ロボット支援下手術


肺がん・縦隔腫瘍へのロボット支援下手術

    ロボット支援下手術は、手術用ロボットであるダビンチ(DaVinci)を人が操作して行う内視鏡手術のことです。ダビンチでは多関節を有する鉗子を自由に動かすことができるため、従来の手術では届きにくかった部位への手術がより容易になりました。また手ブレ補正機能があるため、より繊細な手術に適しています。さらにダビンチで用いる内視鏡カメラでは,術者は通常の内視鏡手術では不可能な,三次元で体内を見渡し,あたかも間近で見ているかのように剥離操作をすることができます。術者は鉗子と内視鏡カメラを自らの意思で自在に動かすことができるため、ロボット支援下手術では従来の内視鏡下手術より容易に手術操作ができるようになり、患者さんには低侵襲で安全な手術を受けていただくことが可能となりました。

ダビンチの写真01

    ロボット支援下手術は日本では肺・縦隔腫瘍だけではなく前立腺・胃・大腸など幅広い臓器の悪性腫瘍手術で用いられております。世界では呼吸器外科領域のロボット支援下手術はすでに1990年代後半より行われるようになりました。その後ロボット手術機器が進歩してきたため、日本でも肺がん・縦隔腫瘍に対するロボット支援下手術が2018年度より保険適応となりました。当院では第4世代DaVinci Xを用いて2021年より開始いたしました。質の高いロボット支援下手術が維持できるように,医師のみならず,看護師,臨床工学士が積極的に学会や研究会や研修に参加しております。さらにロボット支援下手術に携わる手術部スタッフと密に連携を取りながら、呼吸器外科チーム一丸となりながら患者さんに質の高いロボット支援下手術を受けていただけるよう努めております。

ダビンチの写真02

    当科では引き続き肺癌・縦隔腫瘍に対する質の高い診療を行ってまいりますが,ロボット支援下手術が一つの選択肢に加わりました.もちろん,状況を踏まえて,最適と思う手術方法をスタッフから提案いたしますが,肺がんや縦隔腫瘍などの手術でロボット支援下手術を希望される患者さんは,院内外を問わず,気軽にスタッフにご相談ください。

スタッフ
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神奈川県立がんセンター
呼吸器グループ

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