いプログラムもありますが、外科医として最初に身につけるべき基本手技や術後管理などは共通しており、症例数の多い一般消化器外科での経験が呼吸器外科医となった今も役立つことは多く無駄になりません。また、連携施設での研修が3年間の途中に来るプログラムでは引っ越しや引き継ぎなどで研修が途切れてしまうことがありますが、東大外科プログラムでは大学の期間が最初または最後のため連携施設で2年半集中して研修に取り組むことができます。
専門研修の3年間はその後の外科医としてのキャリアの基礎となる大事な期間です。東大外科プログラムはその歴史の中で積み重ねてきた優れた指導体制があります。外科に興味を持った先生方はぜひ東大外科プログラムを検討していただきたいと思います。