A01

A01 吃音(どもり)とはどのような症状を指すのですか?

吃音の判断に使われる主な症状(「吃音中核症状」)は3つあり、

  • 「ぼぼぼぼぼく」のようなくり返し
  • 「おーーかあさん」のような引き伸ばし
  • 「....(話そうとしてもことばが出てこない)あしたね」のような詰(つ)まり(阻止、ブロック)

の合計が頻繁に見られると「吃音」と判断されます。

「ぼくぼくぼくね」「あしたあした」など、単語全体のくり返しや、「えーっと、あのー」など話す内容を考えているときに間を埋めるようなことばが見られても「吃音」とはみなされません(「正常範囲非流暢」とよびます)。これらの症状の方が吃音中核症状より目立つ場合もありますので、専門家の言う「主な」症状(吃音の判断に使う吃音中核症状)と「目立つ」症状(一般的な意味で主な症状に見えるもの)とは、お子さんや場面によっては違うことがあります。

さらに、言語以外にも、何かを言おうとする時にまばたきしたり、視線を大きくそらしたり、口に力を入れたり、手足や首を動かしたり、というような随伴症状(随伴運動)が目立つ(主な症状に見える)場合もあります。ことばが出なくて苦しそうにしたり、言えそうにないと思って口をつぐんでしまったりする様子があれば、専門家に相談された方がいいと思われます。

正常範囲非流暢が非常に多くて、吃音中核症状があまりなく、早口で言っていることがわかりにくい場合は、早口言語症(クラタリング)の場合があります。早口であっても、言っていることがはっきりしていてよく理解できる場合は、クラタリングではありません。クラタリングは小学校の半ば以降に発症することが多いですが、まれに就学前後に発症することもあります。吃音と合併することもあります。

※ 「主な」の意味の明確化と、正常範囲非流暢とクラタリングについて追記しました。(2020年1月、森)

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