Gastroesophageal Surgery
教授挨拶
最先端の医療を安全に
- ロボット手術など最先端医療をエキスパートが安全かつ確実に提供しています。
- 患者さんに還元できる成果を目指し、外科医の視点からがん研究に取り組んでいます。
- 若手外科医がやりがいを感じられる、明るく活気に満ちた教室を目指しています。
東京大学大学院医学系研究科 消化管外科学教授
東京大学医学部附属病院 胃食道外科 科長
馬場 祥史

2024年9月に、東京大学大学院医学系研究科 消化管外科学分野に着任いたしました馬場祥史です。この度は、当ホームページをご覧いただき、心より御礼申し上げます。
当分野(胃食道外科)は、主に食道がんや胃がんといった上部消化管疾患の治療を担当しています。「高度で最先端の医療を安全に提供する」という理念のもと、ロボット支援下縦隔鏡下食道切除術をはじめとする先進的な医療を実践するとともに、革新的な外科治療の開発に取り組んでいます。当科には6名の内視鏡外科学会技術認定医、3名のロボット支援手術プロクターが在籍し、すべてのロボット手術や低侵襲手術(胸腔鏡、縦隔鏡、腹腔鏡)に立ち会うことで、安全性と根治性を徹底的に追求しています。また、地域の皆様や医療機関の先生方から信頼される診療科であり続けるため、地域連携を強化し、質の高い、きめ細やかな医療サービスを提供することに尽力しています。患者さん一人ひとりに最適な術式やアプローチを選択し、安全で高度な手術を提供してまいります。
大学病院の使命として、臨床研究や基礎研究にも力を入れています。外科医の研究は、臨床現場での疑問や患者さんへの思いから生まれます。当教室では、外科教室の強みである臨床検体や臨床情報を活用したトランスレーショナルリサーチ(基礎と臨床の橋渡し研究)を推進しています。がん研究が高度化・多様化する中で、外科教室だけでの研究には限界がありますので、学内外の一流研究者との共同研究、医工連携や産学連携を積極的に進め、患者さんに還元される社会的イノベーションの創出を目指しています。
近年、消化器外科医の数は確実に減少しており、その人材確保と育成は極めて重要な課題となっています。そこで、学部学生や若手医師に「外科の魅力」を積極的に伝えることを最優先に考え、若手外科医一人ひとりがやりがいを感じながら働ける教育・診療体制の整備に注力しています。さらに、国内医療機関への出向や海外施設への留学を通じて人材交流を促進し、国内外で活躍できる“Academic Surgeon”の育成に全力を尽くしています。外科医の多様性を尊重し、“明るく楽しい”風通しの良い教室運営を目指しています。ぜひ私たちと共に働き、日本の将来を担う消化器外科医を目指しましょう。
今後とも皆様のご指導を仰ぎながら、患者さんに寄り添った外科医療の提供に全力を尽くしてまいります。変わらぬご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。