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僧帽弁手術においては、併存する心房細動に対して外科的アブレーションを積極的に追加することが推奨されている。しかし左房切開が不要な冠動脈バイパス術や大動脈弁置換術においては、ガイドライン上はmaze手術の追加による術後QOLの改善と遠隔成績の改善が期待されているが、その確固たるエビデンスはいまだに存在しない。原疾患の治療により洞調律へ復帰するのではないか?左心耳切除で十分ではないか?あるいは左房切開の追加や心筋虚血時間の延長により手術リスクが増大するのではないか?等々の疑問は単一施設で検討されたことはあっても、多施設で多数例を対象に検討されたことはなく、いまだ議論の余地がある。 本研究の目的は多施設共同による後ろ向き研究により大動脈弁置換術に併存する心房細動に対する各外科的アブレーション施行の頻度と術式の種類を調査し、各術式別に臨床成績、洞調律維持率、合併症発生率などを比較することである。
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2017年1月1日より2018年12月31日まで
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1) 適格基準
2010年1月1日より2014年12月31日までに待機的に初回大動脈弁置換手術(ただし冠動脈バイパス術の合併のみ含む)を受けた20歳から80歳の全ての心房細動合併例で、2016年12月31日までに退院後の観察が可能であった症例。
2) 除外基準
(1) 急性解離、急性細菌性心内膜炎などの緊急手術
(2) 冠動脈バイパス術以外の心大血管手術合併例、基部置換例
(3) 循環停止を要する低体温手術
(4) ペースメーカー使用例
(5) カテーテルアブレーションの既往
(6) TAVIなどのオフポンプ手術
(7) 術前カテコラミン使用例
(8) 左房内血栓を有する症例(左心耳だけならば除外しない)
(9) 左房径70mm以上の症例(傍胸骨長軸で前後径を計測)
(10) 電気的肺静脈隔離が不可能であった症例
(11) 患者本人より情報の提供の撤回を要求された場合
(12) その他、研究担当医師が研究対象として不適当と判断した症例
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病院名 |
施設代表者
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亀田総合病院 心臓血管外科 |
田邉 大明 |
大崎病院 東京ハートセンター |
磯村 正 |
杏林大学附属病院 心臓血管外科 |
窪田 博 |
筑波大学附属病院 心臓血管外科 |
平松 祐司 |
東京医科歯科大学 心臓血管外科 |
荒井 裕国 |
東京女子医科大学東医療センター 心臓血管外科 |
中野 清治 |
東京女子医科大学 心臓血管外科 |
新浪 博士 |
東京慈恵会医科大学附属病院 心臓外科 |
橋本 和弘 |
獨協医科大学 心臓血管外科 |
福田 宏嗣 |
聖路加国際病院 心臓血管外科 |
三隅 寛恭 |
ニューハート・ワタナベ国際病院 |
渡邊 剛 |
金沢大学付属病院 心臓血管外科 |
竹村 博文 |
名古屋大学大学院医学系研究科 病態外科学 |
碓氷 章彦 |
大阪大学 心臓血管外科 |
澤 芳樹 |
神戸大学病院 心臓血管外科 |
大北 裕 |
国立循環器病センター病院 心臓血管外科 |
小林 順二郎 |
滋賀医科大学 心臓血管外科 |
浅井 徹 |
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 心臓血管外科 |
笠原 真悟 |
広島大学 第一外科 |
末田 泰二郎 |
九州大学病院 心臓血管外科 |
塩瀬 明 |
長崎大学病院 心臓血管外科 |
江石 清行 |
京都大学 心臓血管外科 |
湊谷 謙司 |
富山大学医学部 第一外科 |
芳村 直樹 |
帝京大学医学部附属病院 心臓血管外科 |
下川 智樹 |
大阪市立大学医学部 心臓血管外科 |
柴田 利彦 |
兵庫医科大学 心臓血管外科 |
宮本 裕治 |
日本医科大学 千葉北総病院 心臓血管外科 |
別所 竜蔵 |
広島市立安佐市民病院 心臓血管外科 |
片山 暁 |
倉敷中央病院 心臓病センター 心臓血管外科 |
小宮 達彦 |
太田西ノ内病院 心臓血管外科 |
丹治 雅博 |
千葉大学医学部附属病院 心臓血管外科 |
松宮 護郎 |
浜松医科大学 心臓血管外科 |
椎谷 紀彦 |
京都府立医科大学 心臓血管外科 |
夜久 均 |
神戸市立医療センター中央市民病院 心臓血管外科 |
小山 忠明 |
板橋中央総合病院 心臓血管外科 |
村田 聖一郎 |
医誠会病院 心臓血管外科 |
米田 正始 |
三井記念病院 心臓血管外科 |
高本 眞一 |
日本医科大学 心臓血管外科 |
新田 隆 |
多摩総合医療センター 心臓血管外科
| 大塚 俊哉 |
心臓血管研究所付属病院 心臓血管外科 |
國原 孝 |
昭和大学江東豊洲病院 循環器センター |
山口 裕己 |
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2017年12月31日までに各施設の倫理委員会の承認を得られれば参加を受け付けます。 不整脈外科研究会事務局までお問い合わせください。
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