■侵害受容反応

│覚醒 wakefulness, wakeness, arousal/意識 awareness, conscious│

　←→睡眠/術中覚醒/脳波/上行性網様体賦活系

→覚醒中枢 →覚醒関連部位 →覚醒関連物質 →過覚醒 →意識レベル →DMN

□覚醒中枢 center of arousal ＝ 　意識中枢 center of consciousness？ →覚醒関連部位
　←→上行性網様体賦活系/睡眠中枢 　---参考（川村先生/三上先生）

Karl Theodor Jaspers（P)	Jaspersの「意識」の定義：「現在の瞬間における精神生活の全体を意識という」では、意識の中枢というようなものは考えられない。
ふつう意識中枢という場合の「意識」とは「覚醒」とほぼ同義である。 すなわち、目ざめていて周囲に注意をくばり、ヒトにおいては見当識が保たれ物事を正しく領識しうる状態を意識が保たれているという。 このような意味での意識にとくに関係が深い部位は、ひとつの限局した脳部位ではなく、覚醒状態を支えるためのひとつの機能系、すなわち覚醒系として考えられている。
Mauthner L 　(1890) Constantin Alexander 　 von Economo 　(1926)	嗜眠性脳炎患者の脳の病理組織学的所見に基づき、視床下部後部から中脳水道周囲の灰白質に「覚醒中枢」を、視床下部前部に「睡眠中枢」を想定した。 その後Hess WR（P）, Ranson SW, Nauta WJHらの研究により、このような見解がほぼ支持された。
Magoun HW（P） Moruzzi G（P) 　(1949, 1952)	解剖学的ならびに神経生理学的知見に基づき、覚醒状態を保つための機構として上行性網様体賦活系を提唱した。 覚醒状態の維持には、脳幹網様体の興奮が視床汎性投射系を介し、あるいは直接大脳全体を興奮させることが必須であるとした。
Jasper H（P）	中脳網様体は意識の基盤をなす覚醒水準の維持を、視床汎性投射系は同じ意識のうちでもこれよりも分化した注意、統合などの機能をいとなむものとした。
Gellhorn E 　(1953)	「覚醒系」として中脳網様体よりも視床下部を重要視し、視床下部後部に「賦活系（覚醒系）」、視床下部前部に「抑制系」を考えた。
時実 　(1960)	MagounとGellhornの考えを統一して、中脳網様体は「大脳新皮質に対する賦活系」、視床下部は「旧・古皮質（辺縁系）に対する賦活系」で、そのうち視床下部後部は「古皮質（海馬など）」、視床下部前部は「旧皮質（梨状葉、扁桃核など）に対する賦活系」であると考えた。 時実によれば、視床下部や辺縁系と中脳網様体との間にも密接な関係があり、中脳網様体と視床下部とでは、後者がより基本的な調節をしており、視床下部の賦活作用は、ここに入る神経性インパルスによるほか、体液性要因によっても駆動されていると考えられる。
意識あるいは覚醒状態は視床下部、中脳網様体を中心とする賦活系・抑制系の相互作用によって調節される。 「覚醒系」：中脳網様体、視床下部後部（結節乳頭核：TM核）「抑制系」：視床下部前部、尾状核、視床汎性投射系、延髄網様体など これらの賦活系、抑制系に対して各種の体感覚性、内臓感覚性の上行性神経インパルス、体液性要因、内的インパルス（意志など）などが入力として入り、これらの系を駆動する。
Zihl	第5次視覚野（V5、MT野）に相当する部分の障害で、動きの意識のみが消失した。

[覚醒関連部位/覚醒の機序]　←→睡眠関連部位

• 覚醒中の脳波：α波と低振幅速波　→β波の賦活/
• 覚醒時の脳波：徐波から速波に変化
• 覚醒ニューロン：Wニューロン・W/Pニューロン

  橋 中脳	青斑核：LCのNa神経 背外側被蓋核：LDTのACh神経 脚橋被蓋核：PPTのACh神経 背側縫線核：DRの5HT神経 　→汎性投射系
  視床下部	外側部ー外側野：LHAのオレキシン神経 後部ー結節乳頭核：TM核のHA神経
  前脳基底部	マイネルト基底核のACh神経

  
  

  覚醒時	LDT/PPTのAChニューロン（覚醒ニューロン）、LCのNaニューロン（覚醒ニューロン）、LHAのオレキシンニューロン（覚醒ニューロン）の多くは、覚醒開始前に発火の上昇が始まる。 LDTニューロンの活動が最も速く始まり、そのほとんどは覚醒前に活動が上昇している。 これらのニューロンの活動上昇に合わせて、VLPOのSニューロン（睡眠ニューロン）は覚醒の数秒前に活動が停止する。 TM核のHA神経（覚醒ニューロン）は覚醒した後に持続的発火が始まり、ヒスタミンを遊離して覚醒を維持する。 TM核はこれらのニューロンから興奮性入力を受け、覚醒の維持に働く。 大脳皮質を覚醒化する上行性経路　←→網様体を上行する覚醒経路 視床下部前部 　VLPO　 ---睡眠 　 GA↓↑H BA↓↑A 　 　 　 L C ↓ NA　 →→→ 　 　 視床下部後部 　TM核　 ↓ HA →→→ ←←← ACh LDT/　 PPT ACh →→→　 ---背側経路 N↓ A↓ ---腹側 経路 H↓ A↓ ---第3 の経路 　 　 マイネルト基底核 ACh→→→ 　 　 　 視床下部後部 　TM核　 　  HA →→→ ←←← OX 視床下部外側部 　LHA　  ↓↑5 OX →→→ ←←← ACh LDT/　 PPT A↓↑  　 　 　 O↓↑H X↓↑T 　 c↓↑N h↓↑A 　 　 　 　DR　 　 　LC　 　   LDT/         PPT   ACh →→→ ACh →→→ NA 視床非特殊核 興奮 →→→ 　 皮質脳波の 　脱同期 　 　↑GABA 　 マイネルト 　基底核 興奮 →→→ 　LC　 →→→ →→→ 抑制 視床網様核 →→→ GABA LHAニューロンとLDT/PPTニューロン、そしてLHAニューロンとTM核ニューロンはも互いに興奮性入力を受けている。 このような関係は、睡眠から覚醒への速やかな移行、覚醒レベル上昇に関与すると考えられる。 LHAニューロンはDRニューロン（覚醒ニューロン）を興奮させ、DRニューロンから抑制を受ける。 LDT/PPTニューロンはLCニューロンを興奮させ、LCニューロンから抑制を受ける。 このような負のフィードバックは、LHAやLDT/PPTニューロンがその活動レベル（覚醒のレベル）を適度な値に保つ役割を果たしている。 覚醒レベルがあがるとβ波が出現する。←→β波の賦活 興奮 抑制 　脱抑制 　LC　 →→→ マイネルト基底核 →→→ 視床網様核 　→→→ 視床皮質ニューロン 興↑ 奮↑ 脳幹網様体
  覚醒から REM睡眠	覚醒の終了、徐波睡眠の開始には、睡眠ニューロンよりも覚醒ニューロンの活動低下（脱促通）が直接関与する。 覚醒ニューロン群の活動が低下した後、POAのSニューロン（睡眠ニューロン）の活動が上昇する。
  睡眠中	POAの睡眠ニューロン（Sニューロン、S/Pニューロン）によって、視床下部や脳幹の覚醒ニューロンの活動は抑制されている。
  睡眠から 覚醒	睡眠ニューロンの抑制作用が弱まることにより、LDT/PPTのニューロン、LCニューロン、LHAのニューロンの活動が上昇する。 これらのニューロン群が視床ー大脳皮質の活性化することにより、覚醒が始まる。

[覚醒関連物質]

• 覚醒の開始には、アセチルコリン、ノルアドレナリン、オレキシンが関与する。
• ヒスタミンニューロンは覚醒の維持に働く。

  オレキシン オレキシンを含む神経細胞は視床下部外側野とその隣接領域に限局している。 オレキシンニューロンからは脳内の広汎な領域に興奮性の入力を送っている。青斑核、背側縫線核、結節乳頭核：TM核、前脳基底核、外背側被蓋核：LDT核などに興奮性の入力を送り、覚醒に関与している。 オレキシンあるいはその受容体の欠損は、ナルコレプシーを引きおこすことから、オレキシンは覚醒作用があることが確認された。

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□過覚醒 hypervigilance

• 覚醒水準が亢進すること。強いストレスなどを受けた時にみられる。
• 過覚醒では、視覚、音、人、行動、匂い、または活動、脅威、またはその他を連想させるものを検索するために、環境を永続的にスキャンする。危険がせまっていないことを確認するために、個人は高い警戒態勢に置かれる。
• 強いストレスを受けたとき、交感神経の活動が亢進したり、副腎皮質ホルモンが分泌されたりして、体は活動するのに適した状態になる。これは生体防御のための正常な反応であり、ストレスが解除されると、体もリラックスした状態にもどる。
• しかし何らかの原因で、ストレスが解除されても体が緊張した状態を保ち続け、「不眠症」「イライラ」「ちょっとしたことに極端に反応する」「警戒心が強くなる」などといった状態が続いてしまうことがある。これを過覚醒という。
• 過覚醒はさまざまな強迫的な行動パターンにつながる可能性があるだけでなく、社会的相互作用や人間関係に問題を引き起こす可能性がある。
• PTSDの特徴のひとつに過覚醒があげられる。

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□意識　consciousness 　参考1

• 意識には多義的な意味があるが、一般的には現在経験している自分の状態や周囲の状況などを感知している心の状態を指す。意識は主観的な現象であり、他の事象に還元することはできない。
• 注意による気づき（awareness）、あるいはその過程を示す場合にも使われる。意識障害になると一過性あるいは持続性の思考能力の喪失、昏迷、嗜眠や昏睡などが観察され、脳波などに異常が観察される。直接経験として見たり聞いたりしている自己に気づくのは、外界への気づきによる意識であり、問題を抱えているときにその解決の見通しに気づいたりするのは内的な気づきによる意識と考えられる。

  意識下　in the subconscious state　←→subconscious 脳神経分野、心理学、哲学方における「意識下」 「意識のあるレベルに達していない状態で」あるいは、「無意識で（unconsciously）」 ピエール・ジャネ（Pierre Janet, 1859/5/30〜1947/2/24）が作った造語　（意識下固着観念）

  意識下　in the conscious state 動物実験や一般医薬の分野における「意識下」 「意識がある状態で」あるいは、「意識がある状態のもとで」 例：「意識下鎮静」や「意識下挿管」等

  
  

  自己意識　self-consciousness　参考1 自己意識とは、外界ではなく自分自身に向けられる意識のことであり、向けられる自己の側面によって2つに分けられる。 ひとつは、他者が観察できる自己の外面（容姿や振る舞い方など）に向けられる公的自己意識（public self-consciousness）、もうひとつは他者から観察できない自己の内面（感覚，感情，思考など）に向けられる私的自己意識（private self-consciousness）である。 これらの用語は、注意が自己に向けられた状態を表す公的自覚状態（self-awareness）、私的自覚状態（private self-awareness）と混同されやすく、区別されずに用いられる場合もある。

  
  
  
  
  
• フロイトは「意識・無意識」の概念を提唱した。フロイトは、心を「局所論」・「構造論」で説明し、局所論では、人間の精神構造は「意識・前意識・無意識」の３層構造であると考え、さらに人間の精神構造は「エス・超自我・自我」の３つの機能があると考えた。

  意識　conscious↑ 自身が自覚している心理過程 眼で見たり、考えたり、感じていることに気づいていることで、自分が何をしているのか（行動）、何を考えているのか（思考）が自身でわかっていることをいう。

  前意識　preconscious フロイトの精神分析（主に局所論）に由来する深層心理学の概念 通常は意識に昇らないが、努力すれば意識化できる記憶等が、貯蔵されている領域 自身が注意すれば思い出す心理過程 前意識は、意識と無意識との間に存在すると考えられている。 前意識は、抑圧されているものを無意識の領域に維持しようとする。これを検閲と言います。抑圧を取り除くには一定以上の力が必要である。 前意識で起こった情動は二次過程のコントロール下におかれる。二次過程とは、現実に従い、現実に適合するように欲動の充足を延期・調整する心の機能である。 われわれが何かについて思いめぐらす時には、前意識を次々と意識に浮び上がらせることがある。このような前意識はわれわれに自己の統合性、連続性を感じさせる働きをもつと考えられる。

  無意識　unconscious 意識を失っている状態、または精神分析学を創始したフロイトの発見に始まる心的過程のうち自我では把握できない領域を言う。 「意識」は自身が自覚している心理過程に対し、「無意識」は自身が気づいていない、気づくことができない心理過程 フロイトの無意識は「抑圧する無意識」で、無意識自体には、何の目的性もなく、自我との関連で、心理力動的に意識に影響を及ぼす。無意識の領域にある記憶や知識は意識に昇ることは通常ないが、自由連想法などを通じて、意識化することも可能である。 ピエール・ジャネはフロイトよりも先に無意識を発見していた。ジャネは徹底して臨床にとどまり、力動精神医学を確立し、ヒステリー患者にあらわれる多彩な心理現象に分け入り、その文法を緻密に分析し、「無意識」の発見に辿りついた。 催眠療法(hypnotherapy)は無意識領域（潜在意識）の記憶や情動に働きかける心理療法の一つであり、クライエントの意識水準と現実感覚を低下させて暗示刺激を与えることによって、心理的な治療効果を得ようとするものである。催眠療法によって得られる効果としては、『心身のリラクセーション効果・抑圧された記憶や情動の想起・精神症状の緩和・悲観的な認知傾向の改善』などがある。

  
  

  エス　id：本能的な欲求（無意識）

  超自我　superego 道徳や良心といった理性 エスから上ってくる性的な欲動に基づく観念を、前意識において「検閲」するのが超自我の役割である。 超自我は無意識にあると考えられていて、親のしつけなどによって内在化されているもので、多くは自覚できない。そのため、コントロールすることも難しいといえる。

  自我　ego 理性と本能をコントロールしようとする部分 エス・超自我・外界の要求から生じる精神力動的葛藤を、調整する役割をもつのが自我である。 自我には、自分でコントロールできる自我（＝自律的自我）と、コントロールできない自我（＝防衛機制）があり、防衛機制は、無意識・前意識にある。

  
  
• ユングはフロイトとは違った「意識・無意識」の概念を提唱した。人間の精神は個人の顕在意識と潜在意識の下に、社会構造や人類に共通する集団的無意識があると考えた。

  顕在意識　conscious　＝表層意識（表面意識）　surface consciousness 普段の生活の中で自覚できている意識 通常認識することができる意識で、論理的な思考・理性・知性・判断力を指す。

  潜在意識　subconscious　＝下意識＝深層意識　deep consciousness）　←→意識下 活動しているが自覚されない意識自覚されることなく、行動や考え方に影響を与える意識 通常認識することができない意識で、感情・感覚・直感・記憶・本能的な欲求を指す。 古い脳

  集団的無意識　collective unconscious 社会集団や人類に共通する無意識

  
  

  変性意識状態、変容意識状態、意識変容状態　altered state of consciousness：ASC　←→状態論 日常的な意識状態以外の意識状態　目覚めてはいるが、日常的な意識状態とは異なった意識状態で、トランス状態は変性意識状態の一部である。 「altered state of mind」や「altered state of awareness」ともいう。 Altered state of consciousnessという表現は、1966年にArnold M. Ludwig（米国の精神科医）が提唱し、Charles Tart（1937〜, 米国の心理学者）が著者で1969年に出版された。この名を掲げた本「Altered states of consciousness」を通じて一般に知られるようになった。 日常の覚醒時や作業をしている時には脳波を測定すると「ベータ波」が出ている状態になっている。変性意識状態でもベータ波が出ているが、通常の覚醒時のベータ波意識とは異なる意識状態である。 変性意識状態となるのは、精神や肉体が極限まで追い込まれた場合、瞑想を行っている時、薬物を使用している時などがあるとされる。また催眠状態、催眠などによって非常にリラックスした状態も心理学では変性意識状態の一種と分類する。 変性意識状態は、しばしば破壊的な心的外傷や薬物の乱用に起因する精神障害がある人々によって報告される。また、特定の種類の麻酔薬で誘発されたり、てんかん発作の際に起こったりすることもある。 変性意識状態では、「自我」が優位となっていて、色々と思考したり、さまざまな感情が浮上して、思いを巡らせている状態である。 変性意識状態は「宇宙との一体感」「全知全能感」「強い至福感」などを伴うことがあり、この体験(変性意識体験）は時に人の世界観を一変させるほどの強烈なものも含まれる、といわれる。

□意識レベル consciousness level

• 意識レベルは外界からの刺激による知覚の程度で判定される。
• 意識レベルが高い：めざめ alert の時に、外界からの刺激を容易に知覚している状態
• 意識レベルが低い：睡眠時に知覚できない状態
• うとうと drawsiness しているときは刺激を知覚が困難である。

　→(1) Glasgow coma scale (GCS)
　→(2) Japan Coma Scale (JCS)

意識障害disturbance of consciousness
(1) Glasgow coma scale ：GCS

• 1974年に英国のGlasgow大学によって発表された意識障害の分類で、現在世界的に広く使用される意識障害の評価分類スケールである。
• 日本では主に脳神経外科領域で用いられることが多い。
• 開眼・言語・運動の3分野に分けて記録し、意識状態を簡潔かつ的確に記録できる。
  
  

  A. 開眼 (eye opening)	自発的に (spontaneous)	：E4
  	言葉により (to speech)	：E3
  	痛み刺激により (to pain)	：E2
  	開眼しない (nil)	：E1
  B. 言葉による応答 　(best verbal response)	見当識あり (oriented)	：V5
  	錯乱状態 (confused conversation)	：V4
  	不適当な言葉 (inappropriate word)	：V3
  	理解できぬ言葉 (incomprihensible sound)	：V2
  C. 運動による応答 　(best motor response)	命令に従う (obeys)	：M6
  	痛み刺激部に手足を持ってくる (localises)	：M5
  	四肢を屈曲する (flexes) -逃避 (withrraws)	：M4
  	異常屈曲 (abnormal flexion)	：M3
  	四肢伸展 (extends)	：M2
  	全く動かさぬ (nil)	：M1

(2) Japan Coma Scale ：JCS

• 日本で主に使用される意識障害の深度（意識レベル）分類である。
• 覚醒度によって3段階に分け、それぞれ3段階あることから、3-3-9度方式とも呼ばれる。
• 1974年に太田富雄先生らによって発表された分類で、治療的側面からの意識障害の程度及び推移に注意し、減圧などの外科的処置を含む治療処置の時期を適切に判断できることを目的とする。
  
  

  I. 刺激しないでも覚醒している状態 (delirium, confusion, senselessness)
  	1.	大体意識清明だが、今一つはっきりしない。
  	2.	見当識障害がある。
  	3.	自分の名前・生年月日が言えない。
  II. 刺激すると覚醒する状態 (刺激をやめると眠り込む) 　stupor, lethalgy, hypersomnia, somnolence, drowsiness
  	10.	普通の呼びかけで容易に開眼する。 合目的な運動 (例えば、右手を握れ・離せ等) をするし、言葉も出るが、間違いが多い (何らかの原因で開眼出来ぬ時)
  	20.	大きな声や体を揺さぶることで開眼する。 簡単な命令に応じる。 例えば、離握手 (何らかの原因で開眼出来ぬ時)
  	30.	痛み刺激を加えつつ、呼びかけを繰り返すと辛うじて開眼する。
  III. 刺激をしても覚醒しない状態 (deep coma, coma, semicoma)
  	100.	痛み刺激に対し、払いのける様な動作をする。
  	200.	痛み刺激で少し手足を動かしたり、顔をしかめる。
  	300.	痛み刺激に反応しない。

  
  ※特殊な意識障害:失外套症候群 apallic syndrome
  　両側大脳半球の瀰満性変化により無動無言となった状態、患者は硬直性乃至痙性となり、意識状態の判定は困難 (一般的には意識障害を伴うと考えられている) 無酸素脳症、脳炎の後遺症、重症頭部外傷 (特に diffuse axonal injury) に続発。

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→全身麻酔
→術中覚醒

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