2021年10月9日 第1回近畿支部ハンズオンWebセミナーが開催されました。
新型コロナ感染拡大のため支部例会の際に行っていましたハンズオンセミナーが、ここ数回開催できていなかったのですが、内視鏡学会近畿支部ありかた委員会委員長の竹内利寿先生を中心に企画を練って頂き、トレイナーがトレイニーをオンラインで指導するという形でのハンズオンセミナーを計画していただきました。
今回は、ERCPで1ブース、胃・大腸ESDで1ブースと計2ブースでの開催となりました。今回トレイニーは20人以上の応募をいただきましたが、それぞれ3人ずつのトレイニーの計6人でのセミナーとなりましたため、参加できなかった先生のためにWEB配信も行いました。
ERCPは乳頭切開可能な十二指腸のモデルを使用したハンズオンでした。蘆田玲子先生のEST、ステント留置のデモ後に竹中完先生が会場とは別の場所から遠隔で指導する形で進められました。ERCPは処置の際には、視野があまり動かないこともあり、特に画像のずれを感じることもありませんでした。竹中先生の的確な指導もあり、トレイニーの先生方もみなさんEST、ステント留置までできていました。
胃・大腸ESDはそれぞれ血流のあるブタの胃・大腸のモデルを使用したESDのハンズオンセミナーでした。永見康明先生のデモのあと、隣の部屋から土肥統先生が遠隔でトレイニーを指導するという形でしたが、画面内のポインターで次に切るべき部位を示しながらの指導もできていましたので、わずかに画像にタイムラグはできてしまうのですが、ほぼ違和感なくできていました。
ただ、遠隔指導だけでは難しいこともあり、介助にはそれぞれエキスパートの先生が入って細かいフォローをして頂いたのでスムースに進行できたというところもありました。また、準備から進行までお手伝いいただきました各企業の方々のご協力も大きかったと思います。
今回、参加されたトレイニーの先生方は、エキスパートの先生の指導を受ける良い経験になったでしょうし、実際、皆さんからも非常に有意義であったという感想を頂きました。オンラインで指導というWithコロナの時代での新しい可能性が見えたセミナーでした。
今回、参加されたトレイニーの先生方は、エキスパートの先生の指導を受ける良い経験になったでしょうし、実際、皆さんからも非常に有意義であったという感想を頂きました。オンラインで指導というWithコロナの時代での新しい可能性が見えたセミナーでした。
一方で、いくつか課題も見えてきました。オンラインで行うため、オンサイトとは違い、画像、音声のやり取りが必要になりますのでカメラやマイクなどどうしても機材が増えてしまいます。また、配信をするとなるとさらに機材や人員が必要となりコストもかかるため、どの程度の規模で開催し、配信等をどう考慮するかということが開催にあたって重要であることも分かりました。今後の新型コロナウイルスの動向もまだ不安定ですので、このような形での開催が継続できればよいと考えます。
今回のハンズオンセミナー開催にご尽力いただきましたありかた委員会の先生方、またご協力いただきました企業の方々、誠にありがとうございました。
第1回近畿支部ハンズオンWebセミナー
2021年10月9日 14時から16時
総合司会
竹内利寿(大阪医科薬科大学病院 消化器内視鏡センター)
コース1 ERCP(胆管挿管+EST+ステント挿入)
コーディネーター
蘆田玲子(和歌山県立医科大学 第二内科)
北川 洸(奈良県立医科大学 消化器内科)
馬場重樹(滋賀医科大学附属病院 光学医療診療部)
遠隔トレイナー
竹中 完(近畿大学医学部 消化器内科)
コース2 ESD(上下部)
コーディネーター
永見康明(大阪市立大学 消化器内科)
大井 充(神戸大学医学部 消化器内科)
遠隔トレイナー
土肥 統(京都府立医科大学 消化器内科)