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研究目的

主要目的

 後期高齢者におけるPPI治療抵抗性GERD(胃食道逆流症)の特徴を非後期高齢者と比較し検討する。
※本臨床自主試験にて対象とする胃食道逆流症には「びらん性胃食道逆流症(逆流性食道炎)」と「非びらん性胃食道逆流症(NERD:non-erosive reflux disease)」を含む。
 

副次的目的

@ GerdQ問診票による後期高齢者PPI治療抵抗性患者の背景因子と各症状頻度を検討する
A 後期高齢者PPI治療抵抗性患者におけるEsomeprazoleの効果を評価する

GERD研究質問票

試験デザイン

本試験は、単一治療群による非盲検化前向観察研究とする。

試験責任医師又は試験分担医師は日本消化器病学会編、胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン(2009年 東京 南江堂)に従い、GerdQ問診票を用いてGERDを疑う症状と判断・診断する。承諾の得られた症例に関しては後に上部内視鏡検査を行い、@びらん性GERD,A非びらん性GERD、B他疾患の診断を行う。@Aに該当する症例に対してPPI(Omeprazole 10mg/20mg, Lansoprazole 15mg/30mg, Rabeprazole 10mg)を4週間以上投与した後にGerdQ質問票を行い、改善が見られない治療抵抗性GERD症例(PPI治療抵抗性の定義に基づく)において、本臨床研究に登録とする。登録には、十分なインフォームドコンセントを行ったうえで本試験に承諾の得られた症例をUMIN(大学病院医療情報ネットワーク)臨床試験登録システム「http://www.umin.ac.jp/ctr/index-j.htm」を用いて登録する。登録により連結可能匿名化された後、登録情報はUMINホームページ上で専用管理者が管理する。登録された症例は、次の調査背景因子(性別、年齢、BMI、喫煙の有無、飲酒の有無、PPIの種類・投与量・服薬頻度・服薬期間、その他の胃薬の使用の有無、合併症の有無、併用薬の有無と種類)を確認し、投与PPI薬をEsomeprazole 20mgに変更する。Esomeprazoleを12週間継続服用したのち再度GerdQによる評価を行う。

GerdQとは

GerdQとは、プライマリーケア医のGERDの診断・管理に有用なツールとして英国で開発された質問票で、症状に関する4項目(胸やけ、呑酸、上腹部痛、悪心)および生活への影響に関する2項目(睡眠障害、市販薬の追加使用)で構成されており、過去1週間でそれらの頻度が「全くない」「1日」「2〜3日」「4〜7日」の中から回答を選択してもらう。その他の2項目(3.上腹部痛、4.吐き気)は他疾患との鑑別のための質問となっている。 PPI治療抵抗性の定義はGerdQ問診票項目(胸やけ、胃内容物の逆流、睡眠障害、市販薬)の4項目のうち,どれか1つでもスコア2点以上(週2日以上)が認められる)認めた場合とする。
     

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