イベント情報

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2020年度先端モデル動物支援プラットフォーム
「成果発表会」報告

成果発表会実行委員長
山田泰広(東京大学医科学研究所)

2020年度「先端モデル動物支援プラットフォーム」成果発表会が2021年2月2日に開催された。本成果発表会は、琵琶湖ホテルにおいて2日間の発表会として開催されてきたものの、本年度はCOVID19の感染拡大により、期間を1日に短縮し、東京国際フォーラムとWeb配信のハイブリッド開催となった。全国から合計252名(WEB参加者を含む)の参加があった。今回の成果発表会では、特別講演に加えて、各支援活動班が支援した研究者11名からの研究成果が発表された。

研究支援代表の井上純一郎先生(東京大学)による開会挨拶に引き続き、生理機能解析成果WSが行われた。生理機能解析支援班が支援を行った藤原和之先生(群馬大学)、住谷昌彦先生(東京大学)、伊藤尚文先生(熊本大学)からの最新の成果が発表された。その後、病理形態解析成果WSとして土本大介先生(九州大学)、近藤祥司先生(京都大学)からの成果報告が行われた。詳細な組織形態観察に基づいた病態解明について発表が行われ、午前のセッションを終えた。

午後は、西村栄美先生(東京大学/東京医科歯科大学)から「モデル動物から迫る皮膚の再生と老化」と題した特別講演が行われた。様々な遺伝子改変マウスを駆使した最先端の研究成果をご紹介いただいた。皮膚という臓器を徹底的に解析することで、普遍的な生命現象の解明にまで至るプロセスは圧巻であった。

その後、モデル動物作製成果WSとして、田口恵子先生(東北大学)、神谷厚範先生(岡山大学)および若林雄一先生(千葉県がんセンター研究所)から成果報告があった。いずれも、先進的な動物モデルの解析による最新の知見が紹介された。最後に、分子プロファイリング成果WSとして荻原秀明先生(国立がん研究センター研究所)、竹馬俊介先生(慶應義塾大学)、浅井禎吾先生(東北大学)から成果が報告された。

今年度の成果発表会でも、本プラットフォームによる支援活動で得られた数多くの研究成果が報告された。様々な研究領域から最新の研究成果が発表され、本支援活動が着実に成果をあげ、生命科学研究の下支えとして機能していることが実感できた。

本年度の成果発表会はCOVID19の感染拡大によりWEB参加を主体とするハイブリッド開催となった。参加者は252名と例年より多く、全国どこからでも気軽に参加できるWEB開催の利点もあったと思う。しかしながら、多くの参加者はWEBでの参加であり、質疑応答の盛り上がりは今ひとつであったように思う。やはり、研究者同士が直接に顔を合わせて情報交換できる機会を提供できなかったことは残念であった。例年、ポスターセッションでは、若手研究者がシニア研究者から直接アドバイスをもらう場となっていたし、懇親会では異なる世代の研究者や異分野の研究者が交流する貴重な機会であった。来年の成果発表会の頃にはコロナ禍が収束し、皆で集まり議論できることを切に願うばかりである。

最後に、成果発表会開催にあたって支援をして頂きました、井上純一郎先生、中村卓郎先生をはじめとする文部科学省新学術領域研究「先端モデル動物支援プラットフォーム」総括支援班の先生方に感謝いたします。また、コロナ禍で先行きが見通せない中、感染拡大に最大限の配慮をしながら発表会の準備を行ってくださいました平野尚子さま、藤田豊子さまをはじめ事務局の皆さまには心より御礼申し上げます。

【ご講演の先生方】


西村栄美先生(東京大学/東京医科歯科大学)

藤原和之先生(群馬大学)

住谷昌彦先生(東京大学)

伊藤尚文先生(熊本大学)

土本大介先生(九州大学)

近藤祥司先生(京都大学)

田口恵子先生(東北大学)

神谷厚範先生(岡山大学)

若林雄一先生(千葉県がんセンター研究所)

荻原秀明先生(国立がん研究センター研究所)

竹馬俊介先生(慶應義塾大学)

浅井禎吾先生(東北大学)

【当日の様子】


司会:実行委員長 
山田泰広(東京大学)

開会挨拶:領域代表 
井上純一郎(東京大学)

閉会挨拶:広報・企画担当
中村卓郎(がん研究所)

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