患者のみなさまへ
代表的な疾患および治療
リンパ浮腫
当科では2018年からリンパ浮腫外来を開設し、圧迫療法やスキンケアなど複合的理学療法による治療、指導を行っています。近年圧迫療法に必要な弾性包帯や弾性ストッキングに対して一定額の療養費の支給が受けられるようになり、申請に必要な弾性着衣装着指示書の作成も行ってます。リンパシンチグラフィーやSPECT-CT、ICGリンパ管造影検査などでリンパ管機能の評価を行ってから、適応があると判断すれば、リンパ管静脈吻合(LVA)などの外科的治療も行っております。
端々吻合
端側吻合
リンパ浮腫の経歴が長く、リンパ管の変性が進んだ患者様ではLVAの効果が得られにくいため、リンパ節移植(VLNT)や脂肪吸引術なども組み合わせて治療進めていくこともあります。
リンパ浮腫治療の基本は複合的理学療法であり、外科的治療はまだ発展途上な治療法で、その効果は限定的ではありますが、効果が得られる症例は一定数おり、LVAは数㎝の切開で手術が行えるため侵襲が少ないのが最大のメリットです。