診療案内
肝胆膵外科
肝がん、膵がん、胆管がん、胆嚢がんなどの肝胆膵悪性腫瘍を中心に、胆石症、膵・胆管合流異常症など良性疾患も含めて広く肝胆膵疾患の外科治療を行っています。
対象疾患
原発性肝がん、転移性肝がん、胆道がん(胆管がん、胆嚢がん、乳頭部がん)、膵がん、膵嚢胞性腫瘍(IPMN、MCN、SPN、SCNなど)、膵神経内分泌腫瘍(NET)、肝内結石、胆石症、胆嚢ポリープ、膵・胆管合流異常症など
診療体制
肝胆膵外科を専門とする4つのチームで診療しています。
治療方針についてはエビデンスに基づき、カンファランスで決定しています。
退院後も入院中の主治医が外来で定期的に診察いたします。
治療方針
肝がん、膵がん、胆管がん、胆嚢がんなどに対して積極的に手術治療を行っております。
また、門脈腫瘍栓を伴う進行肝がんや多発性の転移性肝がんなど他の病院で手術が難しいと言われた患者さんに対しても消化器内科と協力して様々な抗がん剤を含めた集学的治療で根治を目指しています。
当科の特色
安全な手術成績
当科の肝切除安全性は世界的に知られ、手術死亡率0.2%という低率となっています。
日本肝胆膵外科学会の高度技能指導医・認定医が多数在籍し、当科の安全で正確な肝切除を見学するため、世界各地から医師が訪問して来ます。
コンピューターによる肝切除3Dシミュレーション技術もいち早く取り入れ2007年にわが国初の先進医療指定をうけ、保険適応取得に貢献しました。
現在ではこれをさらに肝切除ナビゲーション技術に発展させ、新しい器機の開発を行っています。
また、2007年からICG蛍光イメージング法を世界に先駆けて開発し、肝がんの術中診断や腹腔鏡下胆嚢摘出術の術中胆道造影に応用しています。
キャンサーボードの開催
毎月キャンサーボード(肝胆膵外科、消化器内科、放射線科、病理医から構成)を開催し、術前または術後の治療方針について検討しています。
症例によっては臨時のキャンサーボードも開催し、個々の患者さんに対して最適な治療を迅速に計画しています。
同種凍結保存組織(ホモグラフト)の利用
手術が腫瘍血管に浸潤していた場合、浸潤部分を合併切除し、血管を再建する必要があります。
血管再建には患者さん自身の血管を用いる方法や人工血管を使用する方法がありますが、患者さんへの侵襲が大きくなることや、人工血管への感染などが問題になります。
当院には組織バンク(東日本に1か所、全国では計2か所のみ)が組織されており、同種凍結保存組織(ホモグラフト)を利用することができ、上記の問題を起こさずに血管合併切除、再建が可能です。