大切な方を失ったご遺族の方へ

遷延性悲嘆症の治療とは?

遷延性悲嘆症の治療については、現段階ではお薬の有効性についてはっきりした結果は出ていません。 現在、遷延性悲嘆症に有効とされている治療は、悲嘆に焦点を当てた認知行動療法(感情を生み出す考え方に焦点を当てた治療)です。

まだ、日本でも諸外国でもこの様な認知行動療法は十分に普及しているとは言えない現状です。 このHPでは、海外で有効であると報告された治療(遷延性悲嘆症のための心理療法 Prolonged Grief Disorder Therapy; PGDT)をもとに、 日本でも普及しやすい形にしたプログラム(遷延性悲嘆症のための心理療法; J-PGDT)について紹介しています。

もちろん、通常のカウンセリングが有効ではないということではありません。 信頼できるカウンセラーと悲嘆のカウンセリングを行うことで、悲嘆を滞らせている要因を軽減し、自然な悲嘆に導くことは十分可能なことだと思います。 J-PGDTのような認知行動療法は、そういった変化をより焦点を当てた形で治療を行うことで、速やかな回復に導くと考えられます。 また、遷延性悲嘆症には、うつ病やPTSD(心的外傷後ストレス障害)などが合併していることも少なくありません。 このような合併する疾患の治療を行うことも重要です。