第16回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 -The 16th Annual Conference of Japan Primary Care Association
						会期:2025年6月20日(金)~22日(日)
						会場:札幌コンベンションセンター/札幌市産業振興センター
						テーマ:「そこ・そこ」のプライマリ・ケア ~それぞれの場で、ふさわしくあるには~第16回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 -The 16th Annual Conference of Japan Primary Care Association
						会期:2025年6月20日(金)~22日(日)
						会場:札幌コンベンションセンター/札幌市産業振興センター
						テーマ:「そこ・そこ」のプライマリ・ケア ~それぞれの場で、ふさわしくあるには~

プログラム


※一部セッションにて演題の取り下げがございます。詳細はこちらをご確認ください。

オンデマンド配信
配信期間:7月14日(月)正午〜9月30日(火)17:00まで
現地で開催せずオンデマンド配信のみのプログラムもございます。
詳細はこちらをご覧ください。
6月20日(金)
「そこ・そこ」前日祭(金曜日企画)を開催いたします。
函館・十勝など道内各地域で複数のコースを用意しており、いずれも広大な北海道の土地の魅力と「そこ・そこ」のプライマリ・ケアの熱を実際に体感できるような充実の内容となっています。
詳細はこちらをご覧ください。
6月21日(土)
セッション終了後
大ホールを17時45分まで開放いたします。参加者同士の交流の場としてご利用ください。
17時00分から専門研修プログラム紹介として、参加者とプログラム責任者との質疑応答の時間を設けます(一部プログラムを除く)。
「食べらさるスクエア」は17時30分ラストオーダーの予定です。
懇親会
場所:札幌パークホテル
懇親会では、歓迎セレモニーとして札幌ウポポ保存会によるアイヌ古式舞踊を披露いたします。北海道の伝統文化を感じながら、懇親会の幕開けをお楽しみください。全国から参加される皆様にとって、忘れられないひとときとなることを願っております。
詳細はこちらをご覧ください。

特別企画1

6月21日(土)10:15~11:45  第1会場 (札幌コンベンションセンター1階 特別会議場)

三学会理事長鼎談

座長:前野 哲博 (日本プライマリ・ケア連合学会 副理事長)
演者:田妻  進 (日本病院総合診療医学会 理事長)
小野  剛 (日本地域医療学会 理事長)
草場 鉄周 (日本プライマリ・ケア連合学会 理事長)
生坂 政臣 (一般社団法人 日本専門医機構)

2018年にスタートした総合診療専門医制度は、専攻医数は少しずつ増加してはいるものの、まだまだ十分とは言えないのが現状である。その大きな原因として、他の18領域はそれぞれ該当する学会が運営しているのに対して、総合診療専門医のみ、専門医機構が直接運営しており、制度の継続性や学術的基盤に対する信頼性が十分ではないことや、専門医取得後のキャリアパスが明確とは言えない点が挙げられている。この問題に対応するための関係学会の動きとして、総合診療専門医取得後のサブスペシャルティ領域の専門医制度の導入が進められた。日本プライマリ・ケア連合学会が2020年度から新・家庭医療専門医制度をスタートさせたのを皮切りに、2021年度には日本病院総合診療医学会が病院総合診療専門医制度を、2022年度には日本地域医療学会が地域総合診療専門医制度をそれぞれ導入している。いずれも基本領域としての総合診療専門医制度との連続性に配慮した制度設計が行われており、さらに高い専門性の修得とキャリアパスの確立を意図している。この3学会の制度は共通する点も多く、今後も引き続き相互の連携を強め、総合診療領域のキャリアパスの充実と、若い医師へのアピールに一体となって取り組むことが求められている。本企画では、この3学会の理事長が一堂に会して、それぞれの学会が運営する専門医制度の概要および最新情報について共有するとともに総合診療専門医制度への関わり方や将来のキャリアパスに関する展望、今後の学会間の協調の在り方について論じる。

メインシンポジウム

6月21日(土)13:30~15:00  第1会場(札幌コンベンションセンター1階 特別会議場)

多職種チームで実践する「患者中心の医療」~ある診療所でのケースを通じて~
“Patient-Centered Medicine" Practiced by a Multidisciplinary Team: ACase Study of a Clinic

座長:加藤 利佳 (札幌刑務支所医務部/医療法人渓仁会手稲家庭医療クリニック)
草場 鉄周 (医療法人北海道家庭医療学センター)
演者:Judith Belle Brown(Western University)
Judith Belle Brown

さまざまな背景をもつ患者をケアするプライマリ・ケアの現場では、多職種によるチームで関わる必要があります。本大会のテーマである「そこ・そこ」の場での実践がふさわしくなるためには、現場で活動している人たちがそれぞれの立場・信条を大事にしつつ、専門性を活かしながら手を取り合うことが求められます。
本シンポジウムでは、基本に立ち返り改めて家庭医療のコアスキルである「患者中心の医療」を深めるとともに、チームビルディングやチーム中心のアプローチについても理解を深めます。患者中心の医療は医師-患者間だけで成り立つものではありません。看護師、薬剤師、リハビリテーション、栄養士、医療ソーシャルワーカー等が患者と関わる際に、それぞれの場で成立するものです。ただ、これらを統合し有機的にしていくには、メソッドが必要です。そして、その統合していく過程の中でよりよいチームも形成されていきます。
そこで「患者中心の医療」の著者の一人であるWesternUniversity家庭医療学教授Judith Belle Brown先生をお迎えし、多職種チームでどのように患者中心の医療を提供していくのか、それと同時にチームをどのように構築し、発展させていくのかをご講演いただきます。また進行は、ある診療所でのケースに対してBrown教授が相談に乗るような形で具体的に説明をしていきます。参加者はケースを自分の環境に置き換えて、明日からの現場のヒントにしていただければ幸いです。
「患者中心の医療のテキストは持っているけど、いまいちピンとこないんだよな・・・」「個人の実践としてはできるけれど、チームで患者中心の医療を実践するって・・・」「患者中心の医療をしたいけれども、所属している組織全体での進め方のコツは?」会場では日本語訳をつけたパワーポイントを掲示し、講演・質疑はAIによる同時通訳を表示します。ぜひご来場ください。

WONCAシンポジウム

6月21日(土)15:15~16:45  第1会場(札幌コンベンションセンター1階 特別会議場)

Climate Change Initiatives and Issues in the WONCA Asia-Pacific Region

座長:井上真智子 (浜松医科大学 医学部地域家庭医療学講座)
吉田  伸 (頴田病院 総合診療科)
演者:草場 鉄周 (日本プライマリ・ケア連合学会理事長/WONCA APR Hon. Treasurer)
横田  啓 (岡山協立病院)
Dr. Aileen Riel-Espina(WONCA APR Hon. Secretary)
Dr. Brian Chang(WONCA APR President)


Since 1985, JPCA has been a member organization of the World Organization of Family Doctors (WONCA), andit is active in the Asia-Pacific Region (APR) of the seven regions of the world. The WONCA APR Congress was held in Kyoto in 2005 and 2019 under the auspices of JPCA. In the Asia-Pacific region, the importance of family medicine in primary health care is gradually being recognized, but the position of the specialty in each country's medical system and thechallenges it faces vary widely.
At the WONCA APR, the board of directors was re-elected in 2023, with Dr. Brian Chang of Taiwan elected as President, Dr. Aileen Riel-Espina of the Philippines elected as Honorary Secretary, andJPCA’s President Tesshu Kusaba elected as Honorary Treasurer.
In recent years, the World Medical Association and many other international medical associations,including WONCA, have announced the importance of measures to combat climate change. At the previousJPCA conference in Hamamatsu in June 2024, JPCAissued a “Declaration of a Climate Emergency inPrimary Care”, and the Committee for PlanetaryHealth was established within JPCA in August. At theWONCA APR Singapore 2024, "WONCA Asia Pacific Region Declaration on Planetary Health" was issued.
Continuing from the previous conference in Hamamatsu,the 3 executive officers of WONCA APR will discuss the current situation, initiatives and issues in eachcountry regarding climate change measures.

6月22日(日)

特別企画2

6月22日(日)10:15~11:45 第1会場(札幌コンベンションセンター1階 特別会議場)

都市と郡部、「そこ・そこ」にふさわしいサービスとは~セイコーマートの実践から学ぶ~

座長:木佐 健悟 (JA 北海道厚生連倶知安厚生病院 総合診療科)
演者:丸谷 智保 (株式会社セコマ)

今回の学術大会ではテーマを【「そこ・そこ」のプライマリ・ケア  ~それぞれの場で、ふさわしくあるには~】としました。 都市部や郡部など、人口や地理的な条件が違う中で、それぞれの場で、身の丈に合った、ふさわしい医療をどう提供していくかを考える場を提供したいと考えております。
本学術大会では医療関係者による講演やシンポジウムが多いですが、他業種から学ぶことも意義深いと考えます。 北海道で開催する学術大会ということで、北海道を代表する企業で、プライマリ・ケアに通じるところがあるコンビニエンスストアチェーン「セイコーマート」の株式会社セコマの丸谷智保会長にご講演をお願いしました。セイコーマートは北海道内に1090店(2025年3月末現在)あり、プライベートブランドも充実しており、北海道旅行の時には必ず立ち寄られるという方も多いのではないでしょうか。
セイコーマートは都市部にも店舗はありますが、道内の郡部にも広く展開し、北海道の人口カバー率99%以上となっており、地区によってはその生活圏の唯一の商店であることもあり、地域のインフラの一つといっても過言では無い状況があります。
都市部では同業他社との競争がある一方、郡部では少子高齢化、人口減少などその地区唯一の店舗を維持するのに異なった課題を抱え、様々な工夫をされていることと推察します。都市部と郡部、それぞれで地域にふさわしい形で利用者に求められるサービスを提供し店舗の展開、維持をされているところは、住民に最も近い立場で医療を提供する我々と重なるところがあると考えます。この講演を通して、セイコーマートの実践から学び、それぞれの医療現場が抱える課題解決のヒントになることを期待します。

医療政策関連企画

6月22日(日)10:15~11:45 第3会場(札幌コンベンションセンター1階 中ホールB)

政策としてのプライマリ・ケアを実現するために〜JPCA医療政策委員会の取り組みから〜

座長:草場 鉄周 (医療法人北海道家庭医療学センター)
大橋 博樹 (医療法人社団家族の森 多摩ファミリークリニック)
演者:岡田 唯男 (鉄蕉会亀田ファミリークリニック館山)
西村 真紀 (やまと診療所高知)
小見川 香代子 (アップル薬局小岩店)
青木 拓也 (東京慈恵会医科大学 臨床疫学研究部)
草場 鉄周 (医療法人北海道家庭医療学センター)
大橋 博樹 (医療法人社団家族の森 多摩ファミリークリニック)

2023年度に新設した医療政策委員会では、理想的なプライマリ・ケアモデルを実現するための政策や診療報酬のあり方を検討し、かかりつけ医機能報告制度も含め厚労省との意見交換を行う機会を設ける等、業界団体ではない学術の立場からの政策アプローチについて、活発に議論を行っている。
本企画ではこれまでの委員会内の各ワーキンググループでの取り組みを報告し、会員への周知を図るとともに、参加者との意見交換を踏まえて、今後の活動に生かしていきたい。

国際委員会企画 Tripartite Symposium

6月22日(日)10:15~12:15 第7会場(札幌コンベンションセンター1階 小ホール)

多職種連携(専門職連携)の教育とその実践 Education and Activity ofInterprofessional Collaboration

座長:井上真智子 (浜松医科大学 医学部地域家庭医療学講座)
吉田  伸 (頴田病院 総合診療科)
演者:春田 淳志 (慶應義塾大学医学部医学教育統轄センター/慶應義塾大学医学部総合診療教育センター)
BeLong Cho(Seoul National University College of Medicine)
Hsien-Cheng Chang (KeeLung City Health Bureau)
松下  明 (医療法人清風會 岡山家庭医療センター 奈義ファミリークリニック)
Yonchul Park (Yonsei University Wonju College of Medicine)
Shao-Yi Cheng (College of Medicine, National Taiwan University)

日台韓三ヶ国合同シンポジウムは東アジア地域でプライマリ・ケアをリードする三ヶ国の学術交流と発展を促進するための年1回開催のシンポジウムである。2024年7月14日台湾大学病院国際会議センターで日台韓三ヶ国合同シンポジウムが開催され,当学会、韓国家庭医療学会、本年は第16回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会での開催に合わせて企画を検討しており、テーマは多職種連携(専門職連携)の教育とその実践とした。
本企画はJPCA国際委員会国際学会班が担当いたします。発表は基本的に英語で行います。質疑応答で通訳が必要な場合は座長が行います。

シンポジウム18

6月21日(土)15:15〜16:45 第2会場(札幌コンベンションセンター中ホールA)

「そこ・そこ」シンポジウム(前日祭振り返り企画)

座長:木佐 健悟(JA北海道厚生連倶知安厚生病院 総合診療科)
佐々尾 航(北海道立羽幌病院)
演者:加藤 萌 (道東勤医協釧路協立病院 桜ヶ岡医院)
杉原 伸明(帯広協会病院/北海道家庭医療学センター)
今江 章宏(寿都町立寿都診療所)
八嶌 駿 (若草ファミリークリニック/北海道家庭医療学センター)
湯浅 駿 (順天堂大学総合診療科)

 金曜日企画「そこ・そこ」前日祭の振り返りシンポジウムです。前半は、道内5か所(美唄、十勝、寿都・倶知安、室蘭、函館)で開催された、それぞれ特色のある企画内容と、各地域でのプライマリ・ケアの実践について各コース責任者よりご紹介します。後半は、フロアの皆さんと一緒に、北海道での実践から日本全国へ視点を広げ、それぞれの場でふさわしいプライマリ・ケアのあり方について議論を深めます。
金曜日企画に参加できなかった方、参加したけど他の地域のことも聞いてみたいという方、歩き回って疲れたのでちょっと一休み…という方、誰でも気軽にぜひお立ち寄りください。北海道の各地域におけるプライマリ・ケアの過去・現在・未来を通じて、日本中あらゆる地域における「そこ・そこ」のプライマリ・ケアについてともに考えましょう。

シンポジウム31

6月22日(日)10:15~11:45 第11会場(札幌コンベンションセンター2階 207)

多角化する総合診療の担い手の育成:リカレント教育への期待と展望

座長:菅家 智史 (福島県立医科大学 医学部 総合内科・総合診療学講座/福島県立医科大学 医学部 総合内科・総合診療医センター)
前野 哲博 (筑波大学医学医療系 地域医療教育学/筑波大学附属病院 総合診療科)
演者:加藤斐菜子 (厚生労働省医政局医事課)
前野 哲博 (筑波大学医学医療系 地域医療教育学/筑波大学附属病院 総合診療科)
中塚 尚子 (むかわ町国民健康保険穂別診療所)
菅家 智史 (福島県立医科大学 医学部 総合内科・総合診療学講座/福島県立医科大学 医学部 総合内科・総合診療医センター)

厚生労働省は、昨年12月に医師偏在是正に向けた総合的な対策のパッケージの策定したところであり、その一つとして、中堅以降医師の総合的な診療能力等に係るリカレント教育の支援を盛り込んでいます。これは、経済財政運営と改革の基本方針(通称骨太の方針)2024にも、総合的な診療能力を有する医師の育成やリカレント教育の実施について明記されており、厚生労働省はこれを踏まえ、新たに全国推進事業を導入する方向で検討を進めています。このような流れの中で、本学会が持つ研修のノウハウやキャリア形成の実績には、多くの期待が寄せられています。
本シンポジウムでは、まず行政の立場から、総合的な診療能力を有する医師養成におけるリカレント教育の位置づけと本学会への期待について紹介していただきます。次に、リカレント教育として本学会と全日本病院協会が2018年より運営している総合医育成プログラムの概要および実績、受講・修了者の経験談、現在取り組んでいる新たなe-learningシステムの紹介を通して、リカレント教育の現在地と将来性およびこれからの課題を議論します。

オンデマンドプログラム
オンデマンド限定セッションは、現地での講演は行わず、オンライン上で講演データを配信いたします。
一部セッションは大会開始前より配信予定です。配信スケジュールは決定次第ご案内いたします。