第108回
2015年4月6日

先日の症例検討会の報告と今までの症例検討会から感じたこと

社会保険横浜中央病院
桂 義久先生

提言というほどのものではないですが、Ai症例検討会のお世話を始めて10年以上 今回も多少のトラブルを抱えながらも無事終了しました。

最初は旧駿河台日大病院の放射線科の読影室で11名の参加

名も入ると一杯になる読影室のシャウカステンで各々が持ち寄った症例を説明しながらの会でした。翌年から会場駿河台日大病院の3階会議室の変更し3台の大型のシャウカステンでCT, MRIの画像や症例によっては生前の画像を提示しながら、参加者全員がシャウカステン前の集まり好き勝手なことを言いながらの読影。当時は死後画像の読影は少なく、Ai読影の経験の乏しい先生方にとっては衝撃的な出来事であったようです。 幸い、日本大学医学部放射線科の高橋教授をはじめ医局員の先生方がAiに興味をもたれ会場提供や読影会の進行に協力していただき、数年間は日本大学医学部放射線科学教室の先生方にかなりお世話になりました。日本大学放射線科の先生方の協力なしではこの会は続いていなかったのではないかとも感じられ、感謝の気持ちでいっぱいです。 当時は症例も少なく、塩谷先生が貴重な症例を毎年提示していただきかなり勉強させていただきました。毎回毎回、CT,MRIのフイルムを何症例も持参してくださり、本当に大変だったと思います。 8年ほど前からパソコンでの提示にかわってくるにつれ前理事長山本先生を中心とした施設の症例提示が始まり、また一般演題も集まるようになり、宮崎大学の新川先生や法医学の阪本先生の提示など各施設の症例提示が増え、最近は福井大学のAiセンターの症例提示や新しい施設の先生方の提示も増えてきました。会を進めていくにつれ、各施設でAiが施行されてきていることを実感します。法医学分野や救命救急の場での症例も多くなってきました。Ai症例検討会の良いところは放射線科、救命救急科、法医、病理、その他各分野の先生方が各自の立場から意見を言えるところであり、各分野の先生方が専門外の分野の先生方の意見をよく聞き、またしっかり意見を言って下さるところでもあります。 放射線科の読影と法医・病理解剖の診断に相違が生じることは当然のこと。Ai症例検討会では各々の立場で診断しお互いの意見を尊重し検討を重ねることができる数少ない場であると思います。現在、放射線科や救命救急の先生方が中心になった検討会になっています。今後、法医・病理分野の先生方のさらなる協力も必要なのではと感じます。今後、Aiに興味をいだく先生方が出てきたら是非とも症例検討会に参加して頂きたいと願う毎日です。

本年度から駿河台日本大学病院は新病院となり会議室・講堂も一新し新しい気持ちで症例検討会も継続されています。

来年度以降も基本的には3月上旬に行う予定でいます。ご興味のある先生方は一度ご参加ください。また現在全国各地で症例検討会が始まろうとしています。Ai症例検討会の広がりを期待しています。