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染色体異常と遺伝疾患

染色体異常と遺伝疾患

                               (室月 淳 2013年2月10日)

 先天異常総論

先天異常は出生児に認める形態的異常(先天奇形)と,潜在する機能的異常に大別される.先天異常は,染色体の数的異常や構造異常を示す染色体異常,単一遺伝子の変異によって生じる単一遺伝子病,複数の遺伝子と環境因子の相互作用による多因子遺伝病,薬物や化学物質,放射線被曝,ウイルスなどの特定の因子によって生じる外因性異常などに分類される.特別な場合として,糖尿病やフェニルケトン尿症などの母体疾患による胎児疾患や羊膜索による四肢離断などの奇形が存在する.

 染色体異常

全出生児の約0.8%に染色体異常が見い出される.実際の染色体異常の頻度は受精の段階ではさらに高く,出産までに流死産となる場合が多い.流産した胎児の約半数に染色体異常が認められるといわれる.

染色体異常は,性染色体に起こるものと常染色体に起こるものに大別される.常染色体異常では,種々の外表奇形のみならず知的発達の面でも障害がみられることが多いが,性染色体異常においては,外表所見からは気づかれないほどの軽度の症例が少なくない.胎児発育遅延の程度も常染色体異常の方が一般的に強い.

 遺伝疾患

単一遺伝子の変異によって発症する単一遺伝子病は,常染色体優性,常染色体劣性,X連鎖性,ミトコンドリア病の4つに分類され,それぞれ特有の遺伝形式をとる.主な単一遺伝子病を表にまとめた.

日常臨床で遭遇する多くの奇形,あるいは各種の生活習慣病や気管支喘息などのアレルギー疾患は多因子遺伝病と考えられる.多因子遺伝病は同一家系内に再発してみられることあるが,遺伝形式はメンデルの法則にはよらず,多くのデータの積み重ねからその発生頻度や再発の確率が割り出されている.

 

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カウンタ 14136 (2013年2月10日より)