Rコマンダーを利用した解析(02)

続・Rコマンダーでいろいろ遊んでみましょう。


Last modified: Thu, 23 Apr 2009 10:25:41 +0900

データの図示

まずはデータを図示しましょう。データを図示することはデータの大まかな性質を理解するために非常に大切です(*01)。

*01: 他にも、1. データを見せる、2. 統計手法が適しているかどうか(仮定を満たしているかどうか)の確認などの役割もあります。

尺度と変数

ある変数を図示する際に、尺度によって方法が異なってくるので先にまとめておきます。また、この分類によって代表値も変わり、適用される統計手法も異なるので注意しましょう。

尺度:データに何らかの値を対応させる基準
名義尺度、順序尺度、間隔尺度、比尺度の4つがある。
それぞれの解説については、他の書籍、ウェブサイトを参考にしてください。
変数:測定された値につける名前
カテゴリ変数:名義尺度をもつ
定量的変数:順序尺度、間隔尺度、比尺度をもち、離散変数と連続変数がある。
  • 順序尺度:離散変数
  • 間隔尺度:離散変数、連続変数
  • 比尺度:連続変数

グラフ化

Rコマンダーには「インデックスプロット、ヒストグラム、幹葉表示、箱ひげ図、QQプロット、散布図、散布図行列、折れ線グラフ、条件付散布図、平均のプロット、棒グラフ、円グラフ、3次元グラフ」が用意されています。インポートしたデータに対して使えるコマンドのみを表示しているので表示したいグラフを選択しましょう。図の描き方は以下のとおりです。簡単ですね。

  1. データを読み込む(Rコマンダーを利用した解析(01)参照)
  2. メニューの「グラフ」→「ヒストグラム」など利用したい図を選択する

ヒストグラム(連続変数)

ヒストグラム変数値を適当に区切って度数分布の様子を見るものです。何か解析を行う際には、まず変数ごとにヒストグラムを作り、変数の頻度の様子を見るので、かなりの頻度で使うことになると思います。

  1. データを読み込む(Rコマンダーを利用した解析(01)参照)
  2. メニューの「グラフ」→「ヒストグラム」

箱ひげ図(連続変数)

箱ひげ図データの中央値、四分位、外れ値を用いて変数の様子をわかりやすく表示したものです。こちらはデータを頻度ではなく、代表値によってまとめたものです。ヒストグラムと並び、かなりの頻度で使われます。

  1. データを読み込む(Rコマンダーを利用した解析(01)参照)
  2. メニューの「グラフ」→「箱ひげ図」

散布図(連続変数)

散布図2つの連続変数の関係を2次元の平面上に点として示したものです。複数の変数の関係を一目で見ることができるため、非常に多用されます。これもかなりの頻度で使うことになるはずです。

  1. データを読み込む(Rコマンダーを利用した解析(01)参照)
  2. メニューの「グラフ」→「散布図」

散布図行列(連続変数)

選択されているアクティブデータセット内のすべての変数について1対1の関係をプロットするものです。すべての変数の組み合わせについての散布図が一度に得られるので、変数が多いときに非常に役に立ちます。もちろん、変数の数は自分で選択できます。

散布図行列
  1. データを読み込む(Rコマンダーを利用した解析(01)参照)
  2. メニューの「グラフ」→「散布図行列」

QQプロット(連続変数)

QQプロット連続変数の分布が正規分布しているかどうかを見るグラフです。Rでは正規分布のみならず、さまざまな分布に対応しています。

  1. データを読み込む(Rコマンダーを利用した解析(01)参照)
  2. メニューの「グラフ」→「QQプロット」

円グラフ(離散変数)

円グラフ円全体を100%として、各カテゴリの割合にしたがって区切り塗り分けた図です。ニュースなどでいろいろ見たことがあるのではないでしょうか?ここではすでにインストールされているパッケージ「car」の中のデータを用いてみます。

  1. 「データ」→「パッケージ内のデータ」→「アタッチされたパッケージからデータセットを読み込む」
  2. 「car」をダブルクリック
  3. 「Angell」をダブルクリックして「OK」
  4. メニューの「グラフ」→「円グラフ」

度数分布図(離散変数)

度数分布図ある値ごとの頻度を縦棒として、異なる値ごとにこの縦棒を横に並べたものです。ここでも「car」の中の「Angell」を利用してみます。

  1. 「データ」→「パッケージ内のデータ」→「アタッチされたパッケージからデータセットを読み込む」
  2. 「car」をダブルクリック
  3. 「Angell」をダブルクリックして「OK」
  4. メニューの「グラフ」→「棒グラフ」
目次
R on Windows
Rのインストール
Rの簡単な使い方
Rコマンダーのインストール
Rコマンダーの簡単な使い方
Rコマンダーを利用した解析(01)
Rコマンダーを利用した解析(02)
Rコマンダーを利用した解析(03)
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