慈恵医大における前立腺がん診療

II . 治療

外照射(EBRT:External beam radiotherapy)

この治療は外部照射装置(リニアック)を用いて体外から毎日少しずつ放射線を前立腺に投与します。基本的に1回2〜2.5Gy、約30回の外部照射を行い、照射だけによる治療の全期間は7〜8週間を要します。副作用は下痢や便秘などの消化器症状が中心です。治療は、外来通院が基本ですが、導入時は4〜7日間程度の入院は可能です。

方法は?
  • 最近の三次元原体照射法では75-80Gyまで照射可能
  • 慈恵医大では従来の放射線治療・高線量投与は困難
適応は?
  • 80歳以下
  • 局所癌:T1〜3
治療期間は?
  • 1回照射線2〜2.5Gy、70Gy/7週
入院は?
  • 外来治療が可能
副作用は?
  • 早期:排尿痛、排尿困難、頻尿、血尿など
  • 晩期:直腸潰瘍、下血、勃起不全など

外部照射装置

慈恵医大病院では、近いうちに最新の治療装置、強度変調放射線治療装置(IMRT装置)を導入する予定です。これは前立腺の形や輪郭に応じて精密に線量を集中することができ治療効果をさらに高めたものです。従来の放射線照射と比べ直腸や膀胱へ副作用が抑えられ、かつ前立腺がんへより高いの放射線量を投与することができます。

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