はじめに
本書『がん患者さんとご家族をつなぐ 在宅療養ガイド』は、がんを患った方、経験された方、ご家族やご友人などに向けて作成したものです。がんを患った方が、その人らしい生活を維持しながら、自宅や施設などの身近な場所で過ごすときに役立つ情報をまとめました。2015年に発行した『ご家族のための がん患者さんとご家族をつなぐ在宅療養ガイド』の内容を、いただいたご意見やご提案、最近のがん医療やケアの進歩、新型コロナウイルス感染症の流行などを踏まえ、診断されて間もない時期や、通院治療中にも役に立つ情報を加えて、大幅に内容を拡充しています。
がん治療が始まるとき、治療が一段落して退院することになったとき、通院しているときなど、これからどのように過ごせばよいのか、在宅での生活が想像できないなかで、身の回りのことをどのように整えていくか知りたいとき、ご本人やご家族が今後の見通しを立てたいとき、そんなときに、想いを支え、在宅での生活を安心して送る助けになることを願ってつくりました。
本書は、医療・介護・福祉のスタッフ、そして、これからの在宅での療養をよりよくしたい当事者の方、ご家族、ご遺族の意見や提案をまとめるかたちでつくられています。この場を借りて、ご協力くださいました皆さまにお礼申し上げます。
ぜひ本書の内容を参考にしていただき、ご本人、そして支えるご家族が自分らしく満たされた日々を生き生きと過ごすことができるようにと、心から願っています。
「地域におけるがん患者の緩和ケアと療養支援情報 普及と活用プロジェクト」
プロジェクトリーダー
渡邊 清高
プロジェクトリーダー
渡邊 清高
掲載日:2024年06月20日