日本赤十字看護学会

本学会について

理事長挨拶

学会活動の新たな展開に向けて

日本赤十字看護学会   
理事長    守田美奈子

 第8期の理事長を拝命致しました守田と申します。新しい理事の先生方と共に、これから活動して参りますので何卒よろしくお願い致します。
 令和2年に役員選出規定が改正され、地域単位の選出人数に加え、教育あるいは病院等臨床の所属機関による選出人数の規準が導入されて始めての選挙となりました。
 日本赤十字看護学会の会員の皆様は、病院等の医療機関、大学や専門学校等教育研究機関、地域の訪問看護ステーションや福祉施設など、多様な場で活動されておられます。今回の選挙規定の改正は、多様な組織に属しておられる会員の皆様の声を反映でき、会員のニーズに即した活動を展開できるための組織編成をめざしたものです。
 今回の選挙制度の改正によって、赤十字の理念に基づく看護の実践と教育、研究の融合を図り、さらに発展できる学会の基盤が強化されました。今期の理事会では、この目的に即した活動をさらに展開していきたいと考えています。
 第8期の取り組みとしては、これまでの委員会活動をより活発に展開し、看護実践、教育、研究が循環できるよう尽力したいと考えております。
 「実践に根差した知の発展」という本学会のテーマ通り、赤十字の思想に基づく実践を知として形成、蓄積し、教育や実践の場で検証し、知を発展させる循環をつくることに寄与できる活動を行っていきたいと考えています。
 さらに、第7期の将来構想委員会で提示された学会運営の経済基盤の安定化や法人化などの組織体制の充実化に向けた検討を行います。安定的で継続的な組織運営にむけて、財政基盤の充実は欠かせない課題と認識しています。さらに、将来構想委員会で示された「臨床と教育との連携の推進」や「若手会員の関心を高めるための取り組み」、「赤十字看護学会の特徴をより強化するための取り組み」等の今後の課題に対し、学術集会・総会や学会誌の発行を中心とする学会活動全般を通して、具体的な検討を進めていきたいと考えています。
 新型コロナウイルス感染症の蔓延や自然災害等により、社会全体が未来を見通しにくい状況に置かれています。このような時代だからこそ、humanityという思想を共有し、看護の専門分化を超えて、humanityを基盤にした看護を追求する共同体としての結束を強め、日本社会、国際社会にも貢献できるような活動を展開していきたいと考えています。