科長からのご挨拶

橋本　一郎
教授・科（部）長　形成外科専門医　医学博士

　形成外科では、体表面のさまざまな疾患に対して、手術治療やレーザー治療などを行います。
　こどもの病気では、唇裂・口蓋裂、耳の形態異常、頭部・顔面の形態異常、あざ(血管腫や母斑)、手・足の指の異常、おヘソの異常(でべそ)、などを扱います。当院は四国でも最大規模の総合病院であり、小児科、小児歯科、歯科矯正科、耳鼻科、脳神経外科などの関係各科と十分な連絡を取りながら丁寧かつ最新の治療を行っています。これらの連携をさらに強化して「口唇口蓋裂センター」を四国で初めて設立しました。詳細は徳島大学病院のWeb サイトを御覧ください。

　顔面骨骨折や火傷・熱傷などのケガや外傷の治療も広く行います。また、傷あとがひどくつれている場合には手術で治療する場合もあります。皮膚ガンなどの皮膚腫瘍や脂肪腫などの皮膚の下にできる腫瘍の摘出術も行います。

　乳ガン摘出術後の乳房再建に対してシリコン・インプラントが保険適用されています。背中や腹部の脂肪を筋肉とともに移植する自家組織移植術と合わせて、選択できる手術方法が増えております。乳腺外科とともに乳ガン摘出術の術前から再建手術の相談に対応しており、最新の乳房再建術を提供しています。

　他にも治りにくい傷、例えば褥瘡や糖尿病足潰瘍、虚血性足潰瘍に対する治療にも力を入れており、足の傷では足の切断を最小限にする治療を目指して、「下肢救済・創傷治療センター」を設立しました。循環器内科、心臓血管外科、糖尿病内科、腎臓内科、整形外科などと共同して下肢救済チームを立ち上げて治療にあたっています。同時に難治性潰瘍への保険適用が開始された再生医療のPRP治療を中国四国地方の公立病院では初めて開始しました。

　また、国立の大学病院としては珍しく、自費による美容外来を開設しています。シミやシワなどの加齢性疾患に対してレーザー治療やヒアルロン酸注入を行っているのでご相談ください。

　当院は原則として紹介された予約患者を診察しますので、できればお近くの先生に相談して紹介状を持って来院して下さい。