大石 元 Hajime Oishi
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- 出身地
- 千葉県
- 略歴
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1998年 東京大学医学部卒と同時に東大産婦人科に入局。以後、東京大学医学部附属病院、稲田登戸病院(廃院)、国立霞ヶ浦医療センター、三楽病院で研修 2005年 東京大学大学院修了、医学博士 2008年 2年間カナダ国ブリティシュコロンビア大学産婦人科留学(博士研究員) 2010年 東大産婦人科助教 2013年 国立国際医療研究センター病院産婦人科医長 2018年- 同 診療科長
これから研修を受ける方へのメッセージ
私は産婦人科医になって23年目ですが、今までの時間の過ぎ方は本当にあっという間でした。臨床研修から始まり、大学院での研究、IVFのラボに入り浸る日々、海外への研究留学、腹腔鏡手術の研修など本当に恵まれた道を歩かせてもらいました。未だに毎日が勉強という環境を楽しんでおります。確かに世の中で言われているように産婦人科は決して楽な仕事ではありません。うまくいくことばかりではなく、後悔することもありますが、なんとか今までやってこられています。今は臨床研修病院で研修医の先生や後期研修医の先生と一緒に仕事をしています。こうなると思って辿ってきた道ではありませんが、現在の環境には感謝しています。
産婦人科の特徴と魅力は卵から老年期の女性のヘルスケアまで女性の一生をトータルに見ることができる唯一の科であるということでしょう。産婦人科医の産婦人科医たる所以は分娩に関わることで、腟式の手術などは産婦人科特有の手術です。近年ではロボット手術も導入され、今後様変わりしていくことが予想されます。基本を学んだ後は周産期、腫瘍、生殖内分泌、女性医学とそれぞれのサブスペシャリティを追究していく道もあります。産婦人科では周産期の緊急性と日夜を問わない勤務体制から、「同じ釜の飯を食う」仲間とともに研修していくことになるとは思いますが、確実に他科よりも主治医制からチーム制での受け持ちにシフトしております。またより多職種とのチームプレーが重要です。希望者に女性が多いことから子育て世代の女性も無理なく働けるような体制が構築されてきています。こうしたことから徐々に勤務状況も改善していくと思います。
そして何よりも患者さんからの感謝の言葉が力になります。不妊治療で苦労されていた患者さんが無事分娩され、子供の成長写真を送ってきて下さるのを見ますと、小さな自己満足かもしれませんが人様の人生に少しは役立てたのではないかと実感できます。また同じ命でも婦人科腫瘍で亡くなる人々を診ることもありますが、まさに生老病死に全てに関わることができる学問領域です。
産婦人科ははっきり言って面白い仕事です。また東大産婦人科は多様な人材をかかえた大変懐の深い医局です。自分の中の軸となる考え方と診療の基本はすべて東大産婦人科で叩き込まれました。きちんとした訓練を受けていればどんな状況でどこへ行こうが多少の荒波はあってもやっていけます。こちら側に飛び込んでこの面白い世界を一緒に見てみませんか?
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