セーフティプロモーションとは、住民が平穏に暮らせるようにするため、事故や暴力及びその結果としての外傷や死亡を、部門や職種の垣根を越えた協働による科学的に評価可能な介入により予防しようとする取組のことです。

・人々が安心して暮らせる生活を確保するには、疾病に対する予防や治療体制の確保が必要であることを否定する人は誰もいないと思います。疾病予防としての健康づくりが重要視されているのもこのためです。

・その一方で、最近では、私たちの生活の安心・安全を脅かす事象に対する備えも重要視されつつあります。

・日本人の死亡原因は、がん、心疾患、脳血管障害の三大疾病で全体の6割を占めています。また、特に糖尿病、高血圧などの生活習慣病が注目され、それらの疾病に対する予防が健康日本21のプロジェクトなどの中心に位置づけられています。

・しかし、死亡原因の中で、不慮の事故、自殺、他殺などのいわゆる外因死が、平成18年では、72,879人にのぼり、死亡総数の実に6.7%を占めているのも事実です。(図1)



・特に若い世代についてみてみると、死亡に占める外因死の割合は大きくなっており、5歳〜44歳では全死亡における割合が3割を超えており、15歳〜34歳では5割を超えています。(図2)

・これらの外因死を、本人の努力だけでなく、公衆衛生的に社会環境を整えることで予防し、減少させようというのがセーフティプロモーションの基本的な考え方です。

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