慈恵医大における前立腺がん診療

II . 治療

待機療法(Watchful waiting)

前立腺がんと診断されても非常に早期でさらにがんの悪性度も穏やかであると判断した場合には、経過観察する方法も可能です。これは無治療で3ヶ月ごとにPSAの数値の変化を観察するというものです。この経過観察は前立腺がんに対する治療をこの先全くしないという意味ではなく、PSA値の上昇、症状の出現や悪化、ときには前立腺の再生検を行い、その都度、経過観察を続けるのか手術などへの治療へ切り替えるのか判断するというものです。手術などの治療をご希望されない方が適応となりますが、何れにしても患者さまご本人の理解が大前提となります。

方法は?
  • 無治療経過観察とし、定期的なPSA測定、画像診断をする
  • 病勢の進行を認めたら治療をスタートする
  • 慈恵医大では40例ほど
適応は?
  • 余命10年以上
  • 治療適応外もしくは治療拒否例
手術は?
  • なし
副作用は?
  • 未治療のまま生活する不安がある

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